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在京AM3局が来春から

FM同時放送で災害・難聴対策

2014/09/09

    TBSラジオ&コミュニケーションズ、文化放送、ニッポン放送の在京AMラジオ放送3社は5日、FM方式による中継局開設予定を伝える社長記者会見を東京・港区の文化放送で開いた。3日に総務省から「FM補完中継局」の予備免許が交付されたことを受け、災害時や都市型難聴、外国波混信、地理・地形的難聴への対策として来春からFM電波による同時放送を開始すると発表した。

    AM3社社長
    左からTBSラジオ&コミュニケーションズの入江清彦社長、文化放送の三木明博社長、
    ニッポン放送の村山創太郎社長
     

    送信周波数はTBSラジオが90.5メガヘルツ、文化放送が91.6メガヘルツ、ニッポン放送が93.0メガヘルツ。東京スカイツリーにアンテナを設け、東京23区と埼玉・千葉・神奈川県の主要都市および周辺が聴取エリアになる。現段階ではカーラジオをはじめ、90メガヘルツまでしか対応していないラジオが多いため、今後メーカーの協力による対応受信機の普及が期待される。

    会見では、三木社長が「より一層3社の連携を深め、FM補完中継局の一日も早い開設に向けて取り組んでいきたい」とあいさつ。入江社長は詳細説明の中で「FM補完中継局はAM放送と同じ内容を流すものであくまでも補完。AM放送をやめるわけではない」と強調した。村山社長は「FM放送ではノイズが低減し、音が非常に良くなることを念頭に、今まで以上に丁寧な番組づくりをしたい。CMについても音を重視したものを積極的につくりたい」と意欲を示した。
    最後に村山社長は「一人でも多くの人にFM補完局を利用してもらうことで、社会に貢献していきたい。ラジオによって心が動く、人が動く、モノが動くという現象を実証していきたい」と結んだ。