東京2020公式アートポスター完成
現代美術館で展示会開催
2020/01/07
東京 2020 組織委と東京都、東京都歴史文化財団は1月7日から、国内外のアーティスト19組が東京オリンピック・パラリンピックをテーマに制作したポスター全20点を披露する「東京2020公式アートポスター展」を、江東区の東京都現代美術館で開催する。
公式アートポスターの制作は、開催都市契約の要件の一つとされている。
一般公開前日に行われたオープニングセレモニーで、小池百合子都知事は「東京オリンピック開幕まで200日になった。今後は加速度的に準備が進む中、機運醸成にもより力を入れる段階だ。このポスター展が、大きく寄与してくれることを期待する」とあいさつ。「作品には、それぞれにストーリーがあり、オリンピック、パラリンピックへの期待感がアートで表現され機運を盛り上げてくれる」と話した。また「大会では、レガシーとして何を残すかが問われている。スポーツの祭典であるとともに、東京から発信する文化だという側面も強調していきたい」と抱負を述べた。
組織委の武藤敏郎事務総長は、「オリンピック、パラリンピックはスポーツの祭典でありながらそれを超越し、文化、美術、教育までさまざまな影響を与える。大会ポスターは、東京2020の象徴として末永く残るものだ。大会の盛り上げに貢献してくれればうれしい」と話した。
同美術館の岡素之館長は「公式アートポスターを披露できることは、現代美術を中心に幅広いジャンル、テーマを取り上げ国内外に発信してきた当館にとって光栄なこと」とコメントし、アーティスト選定委員会の青柳正規委員長は「価値観やセンスなど多様性が求められる時代に合わせ、それにふさわしいアーティストを選ぶために議論を重ね、写真家や漫画家、建築関係、デザイン関係など各界で活躍する方を選んだ。20点の作品には、それぞれの素晴らしい個性や創造性が表現されている」と語った。
続けて、漫画家の荒木飛呂彦さんや浦沢直樹さん、書家の金澤翔子さん、写真家・映画監督の蜷川実花さん、東京2020オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムをデザインした美術家の野老朝雄さんら、ポスター制作を手掛けたアーティストが自身の作品のコンセプトについてコメントした。
同美術館のエントランスホールで行われる同展は2月16日までで、作品はそれぞれのアーティストが持つ多様なルーツ、国や文化、思想の違いなどを表現した四角いフレームが創り出す空間に収められている。
3月には、各アートポスターをモチーフとした公式ライセンス商品の発売も予定されている。