「新聞広告の日」から見る、いまの新聞広告――大賞「Fate/Grand Order」10周年企画「OVER THE SAME SKY」
日本新聞協会は10月19日、東京・内幸町の帝国ホテルで第69回「新聞広告の日」記念式典を開催した。新聞社、広告主、広告代理店など約400人が参列し、第46回新聞広告賞の贈賞式が行われた。
今年は213件(「広告主部門」169件、「新聞社企画・マーケティング部門」44件)の応募があり、広告主部門の新聞広告大賞1件、新聞広告賞5件、優秀賞10件、新聞社企画・マーケティング部門の新聞広告賞5件、奨励賞5件の合計26件の作品が選ばれた。
新聞広告大賞は『Fate/Grand Order』10周年企画
「新聞広告大賞」を受賞したのは、アニプレックスのスマートフォン向けゲーム「Fate/Grand Order」(FGO)配信10周年記念企画「OVER THE SAME SKY」。
©TYPE-MOON / FGO PROJECT
今回の広告企画では、人気キャラクター(サーヴァント)と47都道府県の名所を掛け合わせ、2025年6月22日の読売新聞(二連版・全30段)を皮切りに、6月29日から11月24日にかけて全国47紙に、地域ごとに異なるビジュアルの全30段広告を各2回掲載した。
登場する95体のキャラクターは、すべて本企画のための描き下ろし。さらに主要都市では交通広告とも連動し、新聞広告を起点にオフラインからオンラインへと話題を広げた。その結果、X(旧Twitter)では110万件以上の投稿を生み、25億インプレッションを超えた。
受賞理由として、「SNSでの事前告知を日付と新聞社、発行エリアのみにとどめるなど、限定的な情報発信によって新聞広告への期待感を醸成。掲載後には新聞社に当該紙面の購入希望が寄せられ、売り上げが増加したほか、各地域の魅力発信にも寄与した。さらに、Xで25億インプレッションを超えるなど、新聞広告を主軸とした企画で大きな反響を生んだ」点が評価された。
贈賞式では、アニプレックス 副本部長 第3プロデュースグループ 兼 宣伝部の金沢利幸部長が登壇。FGOプロジェクトを代表し、受賞の喜びを次のように語った。
「『Fate/Grand Order』は2015年7月の配信開始から10周年を迎え、メインストーリー第2部が完結する2025年という節目を飾った広告施策で、このような賞をいただけたことを大変うれしく思います。本作は基本的に一人で遊ぶRPGのため、ゲーム内でユーザー同士が交流する機会は多くありません。それでも、自分の近くに、同じ空の下でこのゲームを遊んでいる人たちがいる。
そのことを私たちから伝え、ユーザーの皆さまの楽しみにつなげたいという思いから、この企画を進めました。また、新聞は届いたときに温かみを感じられ、手元に残る媒体です。キャラクターと日本各地を結び付けたクリエイティブによって、ユーザーの皆さまにも大変喜んでいただけたのではないかと思います」
なお、2026年には簡体字版などの10周年に合わせ、「OVER THE SAME SKY, all over the world」と題した、本施策のさらなるグローバル展開も予定しているという。
(文 宮田浩平)
(写真提供:日本新聞協会)
その他受賞作品は以下の通り。
新聞広告賞2026|新聞広告データアーカイブ

