電通、屋外デジタル広告におけるターゲティングの実用化プロジェクトを発足
2016/04/20
電通は4月20日、クラウディアン、スマートインサイト、Quanta Cloud Technology Japanの3社とインテルの協力のもと、屋外広告実証実験プロジェクト(略称:OOHプロジェクト)を発足させ、ディープラーニング※を活用した先進的な屋外広告の実証実験に取り組んでいくと発表した。
このOOHプロジェクトは、屋外広告におけるターゲティング広告の実用化を目指すもの。今までターゲティング広告が難しいといわれてきた屋外デジタルサイネージにおいて、人工知能(AI)によるディープラーニングと、IoT(モノのインターネット)が集める膨大な映像情報および属性情報、高速にビッグデータを保存・分析する最新ソフトウェア技術、性能と経済性の高いハードウェアを最適に組み合わせることで、常に移動するターゲットの属性に合わせた屋外広告を、リアルタイムで表示する。
その第1段として、 屋外設置ビデオカメラの映像からリアルタイムに通行状況を判別し、道路沿いのデジタルサイネージに適切な広告を表示する実証実験を東京都内で行う。
また、デジタルサイネージへの広告配信のみならず、時間帯別・車種別交通量や走行速度も自動的に計測・数値化することができるため、従来の人手による計測データとは異なり、常時正確な交通量が把握できるようになる。これにより、詳細な媒体価値の測定はもとより、より汎用的な交通量調査などへの応用も期待できる。
■ディープラーニングを使ったリアルタイム道路広告のイメージ
今後5社では、自動車向けのターゲティング広告に加え、ショッピングモールや観光地での行動アトリビュート連動広告、自動車のみならず人(消費者)の行動分析に基づく新しいリアルタイム広告の在り方などについての実証実験も行っていく予定。
なお、OOHプロジェクトにおける各社の役割は以下のとおり。
・電通:ディープラーニングを活用した屋外広告の企画・販売および媒体開発。
・クラウディアン:ディープラーニングを活用した実証実験システムの開発およびビッグデータスト レージの提供。
・スマートインサイト:次世代データ統合&ディスカバリ製品であるMµgenの提供および屋外広告最 適化のための分析支援。
・Quanta Cloud Technology Japan:実証実験で必要となるディープラーニング用の高性能サーバー などハードウェアの提供。
・インテル:ディープラーニングをCPU(Central Processing Unit)上で高速演算するための次世代 高速ベクター処理技術の提供。
※ディープラーニングとは、システムがデータの特徴を学習して事象の認識や分類を行う機械学習手法を指し、音声や撮影画像での認識・応用が期待されている。
<OOHプロジェクトへの参加企業について>
参加企業各社の概要は、各社のホームページを参照。
・電通:http://www.dentsu.co.jp/vision/summary/
・クラウディアン:http://cloudian.jp/company/
・スマートインサイト:http://smartinsight.jp/company
・Quanta Cloud Technology Japan:http://www.qct.io/Company-AboutQCT
・インテル:http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/company-overview/profile.html
電通ニュースリリースhttp://www.dentsu.co.jp/news/release/2016/0420-008746.html