電通が2017年12月期第2四半期連結決算(IFRS)および剰余金の配当を発表
2017/08/09
08月09日に配信された電通ニュースリリース文面は以下の通りです。
2017年12月期第2四半期連結決算(IFRS)および剰余金の配当に関するお知らせ
― 第2四半期連結累計期間は増収減益 ―
■連結業績
収益4,394億85百万円(前年同期比11.8%増)
売上総利益4,146億10百万円(同12.5%増)
調整後営業利益643億54百万円(同6.2%減)
営業利益453億7百万円(同22.8%減)
調整後四半期利益(親会社の所有者に帰属)410億10百万円(同5.9%減)
四半期利益(親会社の所有者に帰属)307億12百万円(同14.2%減)
株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:山本 敏博、資本金:746億981万円)は、本日、東京・汐留の電通本社ビルで取締役会を開き、2017年12月期第2四半期連結累計期間(2017年1月1日~6月30日)の決算を確定しました。
<決算概況>
当第2四半期連結累計期間の日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などから緩やかな回復基調で推移しました。世界的にも米国を中心に景気は回復傾向にあるものの、米国新政権の政策運営の不確実性や英国のEU離脱に向けた動き、不安定な国際情勢などから、依然として先行き不透明な状況が続きました。
こうした環境下、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、国内事業においては、前年の大型イベントなどの反動減もあり、売上総利益は1,803億38百万円(前年同期比1.2%減)と、わずかながら前年同期を下回りました。海外事業の売上総利益のオーガニック成長率は、地域別では、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」)が前年同期比2.9%増、米州(以下「Americas」)が同2.0%減、アジア太平洋(日本を除く。以下「APAC」)が同0.2%減となり、全体では同0.1%増となりました。なお、M&Aの貢献により海外事業の売上総利益は、2,343億98百万円(前年同期比25.9%増)と大幅に増加しました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の収益は4,394億85百万円(前年同期比11.8%増)、売上総利益は4,146億10百万円(同12.5%増)、調整後営業利益※1は643億54百万円(同6.2%減)、営業利益は453億7百万円(同22.8%減)、親会社の所有者に帰属する調整後四半期利益※2は410億10百万円(同5.9%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は307億12百万円(同14.2%減)となりました。
※1 調整後営業利益は、営業利益から、買収に伴う無形資産の償却費、M&Aに伴う費用、被買収会社に帰属する株式報酬費用ならびに減損、固定資産の売却損益などの一時的要因を排除した恒常的な事業の業績を測る利益指標です。
※2 親会社の所有者に帰属する調整後四半期利益は、四半期利益から、営業利益に係る調整項目、アーンアウト債務・買収関連プットオプション再評価損益、これらに係る税金相当・非支配持分損益相当などを排除した、親会社所有者に帰属する恒常的な損益を測る指標です。
当第2四半期連結累計期間における報告セグメントの業績は、次のとおりです。
a.国内事業
国内事業の売上総利益は1,803億38百万円(前年同期比1.2%減)、調整後営業利益は475億68百万円(同9.2%減)となりました。
b.海外事業
海外事業については、売上総利益は2,343億98百万円(前年同期比25.9%増)、調整後営業利益は168億7百万円(同3.6%増)となりました。
なお、当社単体の業績(日本基準)は、売上高が8,041億70百万円(前年同期比0.6%減)、売上総利益は1,149億32百万円(同4.6%減)、営業利益は311億6百万円(同12.8%減)、経常利益は500億69百万円(同19.4%減)、四半期純利益は393億14百万円(同24.0%減)となりました。
(参考:連結決算の範囲)連結決算の範囲となる「連結子会社」は878社、「持分法適用関連会社」は66社です。報告セグメント別の内訳は「連結子会社」は国内事業85社、海外事業793社、「持分法適用関連会社」は国内事業33社、海外事業33社です。
当第2四半期連結累計期間の業績の詳細につきましては、http://www.dentsu.co.jp/ir/ をご覧ください。
<2017年度の連結業績見通しについて>
