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オノ・ヨーコさんの作品を公開展示 広島テレビ放送「平和へのひと筆プロジェクト Piece for Peace HIROSHIMA」

2015/08/10

    広島テレビ放送は8月4日、「平和へのひと筆プロジェクト Piece for Peace HIROSHIMA」キャンペーンの一環で、芸術家・平和活動家のオノ・ヨーコさんによるアート作品を広島国際会議場で展示公開した。同プロジェクトは、広島平和記念公園に世界中から届けられる折り鶴を再生した紙に、一般の人たちに平和を願う気持ちを込めて「一文字」を書いてもらう取り組みで、2012年の広島テレビ放送開局50年を機にスタート。これまでに国内外から1万8000字が寄せられている。

    同社コンプライアンス推進室の吉川清貴室長は「被爆70年となる今年、プロジェクトの集大成として、最初の一文字『夢』を書いてくださったオノさんに依頼した。広島に強い思いを抱くオノさんと一緒に広島から世界へ平和のメッセージを発信していきたい。作品はこれから広島市現代美術館などで巡回展示をするので、ぜひ多くの方に見てほしい」と語った。

    「HIROSHIMA  AIR CLOCK」と名付けられた作品は、高さ約3.4メートルの黒い柱時計。原爆が投下された8時15分で針が止まった文字盤の下には、1945年8月6日が月曜日だったことから「6」「月」が表示されている。「今ある身近な平和、そして世界の平和の維持・実現のために、70年前の8月6日の原爆投下の瞬間に立ち戻り、呼吸をすることもできず苦しかったあの瞬間を忘れないでいましょう」というオノさんの思いが込められている。オノさんは2011年、広島市などが現代美術を通じて平和に貢献した芸術家に贈る「ヒロシマ賞」を受賞し、平和記念公園などを訪問している。

    公開同日、作品やオノさんのビデオメッセージは、広島テレビの「Piece for Peace HIROSHIMA特別番組」で放送され、「広テレ Piece for peace HIROSHIMA GAME」として開催されたプロ野球広島カープ対阪神タイガース戦で盛り上がるマツダスタジアムでも紹介された。


    オノ・ヨーコさんからのメッセージ

    世界中の人たちがやっぱり広島のことがあったから、「こういうことがまた起こらないようにしなくちゃならない」と非常に思っています。そういう意味で広島がますます大事になってきていると思う。
    毎年8月6日が近づくと、広島で経験した悲劇について、日本人が世界にまだ十分に伝えられていないことを残念に思っています。
    この悲劇はどんな国やどんな街でも、いつでも起こりうるものなのです。このPiece for Peace HIROSHIMAアートを作る機会を与えられたことを幸運に思い、悲しみや苦しみの中で亡くなった広島の人の魂に捧げたいと思います。


    展示概要

    作品名: HIROSHIMA AIR CLOCK
    作 者: オノ・ヨーコ

    サイズ:
    時計本体:高さ 3000ミリ×幅 1770ミリ×奥行き 720ミリ
    台 座 :高さ 400ミリ×幅 2300ミリ×奥行き 2300ミリ
    素 材:鉄、鋼板、FRP他

    展示スケジュール:
    広島国際会議場 8月4日(火)~14日(金)
    広島市現代美術館 8月18日(火)~30日(日)
    広島県立美術館 9月1日(火)~13日(日)
    広島テレビ放送本社 9月14日(月)~

    主催:広島テレビ放送
    後援:広島市