「ファイナルファンタジー」誕生30周年、「別れの物語展」を六本木ヒルズで開催
2018/01/24
スクウェア・エニックスは1月22日~2月28日、大規模回顧展「FINAL FANTASY 30th ANNIVERSARY EXHIBITION -別れの物語展-」を東京の六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリーで開催している。
同社の国民的RPG「ファイナルファンタジー」(以下、FF)シリーズは、1987年12月にファミリーコンピュータ用ゲームソフトとして発売された第1作から始まり、30年の歴史を持つ。同展は「FF」誕生30周年を記念して行われてきたさまざまなイベントやコラボ企画の集大成として位置付けられる。
1月19日、同展の開催に先立ち、プレス向け発表会と内覧会が実施された。
来場者にはヘッドホン付き音声ガイド機が手渡され、これを装着して鑑賞するスタイル。展示物の前に立つとそれぞれとシンクロしたBGMやキャラクターボイスの他、来場者の行動や「プレーしたことのあるナンバリングタイトル」といった属性に応じてパーソナライズされたナビゲーション音声が聞こえる仕組みだ。この「音声ARシステム」は電通ライブとバスキュールが共同開発したもので、同展が初めての導入事例となる。
プレス向け発表会では、シリーズを彩ってきた植松伸夫氏の楽曲「プレリュード」が流れる中、スクウェア・エニックスの松田洋祐代表取締役社長、「FF」ブランドマネージャーで30周年統括プロデューサーの橋本真司氏、シリーズの生みの親であるゲームクリエーターの坂口博信氏、シリーズのキービジュアルを手掛けてきたイラストレーターの天野喜孝氏らが次々と登壇した。
松田社長は、「FF」が世界中のファンと関係者に支えられて30周年を迎えたことに感謝を表明し、「この『別れの物語展』で歴史を振り返るとともに、これからの進化にも思いをはせてほしい」とあいさつした。
続いて登場した橋本プロデューサーは「『別れの物語展』ということで一瞬暗い印象を受けるが、別れからまた新しい出会いがある。これからもシリーズ“全開”で世界の皆さまに『FF』をお届けしたい」と述べ、同展の見どころとして巨大な参加型インタラクティブシアターや今回初公開の設定資料、「FFXV」の“幻の結婚式”、「FFVII」の“エアリスの遺した言葉”などの展示物を挙げた。
特別ゲストの天野氏は「僕が最初に関わったゲームが『FF』。それが30年続いたのはすごいことだと思う。終わったわけじゃなくて続いている作品なので、今回の展示会は“途中”を見てもらうもの」と感慨を語った。
シリーズ生みの親・坂口氏は「先日、大寒波の中ニューヨークのカーネギーホールで『FF』のコンサートが行われた。植松さんはカーネギーで『FF』が演奏されるということに涙をこらえていた。『FF』がいつの間にかここまで育ったんだなと実感した」とエピソードを披露。「初期の開発メンバーも、今のメンバーも、とにかくチャレンジしてつくるのが『FF』だという精神は引き継がれている」と述べ、今後のシリーズの進化に期待を寄せた。
発表会後には同展製作委員会として、森アーツセンターギャラリー森美術館の松島義尚部長代理、ムービックの堂下律明取締役らが加わりフォトセッションが行われた他、「FF」の歴史をつくってきた坂口氏と天野氏がメッセージウオールに直筆でサイン入れを行った。
なお、会期中は同展の行われる森タワー52階のカフェ「THE SUN」でオリジナルコラボメニュー全10種が提供される。さらに物販フロアでは30周年関連グッズも用意されている。
「FINAL FANTASY 30th ANNIVERSARY EXHIBITION -別れの物語展-」
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
会期:1月22日~2月28日
開催時間:10~20時(最終入館19時)
休館日:会期中無休
主催:「FINAL FANTASY30周年記念展」製作委員会
協賛:ソニー・インタラクティブエンタテインメント、グリー、ディー・エヌ・エー、auゲーム、三井住友カード
公式サイト:http://www.finalfantasy.jp/30th/exhibition/