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日本版統合型リゾート(JIR)に対する国内外ビジネス層の意識調査  

日本では7割以上がIR導入に賛成

2014/05/20

    電通は、日経BPと共同で、カジノ推進法案の国会への上程を受けて、日本版統合型リゾート(JIR)に対する意識調査を国内外約1,400人(日本、中国[大陸:以下、中国と表記]、香港、シンガポール)のビジネス層※1にインターネットで2014年2月に行った。

    その結果、日本のビジネス層の70%以上がIR※2の導入に条件付きで賛成※3で、海外からの観光客の集客に役立つと考えていることが明らかになった。

    調査結果のハイライトは以下のとおり。

    ※1 国内は日経ビジネスオンラインの読者で世帯年収500万円以上の有職者、海外は対象エリア在住の世帯年収が上位20%に属する有職者。
    ※2 IR(統合型リゾート)とは、地域における様々な観光資源とカジノを複合開発し、機能補完させることで成立するリゾート施設。
    ※3 条件付きとは、関連法制が整備され、透明・公正な運営と犯罪防止、青少年保護などが担保される施策
    を講じられることが前提となる。

     

    【調査結果のハイライト】

    ①日本でのIR導入の動きについての国内居住者の認知率は71.8%。
    中国で77.0%、香港で62.0%、シンガポールで53.0%。

    ②国内居住者の61.2%がIRの導入に、非常に賛成、賛成もしくは、どちらかといえば賛成。IRに関する詳細な説明後は、賛成と条件付きで賛成が73.3%に上昇。

    日本でのIR導入には海外からの要望も強く、IRに関する説明後の条件付き賛成は、香港で96.0%、中国で92.0%、シンガポールで85.0%。

    ③IRの導入に賛成する国内居住者が思うメリットのトップは、海外からの集客が見込めること(73.8%)。カジノの売り上げによる経済効果への期待も高い(59.7%)。

    一方、デメリットのトップは反社会勢力の介入(64.1%)。

    ④香港、シンガポールのビジネス層は、90%以上がIR利用経験者。
    香港98.0%、シンガポール92.0%、中国75.0%、国内居住者46.4%。

    ⑤日本でIRが開業した場合の海外からの利用意向は強く、香港で96.0%、中国で84.0%、シンガポールで78.0%。一方、国内居住者は54.7%。

    ⑥日本のIRで利用してみたい施設は、国内居住者では1位がカジノ(74.5%)。また劇場やレビューなどの大人向けエンターテインメント(63.8%)やショッピングモール(56.2%)の意向も強い。
    中国・香港は「ホテル・宿泊施設」、シンガポールは遊園地などのファミリー向けのエンターテインメント施設」が1位。

    ⑦日本の独自性を打ち出したIRを、中国で55.0%、国内居住者で52.8%が求めている。
    香港、シンガポールは、海外で成功している国際型IR(ラスベガスやシンガポールなど、海外成功事例を全面的に採り入れたIR)の意向がやや強い(香港で61.0%、シンガポールで59.0%が国際型IRを志向)。

    ⑧国内居住者が選んだ日本版IRにふさわしいと思う候補地の1位は「東京・お台場地区」。

    【日本版統合型リゾート(JIR)に対する国内外のビジネス層の意識調査の概要】

    ・調査目的:「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」(略称・カジノ推進法案)の上程を受けて、日本版統合型リゾート(JIR)に対する国内外のビジネス層の意識、認識の実態、ならびにJIRに期待するものを調査すること。

    ・調査方法:インターネット調査
    ・調査対象:<日本>日経ビジネス オンラインの読者で世帯年収500万円以上の有職者
    <海外>対象エリア在住の世帯年収が上位20%に属する有職者
    ・有効回答数:<日本> 1,089人
    <海外> 中国:100人、香港:100人、シンガポール:100人
    ・調査期間:<日本>2014年2月12日~28日
    <海外>2014年2月14日~24日
    ・調査機関:<企画> 株式会社電通、株式会社日経BP
    <実査> 株式会社日経BPコンサルティング

    IRに関する詳細な説明については、下記を設問途中で提示

     統合型リゾート(IR)とは、合法のカジノを核として、ホテル、展示場などのコンベンション施設、ショッピングモール、劇場や遊園地などのエンタテイメント施設、文化施設、医療や美容・エステやマッサージなどの健康関連施設等が併設された、国内外のビジネス客、観光客、地元住民を集客できる複合型の観光・集客・商業施設を指す。

    ラスベガス・マカオ・シンガポールの成功を受けて、アジアでは韓国、フィリピンが3年以内のIR開業を目指している他、台湾、ベトナム、インドなどでも大型IR開業に向けた動きが活発化している。

    ゴールドマン・サックス証券の試算によると、東京に日本版統合型リゾート(IR)が実現した場合、総事業費は800億~約1.1兆円、年間売上高はラスベガスの約5800億円を超える約7800億円とするものもある。

    建設候補地として全国20を越える自治体が名乗りを上げている。

     

    電通ニュースリリース

    http://www.dentsu.co.jp/news/release/2014/0520-003734.html