2017年12月期通期(2017年1月1日~12月31日)の連結および個別業績予想につきましては、2017年2月14日の決算短信にて公表した業績予想から修正しています。詳細につきましては、2017年8月9日公表の「2017年12月期業績予想の修正に関するお知らせ」をご覧ください。
<剰余金の配当について>
配当につきましては、2017年2月14日に公表したとおり、2017年12月期第2四半期末は1株につき45円(前期は40円)とし、期末予想の45円(前期は45円)と合わせ年間で90円を見込んでいます。
(ご参考:2017年度第1四半期の連結業績ハイライト表)
※1 売上高は当社グループが顧客に対して行った請求額および顧客に対する請求可能額の総額(割引および消費税等の関連する税金を除く)です。売上高の情報が財務諸表利用者にとって有用であるとの観点から、IFRSに準拠した開示ではないものの、自主的に開示しています。
※2 当社グループの収益の内訳は、主に各種メディアへの広告出稿によって得られる手数料、およびクリエーティブ・サービスを含む広告制作や各種コンテンツサービス等のサービスの提供に対する広告主等からの報酬です。広告制作やその他の広告サービスによる収益は、当社グループがこれらサービスに対する報酬として広告主およびその他のクライアントから受領する対価から原価を控除した純額、あるいは定額または一定の報酬対価により計上しております。また、広告業以外の事業に係る取引は収益および原価を総額表示しています。
※3 為替影響排除ベース:当期実績と、前期実績などの比較数値を直近決算為替レートで洗い替えた数値との比較のことです。
■連結業績等のハイライト
・当第2四半期連結累計期間の売上総利益は、為替影響排除ベースで前年同期比13.1%増。
(為替影響排除ベースで、国内事業は前年同期比1.2%減、海外事業は27.2%増)
・当第2四半期連結累計期間の売上総利益のオーガニック成長率(為替やM&Aの影響を除いた内部成長率)は0.4%減。(第1四半期:3.9%増、第2四半期:4.8%減)
・国内事業オーガニック成長率は1.1%減、海外事業オーガニック成長率は0.1%増。(国内事業のオーガニック成長率は第1四半期:4.7%増、第2四半期:8.1%減、海外事業のオーガニック成長率は第1四半期:3.1%増、第2四半期:2.7%減)
・売上総利益に占める海外事業構成比は56.5%。
・売上総利益に占めるデジタル領域構成比は42.4%(国内事業21.7%、海外事業58.3%)
・調整後営業利益は、為替影響排除ベースで前年同期比7.7%減。
・オペレーティング・マージン(調整後営業利益÷売上総利益)は15.5%、為替影響排除ベースでは前年同期に比べ350bps減。(主な要因は、売上総利益の伸び悩みと海外事業構成比の上昇)
・基本的1株当たり調整後四半期利益は144.65円、前年同期比5.3%減。
・引き続き成長のための企業買収に注力(2017年1~6月に海外で14社を買収)。
■調整後営業利益から営業利益への調整額
<地域別の業績>
当第2四半期連結累計期間における国内事業の売上総利益オーガニック成長率は、前年の大型イベントなどの反動減もあり1.1%減、海外事業の売上総利益オーガニック成長率は0.1%となりました。
地域別にみると、EMEAでは、売上総利益は前年同期比19.9%増(為替影響排除ベース)、売上総利益のオーガニック成長率は2.9%となりました。特にロシアやポーランドが好調であった東欧が全体を引き上げ、また新規ビジネスを獲得したノルディック地域もプラス成長となりました。
Americasでは、売上総利益は前年同期比52.1%増(為替影響排除ベース)、売上総利益のオーガニック成長率は2.0%減となりました。米国では、ともに昨年買収したMerkle(マークル社)やAccordant Media(アコーダント・メディア社)の統合効果もあり堅調でした。また、メキシコは引き続き強い成長を遂げていますが、ブラジルでは依然として不確実な市場状況が続いています。
APACでは、売上総利益は前年同期比5.9%増(為替影響排除ベース)、売上総利益のオーガニック成長率は0.2%減となりました。台湾とインドは好調を維持しており、インドでは先月データ分析とパフォーマンス・マーケティングに強みを持つ有力デジタルエージェンシーSokrati(ソクラティ社)を買収し、当社グループのグローバルネットワーク・ブランドの1つとなったMerkle(マークル社)のインド拠点として位置づけました。オーストラリアと中国では成長が鈍化しましたが、下期に向けては力強さを取り戻す見込みです。特に中国では新規ビジネスの獲得もあり勢いが増しつつあります。
当社グループは当第2四半期連結累計期間に、EMEA、Americas、APACの3地域で、デジタル領域を中心に計14社の企業買収(第1四半期に3社、第2四半期に11社)を行いました。