電通、米国のオーパワーと協業
― エネルギー自由化に向けてクライアントサービスの高度化を実現 ―
2015/08/31
電通は8月31日付で、エネルギーに関するビッグデータ・プラットフォームを展開する米国のOPOWER INC.(オーパワー)と協業し、2016年以降のエネルギー自由化に向けてクライアントサービスを高度化していくと発表した。日本法人のオーパワージャパンとも連携していく。
1.協業提携の背景
2016年4月から始まる電力の小売自由化、2017年のガス小売自由化により、家庭、小口事業者が自由に電力会社・ガス会社を選択できるようになる。
エネルギーの自由化で先行した海外では、事業参入者の増加と料金プランの多様化が進み、個々の利用者ニーズにきめ細かく対応したマーケティング・コミュニケーションの展開力が事業者の競争優位確立に影響を及ぼしている。
オーパワーは、すでに自由化した市場を含む世界中で、約100社の電力・ガス事業者にエネルギーのビックデータ分析をベースにした省エネ促進のための顧客エンゲージメント・プラットフォームを提供している世界有数のベンダーである。個人の電力使用データなどのビッグデータ分析と行動科学をもとに、パーソナライズされた省エネアドバイスを消費者に提供し、そのフィードバックを通じ事業者のコスト効率を改善することで、事業者と顧客の関係向上、ひいては社会のエネルギー収支の最適化を支援していく。
一方電通は、エネルギー領域におけるマーケティング・プロモーション、事業開発、コンサルティング、ITソリューションといった多様なコミュニケーション・サービスを事業者に提供するべく、2015年2月にエネルギー領域のソリューションチーム「DEMS(ディームス)」を立ち上げ、すでに多くのエネルギー関連クライアントに各種ソリューションを提供している。
電通とオーパワーはこうした相互の強みを生かすことで、クライアントサービスの一層の高度化を図り、電力・ガスなどの既存エネルギー事業者および新規参入企業に対して、統合的なマーケティング・コミュニケーション・サービスを提供していく。
また、日本の消費者ニーズに合わせ、オーパワーのソリューションのローカライゼーションを強化するとともに、海外のエネルギー事業者に対するノウハウの横展開も推進する。
2.2社で提供するサービスの概要
①ビッグデータ分析と省エネインサイトによる顧客管理・維持・ロイヤルティー向上のためのサービスの提供
a. マスコミュニケーション、PR、ソーシャルメディア、契約者とのOne to Oneダイレクトチャネルが有機的に連携した統合的なコミュニケーション戦略をシームレスに企画・実施。
b.契約者向けのダイレクトコミュニケーション業務におけるマーケティング・アウトソーシング サービスの提供。
②地域エンゲージメントモデルの創造
オーパワープラットフォーム契約者の電力使用データ、電通が持つ生活者知見や地域・社会動向データなどを活用した新たなデマンド・レスポンススキーム、地域ポイントプログラム、地域セ グメント広告メディアの開発などを推進。
【オーパワー本社の概要】
・社 名:OPOWER INC.
・所在地:米国 バージニア州アーリントン
・代表者:ダン•イェイツ(CEO)
・設 立:2007年6月
・ウェブサイト:http://opower.com/
【オーパワージャパンの概要】
・社 名:オーパワージャパン株式会社
・所在地:東京都千代田区丸の内1-5-1新丸の内ビルディング10階
・代表者:公家 尊裕(カントリー・マネージャ)
・設 立:2013年9月
電通ニュースリリース http://www.dentsu.co.jp/news/release/2015/0831-004135.html