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US発★アップル、30億ドル買収で音楽界の「カリスマ」獲得

2014/06/02

    米アップルは5月28日、ヘッドフォン・メーカーで音楽配信サービスを手掛けるビーツ・エレクトロニクスを30億ドルで買収すると発表した。アップルにとって過去最大の買収となる。この買収によって、音楽業界で強い影響力を持つとされるビーツの共同創業者、ジミー・アイオビン氏とドクター・ドレ氏はアップルに移籍する。

    ビーツのヘッドフォンは高いファッション性と著名人が使っていることで人気を博しており、アップルが既に開発を表明している「ウエアラブル」(身に着ける)デバイスとの連携が推測される。さらに注目されるのが、ビーツの音楽配信サービスの活用だ。

    アップルはかつて、1曲単位で購入できるiTunesでそれまでCD販売が主流だった音楽市場を塗り変えたが、近年は聴き放題のストリーミング型音楽配信サービスにシェアを奪われている。打開策として昨年9月に立ち上げたiTunes Radioも、競合のパンドラやスポティファイの勢いをけん制するに至らず停滞が伝えられる。業界のカリスマ的存在であるアイオビン氏とドレ氏が手掛ける「ビーツ・ミュージック」は定額制ストリーミングサービスで、視聴者の好みやトレンドを踏まえて選曲する「キュレーション」機能が高く支持されている。

    アップルのティム・クックCEOは声明で「音楽はわれわれの人生でかけがえのない存在。世界で最も革新的な製品とサービスを提供し続けるために、アップルは投資をし、このような素晴らしい才能を集結させる」と述べ、アイオビン氏は「アップルがカルチャーとテクノロジーを融合させたことに触発されてビーツは生まれた。ビーツはアップルと一緒になるべきだと、心の奥深くでずっと分っていた」と語った。

    出典 Ad Age
    Apple Gets Beats for $3 Billion. Here's Why They Should Keep It Ad-Free
    http://bit.ly/SgyP4a