電通、第3回「企業の変革に関する従業員意識調査」を実施 企業変革の停滞感が漂う中、動かす鍵は“ポジティブ・ミドル”と約15%の変革推進層
電通は、国内電通グループ5社の横断組織として人的資本領域の成長を支援する「dentsu Japan Human Capital Growthセンター」と連携し、企業に勤める全国20~59歳の600人と経営層100人、ミドルマネジメント層200人の計900人を対象に、第3回「企業の変革に関する従業員意識調査」(調査期間:2025年11月20、21日)を実施した。
同調査は、2021年の第1回調査以来、近年さまざまな企業が取り組む企業変革について、従業員がそうした取り組みをどのように受け止めているかを明らかにし、経営層やマネジメント層、現場従業員が一体となった企業変革の実現に貢献することを目的にしている。
今回の調査では、企業変革に対する従業員の意識や関わり方が転換期を迎えており、企業と従業員の関係性を含め、変革の進め方そのものが問われている実態が明らかになった。一方で、調査において、企業変革を次のステージに押し上げる存在であるミドルマネジメント層に焦点を当てたところ、従業員が企業との絆をつくり、変革に参画していくためには「ポジティブ・ミドル」が鍵になる可能性が示唆された。
同調査で得られた主なファインディングスは次のとおり。
【主なファインディングス】
① 企業変革の中核人財「変革推進層」は2023年から3.6ポイント増加し15.3%、「変革フォロワー層」は微減も全体的な変革意識は回復傾向に。一方で、最大クラスターの“変化の必要性は理解していても、自分ごと化できない”「変革他人事層」が26.5%、「就業消極層」も22.2%と、企業変革に消極的な層が約半数を占める結果に。
| ●図表1 |
② 自社の変革について約7割が「情報発信がされている」と回答する一方で、変革に対して自身も行動に移せているのは約2割にとどまり、約4割の変革に否定的な層によるその理由では「変革案が社内理解・浸透されていない」に続き、「人事評価につながらない」が増加し、より自分にとってのメリットの有無が理由に。
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●図表3 |
●図表4 |
③ 企業変革に対する貢献に関して、「ミドルマネジメント層」は経営層などから高く評価されているが、一般社員からの評価が低調な結果に。現場とマネジメントで、担うべきと考える役割の違いが明らかに。
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●図表6 |
●図表7 |
④ 「ミドルマネジメント層」の約6割がマネジメント業務にAIを活用しており、マネジメント業務の効率化が期待される。
| ●図表8 |
●図表9 |
【調査担当者の解説】
今回の調査では、企業変革に対する従業員の向き合い方が、引き続き二極化し「変革疲れ」が定着していることが明らかになりました。情報は届いているのに行動につながりにくい背景には、変革案の社内における理解・浸透が十分でないこと、また行動が人事評価に結びつく実感が弱いことなどが影響しています。一方で、前々回から前回にかけて減少した「変革推進層」が今回は増加していることも注目されます。AIの浸透などより事業環境の変化が加速している中で、自律的に動き出そうとする人が増えてきたとも言えます。
そうした状況の中で、企業変革を支える中心的存在として「ミドルマネジメント」の存在が注目されています。企業変革への貢献について、ミドルマネジメントは経営層からの評価は高いものの、一般社員からの評価は低い状況も浮き彫りになりました。
ミドルマネジメントは企業の変革を現場レベルに接続し、日々の業務に落とし込む重要な存在です。一方で、一般社員の視点に立つと、そうした期待をミドルマネジメントに抱いていない傾向も見えてきました。当社(電通マクロミルインサイト)では、こうした環境のなかで前向きに変革に取り組むミドル層を「ポジティブ・ミドル」と定義し、その活躍と熱量の伝播(でんぱ)が企業変革のさらなる推進につながると考えています。今後も、ポジティブ・ミドルが組織内でより力を発揮できる環境づくりが進むことを期待します。
【調査概要】
目的:大企業の従業員(特にミドルマネジメント層)、経営層の変革に対する意識を把握する
対象エリア:日本全国
対象者条件:20~59歳(大企業勤務、部長職以下)、経営層(大企業勤務)
サンプル数:大企業の従業員600人
大企業のミドルマネジメント層276人(ブースト回収200人と上記内の76人含む)
大企業経営層100人(ブースト回収)
調査手法:インターネット調査
調査期間:2025年11月20、21日
調査機関:電通マクロミルインサイト
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