第88回装苑賞決定
文化出版局、ファッション界の新人発掘
2014/04/24
文化出版局は4月22日、第88回「装苑賞公開審査会」を東京・渋谷区の文化学園遠藤記念館大ホールで開催した。同賞は、1956年に日本で初めてのファッション界の新人賞として創設され、国際的に活躍する著名なデザイナーを数多く輩出している。同審査会では、公募から最終審査に残った16組がそれぞれ3体の作品をファッションショー形式で披露した。
最終審査の結果、最高賞の「装苑賞」は大橋聖平さん、「装苑賞佳作」はヴェセロヴァ・ビクトリアさんと小川優太さん、「イトキン賞」はジバジャ・ウエネ・ディエゴ・アンドレ・ケイさん、「rooms賞」は朴玟緒さん&李金樺さん組が選ばれた。
大橋聖平さん |
大橋さんは「自分の感性だけでなく社会的なことや現代性を取り入れてさまざまな思いを、ファッションを通じて表現し、日本人として海外でも活躍できるデザイナーを目指したい。装った女性が強く、美しく、魅力的に見える服をつくっていきたい」と受賞後の取材で喜びを語った。
コシノジュンコ氏 |
児島幹規氏 |
審査員席には、日本を代表する現役のトップデザイナーが並んだ。その中の一人コシノジュンコ氏は「今回は韓国、中国、ロシア、ペルーなど外国の方々の参加もあり、これまでになくインターナショナルなものになった。装苑賞はゴールではなく、スタート。賞を取れても取れなくても、これをきっかけに飛躍し、装苑賞の価値を生かしていってほしい」と受賞式後に話した。また、雑誌『装苑』編集長で文化出版局雑誌事業部長でもある児島幹規氏は、「もっと多くの人にこの賞を知っていただき、コマーシャルベースのファッションではなく、クリエーションに基づくファッションの浸透につなげていきたい」と述べた。