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2018年デジタルの10大潮流No.8

拡張マップが新しい体験を生む

2018/02/26

前回に引き続き、電通イージス・ネットワークのカラが発表した「TOP 10 TRENDS」から、2018年のデジタルの10大潮流を紹介する。

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ポケモンGOやスナップマップなど、位置情報を活用したAR(拡張現実)アプリはたくさんある。ポケモンGOの制作会社であるナイアンティックは、2018年にリリースするハリー・ポッターのARゲームの開発に向けて2億ドルを調達したという。次の段階では、ユーザーが作成した空間に、友達や他の人がタグ付けできるアプリが開発されそうだ。

「Gruesome Gotham(グルーサムゴッサム)」は、ニューヨーク市内で起きた有名な事件現場の詳細を画面上に表示し、ユーザーがハロウィーン中に探索できるアプリである。

スター・ウォーズのアプリのユーザーは、エッフェル塔やロンドンアイ、ゴールデン・ゲート・ブリッジなど、有名な建造物の上空に宇宙船を見ることができる。スナップチャットのユーザーも同じように有名な場所で、ジェフ・クーンズが制作したデジタルアートを鑑賞できる。

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「Googleレンズ」は、カフェやレストランについての詳細情報を、評価やレビューとともにARで表示してくれる。ユーザーは店内に入らずとも、どんな店なのかを知ることができるのだ。

「ARKit」を搭載したiOSと、「ARCore」を搭載したアンドロイドは、どちらもユーザーが独自の拡張体験を構築できる強力なツールを開発している。近い将来、その飲食店に犬を連れていけるか、幼児を連れていけるか、無礼なスタッフがいないか、トイレはきれいか、といった情報のタグ付けも可能となり、ユーザーはもちろん、ユーザーの関係者も見ることができるようになるだろう。そうなれば、トリップアドバイザーの1つ星レビューを見ることと同等の体験が得られるといえそうだ。

自分の会社や店に顧客がタグ付けし、拡張現実体験を公開することもそのうち可能になるかもしれない。その場合は、オンライン上の文章と同じように、ARの中でどのように紹介され、どんな評価を受けているかをチェックする必要が出てくるだろう。また、拡張現実はインフルエンサー戦略の一部として活用することも可能である。