オリンピック。
“その一瞬”を切り取った写真展「THE ONE」開催
2017/08/23
8月21日から10月7日まで、東京・港区のキヤノンギャラリーSで「THE ONE 岸本健オリンピック報道写真展」(主催=フォート・キシモト 後援=スポーツ庁、日本オリンピック委員会)が開かれている。
岸本氏は、1957年からスポーツフォトグラファーとして活動を始め、61年に日本初のスポーツ専門のフリーランスカメラマンとして独立した。
64年の東京オリンピックを取材後、スポーツフォトエージェンシーのフォート・キシモトを設立。60年以上にわたるオリンピック取材に加え、サッカーのワールドカップや世界陸上などのビッグイベントから市民スポーツまで、精力的に活動している。
自身で取材したオリンピックは27大会に及び、撮影した総枚数は350万点にもなるという。
同写真展では、64年東京オリンピックから、2016年リオ大会までの夏季大会を中心に約150点が展示されている。
東京大会で三つの金メダルを獲得し、その美貌と優雅な演技で日本中を魅了した女子体操のベラ・チャスラフスカ選手(チェコスロバキア・現チェコ)のほほ笑みや、マラソンのアベベ・ビキラ選手(エチオペア)の力走と沿道の観衆、ウエイトリフティングで金メダルに輝いた三宅義信選手の近影などが、岸本氏の視点で切り取られている。
作品は競技の場面だけではなく、選手のオフショットやボランティアや観衆の表情、開催地の雰囲気を感じさせるもの多い。報道写真の枠を超え、まさに“その一瞬”(THE ONE)を捉えたオンリーワンの写真展だ。
開催初日に行われたオープニングパーティーには、往年のオリンピアン・メダリストを含む約200人の関係者が駆け付け、写真展の開催を祝った。
岸本氏は「作品は報道と記録としての役割がある。それを次の世代にどのように伝えていくか、これからも皆さんに感謝しながら考えていきたい。自分もあと少し、頑張るつもりだ」とあいさつした。
岸本氏は、2020年東京オリンピックの開会式当日に82歳になる。
同写真展とともに東京のキヤノンギャラリー銀座(8月21~30日)では、東京オリンピックに限った約35作品を展示した写真展が同時開催されている。その後、大坂、名古屋でも巡回展示される予定だ。
キヤノンギャラリーS スペシャルサイト:
http://cweb.canon.jp/gallery/s/archive/exhibition120.html