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星和ビジネスリンク
セカンドライフの準備支援機関
「定年後研究所」の戦略を発表

2018/07/13

    人材開発研修や大手生保の顧客向け情報提供ツールの制作などを手掛ける星和ビジネスリンクは7月10日、2月に設立した「定年後研究所」についての事業戦略発表会を、千代田区の東京国際フォーラムで行った。

    同社は2001年に、富士エージェンシーとニッセイマネジメントの合併で誕生した。同研究所は、同社のこれまでの実績や他社との提携関係、専門人材のネットワークを生かして、50代から定年を迎える世代を対象に、研究成果の発表をはじめ、ポータルサイトやコミュニティーサイトの運営、研修機会の提供など、さまざまな活動を展開する予定だ。

     冒頭、星和ビジネスリンクの真鍋洋社長は研究所について、50代を中心とした会社員に、豊かな定年後人生を準備してもらうための調査・研究・支援を行う機関として設立したと説明し、事業展開の一端を披露したいとあいさつ。そして「日本は、人生100年という超高齢化社会を迎える。定年後は、老後でも余生でもなく、自分の新しい価値を発見・創造し家族や社会のために生かせる次世代シニア像を訴えていきたい。研究所はそのための仕組みやネットワークを提案・構築する」と話した。
    得丸英司所長(星和ビジネスリンク取締役)は、設立の背景や趣旨、事業計画についてプレゼンテーションを行った。

    得丸所長は昭和の定年を「定年1.0」、平成のそれを「同2.0」として、新元号以降の定年を「定年3.0」と区分けし、それぞれの定年年齢や定義、イメージ、人生のスケールが異なると解説。研究所は、日本初の50代以上社員に特化したセカンドライフの準備支援機関として、「会社人生」から「自走人生」へのシフトを提唱し、仕事へのモチベーションが下がる“50代シンドローム”を解決したいと話した。
    研究所は、開発型シンクタンク方式で運営され、定年準備や定年後の生活に関する幅広い情報を提供するポータルサイト「定年3.0」や、顧問の小島貴子氏(東洋大准教授)と共同開発したスマホ診断型アプリ(愛称:コミスタ)、会員コミュニティーサイトの運営などを手掛ける。

    研究所のアドバイザーを務める楠木新氏(神戸松陰女子学院大教授)は、自著『定年後』がヒットした理由について、定年後の具体的な計画をしている人は1割程度だが、多くの50代が自分の定年後に関心を持っているからなどと説明。定年で社会とのつながりがなくなった時こそ、「もう一人の自分をつくる」ことが重要で、今後は自分がこれまで培ったものと研究所の組織力を上手に連携していきたい、と話した。

    公式サイト:
    https://www.teinengo-lab.or.jp/