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「東北ユースオーケストラ」 
のんさん、吉永さんも参加して演奏会

2018/04/04

    2011年の東日本大震災で被災した3県(岩手、宮城、福島)出身の小学生から大学生を中心に活動を続けている「東北ユースオーケストラ」が3月21日、新宿区の東京オペラシティコンサートホールで演奏会(主催=同実行委員会 協賛=全国共済農業協同組合連合会、富士ゼロックスアドバンストテクノロジー、三越伊勢丹、森永エンゼル財団 協力=東京フィルハーモニー交響楽団、ヤマハミュージックジャパン、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、ソニービデオ&サウンドプロダクツ、電通パブリックリレーションズ、ブリリアント 後援=J-WAVE)を開催した。

    同オーケストラは、世界的な音楽家の坂本龍一さんが発起人となって進めてきた復興支援プロジェクトのひとつで、坂本さんは楽器の点検や修理をはじめ、被災した地域の学校に対して音楽にまつわる支援活動を行いながら、オーケストラをプロデュースする活動に尽力している。
    坂本さんは、3回目となる演奏会の選曲について「かなりハードルの高い曲に挑戦した」と説明し、同オーケストラの指導者であり、指揮者を務める柳澤寿男さんも「曲が難しいため最初は音の出し方も分からない状態だったが、それから半年間、猛練習を続けた」と、高い壁を乗り越えた若きメンバー102人を称えた。

    坂本さん作曲の「Behind the Mask」、「戦場のメリークリスマス」、「ラストエンペラー」の演奏が終わると、女優ののんさんによる詩の朗読が行われた。坂本さんもピアノ演奏で参加した「Still Life」に合わせ、宮沢賢治の「村娘」や「星めぐりの歌」など5本の詩を朗読した、のんさんは「東北は仕事で何度も訪れ、とてもお世話になった場所。皆さんの演奏が素晴らしくて感動し、共演することができて幸せだと思った。機会があればまた参加したい」とコメントした。
    「ドビュッシー 交響詩 海」「ストラヴィンスキー 組曲 火の鳥 1919年版」と、2曲続けて約50分に及ぶ高難度の演奏を終えると、ホールには割れんばかりの拍手が鳴り響いた。坂本さんは「昨日まで、どうなるのかとヒヤヒヤで大汗をかいたが、こうして本番を迎えることができた」と、子どもたちの笑顔を振り返りながら安堵の表情を浮かべた。

    3月31日には、仙台市の東京エレクトンホール宮城でも演奏会が行われた。東北地方での演奏会は、2017年の郡山公演に続き2回目。
    女優の吉永小百合さんは、オーケストラの演奏をBGMに、震災直後に福島県の児童が、震災に負けずあきらめない気持ちを書いた詩などを朗読。また、被災県の団員が作曲した曲も披露され、観客から大きな拍手を受けた。

    公式サイト:
    http://tohoku-youth-orchestra.org/