第60回「新聞広告の日」記念式典開く
新聞広告大賞など表彰
2017/10/23
日本新聞協会は10月20日、第60回「新聞広告の日」記念式典を港区のザ・プリンスパークタワー東京で開いた。新聞社や広告主企業、広告会社などから600人が参加。第37回「新聞広告賞」、2017年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」の贈賞式などを行った。
白石興二郎会長は「新聞広告大賞を受賞した東京都交通局の作品は、かつて東京の街中を走り人々の生活の足であった都電の思い出を読者から募り、新聞小説形式で紹介したもの。じっくり読ませる手法で、思い出を読者と共有し高く評価された。新聞広告はアートであり読者に感動を与える。新聞社の持つ機能と総合力を生かし、広告主の要望に応えていきたい」と開会あいさつを行った。
続いて来賓から祝辞が贈られた。
全日本広告連盟(全広連)の大平明理事長は「私は、幼稚園から高校を卒業するまで都電で通っており、思い出が詰まっている。いろいろな物語が自分たちの手でつくれるのは新しい発見だった」と大賞作品に言及。「新聞協会の努力でもっと新聞と新聞広告は信頼され成長していくと確信している。新聞広告のクリーティビティーの発展を祈っている」語った。
日本アドバタイザーズ協会(JAA)の伊藤雅俊理事長は「今年の愛媛国体に参加したとき見た新聞紙面には、県民の喜びと自信があふれていた。活字と写真の力は強烈だった。これまで積み重ねてきた新聞情報の信頼性の高さがあらためて評価されていると感じる。私たちアドバタイザーも可能性を研究し新聞広告の魅力をさらに生かしていくよう努力する」と述べた。
最後に、日本広告業協会(JAAA)の成田純治理事長が「広島で行われた新聞大会での討議を聞いて、新聞の持つ社会性や真実を報道することの重要性を再確認した。新聞の強みを生かす広告アイデアを通じて新聞の魅力を高めるよう協力していきたい」とあいさつした。
新聞広告賞贈賞式では、9月7日に発表された広告主部門の広告大賞、広告賞、優秀賞と新聞社企画部門の広告賞、奨励賞が授与された。
大賞を受賞した東京都交通局の山手斉局長は「受賞は、エピソードを書いていただいた方々、都電を愛してくださる皆さまのおかげだ。そして、都電がお手伝いした思い出の一つ一つは、都民の貴重な財産だ。2020年に向け、安全安心・快適な都営交通を目指していく」と謝辞を述べた。
続いて、「捨て犬・捨て猫問題」をテーマにした新聞広告クリエーティブコンテスト入賞作品5点の贈賞式が行われた。応募総数1127点の中から最優秀賞には平澤佳子氏(東京アドデザイナース)の「カワイイ?」が選ばれた。新聞広告賞と新聞広告クリエーティブコンテストの入賞作品は、新聞協会の新聞広告データアーカイブで閲覧できる。