2025年12月6日(土)、7日(日)の2日間、電通イニシアチブIPである「UNITE音楽祭2025」が横浜BUNTAIで開催された。“祝祭”をコンセプトにアニバーサリーアーティストの特別なステージを届ける本プロジェクトは、初年度の去年も大きな話題を集めてきたが、2年目となる今年も例外ではない。
6日のスチャダラパー公演、7日の佐野元春公演共に両日とも全席即完売、会場キャパシティを大きく超える申し込みが殺到し、横浜BUNTAIは熱狂の渦に包まれた。
“祝祭”をテーマにした電通イニシアチブIP
UNITE音楽祭は、電通が主導する「電通イニシアチブIP」として2024年に始動したライブエンターテインメントの新規プロジェクトである。アニバーサリーの節目を迎えるレジェンドアーティストの魅力を、特別なライブ体験とともに観客へ届ける“祝祭型音楽イベント”として企画され、世代を超えたファンが集う場となっている。2024年には「Brahman 30周年 72曲全曲ライブ」がSNSで大きな話題になり、UNITE音楽祭は“アニバーサリーライブの新たなブランド”として注目を集めた。
“ここでしかできない”体験価値として、特典席、展示会、宿泊プランなど、ライブ前後の体験を含めた総合設計により、音楽イベントの価値の拡張に取り組んでいる。
【12/6公演】スチャダラパー35周年ファイナル
12月6日(土)は、スチャダラパー35周年イヤーの締めくくりとして、電気グルーヴ、レキシを迎えた“三つ巴バトル”公演を実施。会場には早くからファンが詰めかけ、限定グッズに長蛇の列ができるなど、開演前から熱気に包まれた。
トップバッターのレキシは「きらきら武士」から一気に会場を沸かせ、ANIとの「狩りから稲作へ」特別版など、この日限りの構成を披露。続く電気グルーヴはスチャダラパーの楽曲を織り交ぜた演出で祝意を示し、「モノノケダンス」「人間大統領」までノンストップで畳みかけた。
メインアクトのスチャダラパーはデビュー作から最新曲までを網羅したセットで会場を一体化させ、LUVRAWとの共演、さらにサプライズでライムスターが登場するなど、35周年を象徴する豪華なステージに。ラストは電気グルーヴとの「聖☆おじさん」で会場全体が最高潮に達し、異ジャンル三組が結束した“祝祭”としての特別な夜が幕を閉じた。
【12/7公演】佐野元春 45周年ツアーファイナル
12月7日(日)は、佐野元春のデビュー45周年記念ツアー全25公演の集大成となるファイナル公演を、ライブデビューの地・横浜で開催。ロビーでは1994年「LAND HO!」公演の写真展が行われ、開演前から長蛇の列ができるほどの盛況ぶりだった。
第一部ステージは「ヤングブラッズ」から幕を開け、映像・照明・音像が有機的に融合した圧巻のロック空間を形成。「HAYABUSA JET I/Ⅱ」収録曲を軸に濃密な演奏を展開し、「レイン・ガール」「悲しきRADIO」など、新旧を結ぶセットリストで観客を引き込んだ。
第二部では白のスーツで登場し、「愛が分母」「水のように」などメッセージ性の高い楽曲を連ね、映像演出とともに“現代を生きる人々への祈り”を届ける内容に。ファイナル当日ならではの「クリスマス・タイム・イン・ブルー」〜「サンタが街にやってくる」アレンジも披露され、会場は大きな感動に包まれた。ラストは「約束の橋」からアンコール3曲へ、そしてデビュー曲「アンジェリーナ」で締めくくられ、45年のキャリアと未来への意思を象徴する一夜となった。
アニバーサリーを祝う“祝祭”を、音楽文化の新しいレガシーへ。UNITE音楽祭は、2026年以降も、アーティスト・ファン・音楽産業に新しい価値を提供し続けていく。
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