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ベトナム発★ プロサッカーにJリーグの経験生かす

2014/04/22

    ベトナムVリーグの改革に挑む田中委員長

    ベトナム・プロサッカーリーグ(Vリーグ)の今年のリーグ戦「エクシムバンク・Vリーグ2014」の大会組織委員長に、U20日本代表や名古屋グランパスで監督を歴任した田中孝司氏が就任した。任期は2月から1年間で、Vリーグの商品価値を高めることで日系企業のスポンサー誘致にもつなげたい考えだ。アジアの経済情報を配信するNNAが現状と目標をインタビューした。

    Vリーグは13チームで運営されており、その多くで大企業がオーナーを務めている。日本のように地域ぐるみの運営になっていないため景気の波を受けやすく、スポンサー企業の撤退により解散するチームも出ているのが現状だ。また、スタジアムなど設備面の改善、安全でタイムリーな試合の実施、フェアプレーの徹底など課題は多岐にわたる。田中委員長は「アジアトップクラスの日本のサッカーを学びたい」という熱意を感じたと、決断した経緯を語った。

    ベトナム経済が停滞する中、日系企業からのスポンサー獲得への期待も高いようだ。同氏は「企業にとってのメリットを打ち出すことが重要。日系企業は費用対効果の観点から支援を検討するためだ。単一クラブとのスポンサー契約の他にも、リーグ全体と提携してスタジアムの改修や選手育成を支援してもらえるのが理想。そういったスポンサーシップの仕組みを考えていきたい」と述べた。

    タイやインドネシアのプロサッカーリーグは成功を収めている。田中委員長は「ベトナムのサッカー関係者自身が『自分たちもやろう』との意気込みを見せ、周辺国と競いながらスポンサー誘致に必要な客観的なデータを積み上げていくことが重要」と指摘している。