学生×企業による地域の未来を変える祭典「DREAM JAPAN PROJECT 2024」受賞アイデア発表・表彰イベントが開催
2024/11/25
電通ソデジン(ソーシャル・デザイン・エンジン)※が主催する、日本の地域課題解決公募プロジェクト「DREAM JAPAN PROJECT 2024」。受賞アイデアのプレゼンテーションと表彰イベントが24年11月11日(月)に電通ホールで行われた。当日は学生約30 人、企画に参画した18社の企業が集まり、熱のこもったプレゼンテーションと学生同士・企業と学生との交流が行われ、大盛況のうち幕を閉じた。
このプロジェクトは、学生の自由なアイデアを創発し、企業と力を合わせることで、元気で未来のある日本をつくっていくことを目指しスタートした。学生に対しては、学歴やお金にとらわれることなく総合型選抜(旧AO入試)や就職・起業活動に役立つ経験を提供すること、企業に対しては、活気ある学生やそのアイデアとの出会いの場を提供することを目的としている。
プロジェクトは2つのコースに分かれており、参画企業から出ているオリエンテーションに従って地域課題を解決するアイデアを募集し、そのアイデアを企業の力によって事業化・商品化を目指す「企業課題解決コース」と、応募されたアイデアとベンチャーキャピタル(VC)やスタートアップ企業をマッチングし、サポートする「自由起業企画コース」がある。全国の学生から、約3カ月の応募期間で105案が集まった。
プレゼンテーションは「企業課題解決コース」に参加した企業9社それぞれが1位に選んだ案と、「自由起業企画コース」で選考された3案の発表が行われた。「企業課題解決コース」の9案は、選定後に各企業のアドバイスをもとにブラッシュアップしてプレゼンテーションに臨んだ。そして、各コースの3位までと、「ソデジン賞」1案の表彰が行われた。
【企業課題解決コース 各社1位のアイデアと受賞者一覧】
マグティク賞
課題:地域を、全国を元気にできそうなサングラス、もしくはカーバイザーのアイデア
1位 福井 文哉氏
アイデア「各都道府県の特産品から発生する廃棄物を原材料としたサングラス」
2位 春原 崇寿氏、3位 明石 倖介氏
井上窯賞
課題:使い込む程に愛着がわき、つやが出る、長く使ってこそ真価を発揮するこの焼き物の伝統の技術を生かした、意外な製品
1位 明石 倖介氏
アイデア「二本松萬古焼が届ける音色 スマホ置き兼スピーカー」
2位 若林 優人氏、3位 市川 拓宣氏
叶織物賞
課題:大島紬を身近に感じられる、大事な日や、大切な人へのプレゼントとしての大島紬の製品
1位 若林 優人氏
アイデア「大島紬でキャンプ用品をつくる」
2位 森田 蒼依氏、3位 若林 優人氏
積水ハウス賞
課題:あなたが住む(または関心のある)地域だからこそ創り出せる「子どもがワクワクするモノ・コト・サービス」
1位 若林 優人氏
アイデア「地域ごとの自然の中で手に入る『宝物』を使った物々交換の経済圏をつくる」
2位 村上 智絢氏、3位 五十嵐 俊治氏、同率3位 森田 蒼依氏
トヨタ・コニック・プロ賞
課題:全国約5,000店舗におよぶトヨタのお店が、その地域で、一番愛され必要とされる「町いちばん」の存在になるためのビジネスアイデア
1位 若林 優人氏
アイデア「トヨタの店舗を地域の道の駅にする」
2位 村上 智絢氏、3位 木暮 真理氏
NTTドコモ賞
課題:テクノロジーを使って、あなたの地元、もしくは日本の各地域に「新しいコミュニケーション文化」を誕生させるサービスアイデア
1位 若林 優人氏
アイデア「方言でコミュニケーションができる予測変換サービスと自動翻訳サービス」
2位 春原 崇寿氏、3位 福井 文哉氏
三菱ケミカル賞
課題:あなたのおもう地域の課題を「機能性材料×何か」で解決するアイデア
1位 若林 優人氏
アイデア「相変化材料を活用し、豪雪地帯の路面の除雪を効率化する」
2位 徳重 舞氏・五十田 葵海氏・伊藤 真之介氏、3位 尾宮 啓太氏
富士フイルムイメージングシステムズ賞
課題:リアルな「写真プリント」を使って、地域のカメラ屋さんを応援する企画
1位 福井 文哉氏
アイデア「カメラ屋さんのサブスク型 家族写真サービス」
2位 奥野 凜香氏、3位 川中 舞衣氏
花王賞
課題:“お洗濯”に使う「洗剤」で自分や家族をはじめ、地元や気になる地域の人たちを幸せにするアイデア
1位 村松 明幸氏
アイデア「保育園で洗濯できる!」
2位 森口 葉氏、3位 土井 勇輝氏
【自由起業企画コース 1位のアイデアと受賞者一覧】
課題:地元、あるいは自分が気になる日本の地域の課題と、その課題を解決する事業アイデア
1位 高橋 結依氏
アイデア「船の再資源化と国際支援」
2位 徳重 舞氏・五十田 葵海氏・伊藤 真之介氏、3位 須藤 拓磨氏・西井 雄紀氏・岡本 翼氏・浜ノ園 優氏
【電通ソデジン賞】※全応募アイデアの中から選定
石川 青氏
アイデア「過疎地の空き家をリフォームし、キャンプや音楽系部活動の宿泊施設を作る」
各賞の講評では、学生の域を超えた課題視点を持ちながら、学生ならではの新しい視点にあふれたアイデアに感服するコメントが多く語られた。参加した学生からは「皆さんの素晴らしいプレゼン、企業の方々の講評など、大変、勉強になりました」「大人の知恵と優しさを感じて、素晴らしかった」といったコメントが寄せられた。
閉会にあたり、自由起業企画コースの審査委員長である下野 祐太氏(エムニ代表)は応募しただけで素晴らしいこと、ここで終わらせずに、学んだことを持ちかえり何らかのかたちにつなげてほしい、と語った。
主催の電通ソデジンは、第1回の開催となったこのプロジェクトは今回のイベントで終了ではなく、夢本番へのさらなるスタートであるとし、アイデア実現に向けた話し合いも各所で進んでいるという。また、今回の盛況を受け、来年の開催も計画している。
「DREAM JAPAN PROJECT 2024」
主催:電通ソデジン(ソーシャル・デザイン・エンジン)
協力:47CLUB
協賛:
①「企業課題解決コース」…積水ハウス、トヨタ・コニック・プロ、NTTドコモ、マグティク(福井県の機能性メガネ)、井上窯(福島県の陶芸食器)、叶織物(鹿児島県の大島紬洋装)、三菱ケミカル、花王、富士フイルムイメージングシステムズ
②「自由起業企画コース」…エムニ、Creww、KUSABI、East Ventures、ANOBAKA、Scrum Ventures、クオンタムリープベンチャーズ、Gazelle Capital