グローバル★動画配信のネットフリックス、欧州で強化 “世界制覇”へ前進
2014/06/03
動画配信サービスの米ネットフリックスが欧州での事業を本格的に拡大する。ドイツ、フランス、オーストリア、ベルギー、ルクセンブルク、ベルギーの6カ国で今年中に新たにサービス開始を発表、2011年に南米とカリブ諸国へ進出以来最大の動きとなる。欧州ではすでに英国、アイルランド、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンおよびフィンランドに参入済み。リード・ハスティングCEOは、アマゾンのインスタント・ビデオやタイム・ワーナーのHBOら競合に対して、グローバルな優位性の確立へ精力的な動きを見せている。
欧州での事業拡大は、国によって法制度やコンテンツの嗜好が異なるため課題も多い。仏リサーチ会社Digiworldのジル・フォンテーヌ氏は「欧州の視聴事情は米国に比べ、はるかに複雑。どの国も固有の番組が視聴率の上位を占めており、欧州全体に通用するコンテンツ戦略などあり得ない」と、対応の難しさを語る。
ネットフリックス社は、今年コンテンツに32億ドルの投資を行うことを表明。同社によると現在の契約者数は4800万でその内米国が3570万。デービッド・ウェルズCFOは、将来的に米国で6000万から9000万、米国以外で最低1.2億の契約数を目指すと語り、ブロードバンドの普及率が高く中流家庭の層が厚い欧州に、特に魅力度の高い市場として強い期待を見せる。