ニューヨークタイムズのVR体験「The Displaced」 カンヌライオンズ2冠
2016/06/28
ニューヨーク・タイムズ紙のVR(仮想現実)体験「The Displaced」が、カンヌライオンズのエンターテインメント部門グランプリを獲得した。モバイル部門でも、同作品などを展開したニューヨークタイムズのVRアプリがグランプリを獲得。エンターテインメント部門は、従来のブランデッドコンテンツ&エンターテインメント部門をリニューアルする形で今年新設された。
「The Displaced」では、紛争で故郷を追われた難民の子どもたちの生活を、VRテクノロジーで追体験させた。コンテンツが視聴できるアプリを用意すると同時に、同紙のブランディングが施されたGoogle カードボード(VR用の簡易ヘッドマウントディスプレー)を100万個配布した。公開から3週間で、同紙史上、最もダウンロードされたアプリとなった。制作は同紙傘下のT Brand Studio。
エンターテインメント部門の審査委員長を務めたCAA マーケティングのCCO、ジェイ・グッドマン氏は「ブランドビジネスの推進力となった作品。この伝統ある媒体を、100年先に飛躍させた。授賞理由を理解するには、実際に体験してもらうしかない。全く新たな視野が開けるのが実感できるだろう」と語った。