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第10回「日本マーケティング大賞」表彰式
大賞は「クラフトボス」

2018/06/06

    日本マーケティング協会(JMA)は6月4日、第10回「日本マーケティング大賞」(後援:経済産業省)の表彰式を東京・千代田区のアルカディア市ケ谷で開催した。
    日本マーケティング大賞は、企業・自治体・団体などの新しいマーケティングやコミュニケーションの手法、ビジネスモデルの開発を積極的に促すことで、消費者の生活の向上と経済・社会の活性化を目指すもので、JMA創立50周年を記念してスタートした。

    冒頭、実行委員会の後藤卓也委員長(JMA会長)は、約160件のノミネートがあり「選考委員会での活発な議論を経て、大賞1件、奨励賞5件、地域賞3件を決定した」と話し、委員からは「とても勉強になった」「また委員をやってみたい」など好意的な意見が挙がったと明かした。また選考においては「売り上げの多寡ではなく、キラリと光るものを選んだ。受賞作にはさまざまなマーケティングのヒントがある」とあいさつした。
    選考委員会の松本肇委員長(産業経済新聞社取締役)の審査経過報告に続き、各受賞作の紹介VTRが上映され、全9プロジェクトに各賞が贈呈された。

     大賞はサントリー食品インターナショナルの「クラフトボス」に贈られた。
    新しい働き方ニーズを捉えて、既存・新規の両顧客からの支持を得たマーケティング戦略と、ターゲット拡張とブランド強化でロングセラーブランドに新しい生命を吹き込むことに成功したことが授賞理由となった。
    2017年に発売25周年を迎えたサントリーの缶コーヒー「BOSS」は、新たにペットボトルの「クラフトボス」を発売。従来のブランドコンセプト「働く人の相棒」を踏襲しながら、缶コーヒを積極的に飲まないIT系オフィスワーカーをメインターゲットに、「働きながら、少しづつ飲用できる」商品として訴求した。
    動画を使ったドラマ仕立てのCMをインターネット上で配信するなどのコミュニケーションを展開した結果、発売初年度で1000万ケース超えの販売を記録する大ヒットになった。

    関連記事:「CRAFT BOSS」発表会で 新しい風が吹き荒れた![2017.03.31]


    同社の小郷三朗社長は「ただペットボトルにコーヒーを入れただけで、なぜこんなに売れるのか、これほどの賞をもらえるのか分からない」と笑わせながら、ヒットの理由について、マーケティングを若い社員に任せる“主権在現場”にあるのではと話した。また、飲料業界で一商品が生き残っていく厳しさに触れながら、「BOSS」ブランドは、25年連続で前年超えの販売を達成していると明かし「これからも、“やってみなはれ”精神で、新しいチャレンジを続けていきたい」とあいさつした。

    公式サイト:
    https://www.jma2-jp.org/jma/award

    ■大賞

    「クラフトボス」~新しい働き方ニーズを捉えた市場開拓~
     サントリー食品インターナショナル

    ■奨励賞

    「注文をまちがえる料理店」の運営     
     注文をまちがえる料理店実行委員会

    日本一楽しい漢字ドリル「うんこ漢字ドリル」
    文響社

    カプセル玩具の市場創造マーケティング
    タカラトミーアーツ/TEAM JCTG      

    高齢ドライバーの運転見守りサービス「Ever Drive」    
    オリックス自動車

    「Kobe Ink物語」による市場創造
    ナガサワ文具センター

    ■地域賞

    民間の力で大阪城を 一層世界的観光地に     
    大阪城パークマネジメント共同事業体(大阪市)

    「湯~園地」計画 
    別府市(大分県)

    企画・実行するマチ「東川町」写真の町としてのブランディングとその成功
    東川町(北海道上川郡)