IT導入で商売繁盛!
中小企業を応援する「プラスITフェア」開催
2017/03/09
中小企業庁・関東経済産業局は3月3日、「プラスITフェア in 東京」を中央区のベルサール東京日本橋で開催した。
同フェアは、各地の中小企業・小規模事業者を対象としたイベント。参加者のITリテラシーを高め、IT導入による生産性向上、販路拡大の促進を目的としている。会場ではITを利活用している中小企業への有識者によるインタビューや、各企業による最新ツールの体験型展示会、専門家による初心者にも優しい導入相談会など幅広いアプローチで、訪れた中小企業関係者へIT導入の後押しがなされた。
冒頭、主催者の経済産業大臣政務官の中川俊直氏は「少子高齢化による人手不足が進む中、日本経済の鍵を握るのは381万社の中小企業だ。IT投資とIT人材による生産性の向上により賃上げを実現し、経済の底上げを図りたい」とあいさつした。
来賓の日本商工会議所 IoT活用専門委員会の岩本敏男委員長(NTTデータ社長)は、コンピューター・インターネット史に触れつつ「中小企業の発展は日本の発展につながる。優れた技術やビジネスモデルがあれば、地方の中小企業でもITの力でグローバルに活躍できる」と語り、商工会議所が中小企業のIT利活用を応援すると宣言した。
基調講演では中小企業のIT経営マガジン「COMPASS」の石原由美子編集長が登壇。「ITで稼ぐ力を高める!全国取材事例から」と題して、全国を飛び回った豊富な取材経験に基づく最新の知見を基に、IT導入で売り上げや生産性の向上した中小企業や小規模事業者の事例をデータや映像を使い紹介した。
その後、IT導入で成功している企業と有識者により「商売繁盛ディスカッション」が行われた。ITコーディネータ協会の山川元博事業促進部長がナビゲーターとなり、ジャンルの異なる業種の経営者3人をパネリストに招いてトークが展開された。参加者は、そろばん教室・幼児教育や祭り用品店、居酒屋の経営者で、IT導入と、それによって得られた効果を語った。そろばん教室では、先生と保護者が情報を共有できるサイトをスマートフォン優先で構築したことで、両者のコミュニケーションが円滑になり、本部側からもコミュニケーションを可視化できるようになった。また、従来業務をIT化していく過程で業務フローの無駄の見直しも進み、業務効率が向上したなどの成果が披露された。
また、この日はステージ上で全国FM放送協議会(JFM)の番組「日本カワイイ計画。withみんなの経済新聞」の公開録音が行われた。同番組は、2020年に向けて加速する地方創生の流れに対応し、ネットワークの話題づくりと営業活動の推進を目的とする番組。番組パーソナリティーのタレント・篠原ともえさんと、みんなの経済新聞ネットワーク代表の西樹さんが「商売繁盛ディスカッション」に参加した経営者と「ITで日本をカワイくしよう」と題してトークを展開した。和やかな雰囲気の中“日本を元気に、会社を元気にするIT”とは、などについて活発に意見が交わされた。経営者らからは、サイトなどでの情報発信によって集客が増えたなどの実例も紹介された。
その他、ステージイベントでは、業種別導入体験インタビューや、産業競争力懇談会(COCN)といったプログラムが実施され、来場者たちは熱心に聞き入った。
展示会場ではIT企業62社によるITツール展示会が行われた。出展内容は「宿泊」「運送」「飲食」「医療・介護・保育」といった業種と、「予約」「コミュニケーション」「販売・店頭」「決済」「顧客管理」などの業務に対応。多くの来場者が熱心に質問する姿が見受けられた。
フェアは、4月に日本各地の会場で実施を予定している。
■ プラスITフェア(11:00-18:00、参加無料)
4月5日(水) 仙台 イベントホール松栄
4月10日(月) 熊本 ホテル日航熊本
4月12日(水) 広島 広島国際会議場
4月14日(金) 松山 松山市総合コミュニティセンター
4月18日(火) 那覇 沖縄産業支援センター
4月20日(木) 名古屋 愛知県産業労働センター WINC AICHI
4月24日(月) 金沢 石川県地場産業振興センター
4月26日(水) 大阪 マイドームおおさか
4月28日(金) 札幌 TKP札幌駅カンファレンスセンター