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JAAAが定時総会開く
―新理事長に電通の石井直氏を選任

2016/06/01

    日本広告業協会(JAAA)は5月31日、2016年度定時総会を丸の内のパレスホテル東京で開いた。15年度事業と収支決算報告、16年度事業計画と収支予算案、理事選任などについて審議・承認した。終了後の記念式典では、第45回懸賞論文2015年クリエイター・オブ・ザ・イヤー賞の表彰式、第51回吉田秀雄記念賞の贈賞式が行われた。

     

    15年度事業報告では、「協会の運営」「広告と広告業のPR」「教育と研究」「取引合理化関係」について、各委員会が中心となって事業を推進したことを説明。16年度事業計画では、協会の目的に沿って、共益事業の効率的で効果的な推進を図っていくとした。

    総会後の理事会で新理事長に就任した石井直氏(電通社長)が登壇し「広告環境はデジタル化の進展で、この10年、これからの10年はこれまで経験したことのない未曾有の変化が続く。しっかり変化に対応する一方で、変わってはならないものがある。私たちの仕事の原点である、クライアント、メディア、生活者、社会の役に立てるよう、JAAAも活動していきたい」とあいさつした。

    新理事長に就任した石井氏のあいさつ
    新理事長に就任した石井氏のあいさつ
     

    続いて行われた記念式典では、「広告が動く、動かす」をテーマにした懸賞論文の入賞・入選者を表彰。金賞の日塔史氏(電通)らが登壇した。2年連続で金賞を受賞した日塔氏は「昨年この場に立って、論文という地味な分野でもこんなに素晴らしい賞があることを実感した。さらに意欲が湧いて今年もチャレンジしたので、より感慨深い。論文は実践の始まりと考えている。さらなる支援をお願いしたい」と語った。

    論文で金賞の日塔氏
    論文で金賞の日塔氏
     

    続いてクリエイター・オブ・ザ・イヤーを獲得した篠原誠氏(電通)、吉田秀雄記念賞に選ばれた長沼孝一郎氏(アサツーディ・ケイ最高顧問)らへの贈賞が行われた。篠原氏は 「制作に携わって21年間ずっと過去の受賞者に憧れていた。プレッシャーもあるが、この賞に恥じないよう、変化を恐れず世の中に深く広くリンケージできるかを念頭に置いて、これからの広告制作に関わっていきたい」と述べた。

    クリエイター・オブ・ザ・イヤーに選ばれた篠原氏
    クリエイター・オブ・ザ・イヤーに選ばれた篠原氏
     

    長沼氏は「15歳のころ、自宅近くにある谷中の墓地で電通の創始者・光永星郎氏の記念碑に接したことがある。寄贈者は吉田秀雄氏だった。55年後に、日本の広告業の近代化を進めた同氏の名を冠した賞を頂き感無量だ。日本の広告業がさらに発展し、世界で確固たる地位を保ち続けるよう祈念する」とあいさつした。

    吉田秀雄記念賞の長沼氏
    吉田秀雄記念賞の長沼氏