シンガポール発★クールジャパン機構、オーチャードの日本食街に7億円出資
2015/01/16
シンガポールの繁華街オーチャードに日系の中小外食企業が多数出店する「ジャパンフードタウン事業」に、官民ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)が最大7億円を出資することが明らかになった。アジアの経済情報を配信するNNAが伝えた。
クールジャパン機構は、日本外食ベンチャー海外展開推進協会(JAOF)や同事業を支援する民間企業とともに、シンガポールに合弁会社を設立。伊勢丹オーチャード店の4階に「ジャパンフードタウン」(仮称)を設けて運営する。事業の総投資額は10億円を見込んでいるが、調理器具や飲料、調味料メーカーなどの「サポーター企業」を募ることで増やす計画だ。
同計画に参画するのは、JAOFに加盟する外食ベンチャー企業15~20店舗の予定。そば、うどん、ラーメン、丼、焼き鳥のほか、オムライスなどの日本風アレンジ洋食も含め、日本国内で実績のある中小企業を2015年初頭まで公募し、3月末ごろまでにテナントを決定。同年10月にはオープンにこぎつけたい考えだ。初年度は売上高30億~40億円を目指す。
今回の投資について、クールジャパン機構の広報担当者は「出店テナントは全て直営店形式で展開するため、本物の日本の味とおもてなしを提供できる」と説明。「現地での日本の食材調達やサービスを提供するための人材確保は難しいが、数社が集まることで効率化やコスト削減が可能になる」と付け加えた。
シンガポールをモデルケースとし、アジアの他の地域でも同様の事業展開を検討していくという。