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クックーのおいしいお仕事No.5

3000人のプロデューサーを集めた
85歳の菓子職人

2015/05/15

有名シェフの帽子から生まれた不思議な生きもの、クックー。
料理の腕はピカイチ!食への好奇心が止まらないクックーが、電通で「おいしいお仕事」をしている人たちにインタビュー!

nagamatsu

クックー:今日は電通で「うまいもんプロデューサー 」のプロジェクトリーダーをしておられる永松さんにお話を聞きにやってきました!

永松:こんにちは、永松です。うまいもんプロデューサー、通称うまPでは「なが」って呼ばれています。

クックー:「うまいもんプロデューサー」って、すっごくわくわくする言葉です。いったいどんなお仕事なのですか?

永松:世の中には、有名ではないけれどおいしい食べ物ってたくさんありますよね。

クックー:はい!地方に仕入れにいくと、その土地でしか知られていない、おいしいものに出合えて、発見だらけです〜。

永松:そういう全国の知られざる「うまいもん」を発掘して、応援してくれる人をホームページから募っていくプロジェクトなんです。僕らは応援してくれる人たちのことを「プロデューサー」と呼んでいるんです。

クックー:プロデューサーにはどんな人がなれるんですか?

永松:食べ物にすごく関心があって、地方を応援したいという熱心な人たちに立候補してもらっています。1年半で6万5000人が集まってくださいました。ブロデューサーのみなさんには、商品開発のヒントをいただいたり、試作品にアドバイスをいただいたりして、地方の隠れた「いいもの」を全国区の「うまいもん」に育てあげていくんです。

クックー:うわぁ!!自分の意見が「うまいもん」づくりにいかされるなんてうれしいですね!今までにどんな「うまいもん」ができたのですか?

永松:こんなもの!(机の上におみやげを置く永松さん)
うまPプロデュースの大分県・お菓子の菊家さん作の「天空焼あまおう 」と秋田県・田沢湖ビールさんの「ブナの森 」というブナの木の天然酵母のビールです!これまでに8つの商品が完成したんだけれども、今日はこの2つをクックーに持ってきました。どうぞ召し上がれ!

ichigo
beer

クックー:すごいー!2015年は100年に1度のイチゴ(15)年。クラフトビールも今年の流行ですよね。

永松:さすがクックー、よくご存じですな。さあさあ、食べて!それとも飲む?

クックー:いただきます。パク……!!!イチゴのコンフィチュールが白あんに包まれて、ほろあまずっぱさわやかおいし〜い!イチゴとあんこの新しいコラボレーションです!!

永松:お、食レポ!ありがとう!気に入ってもらえて安心しました。この「焼きあまおう」は、お菓子作り歴70年の菊家の会長さん(85)が、プロデューサーのみなさんと新商品をつくりたい!と手を挙げてくれてプロジェクトが始まったんです。一番最初の試作品はイチゴの形で、表面もチョコレートでコーティングされていたのですが、プロデューサーの方々に試食していただくと、あまおうの香りや風味をたのしむためには、もっと甘味を抑えてシンプルな作りにしたほうがいいという意見が多く出て。あまおうの量を増やした焼き菓子へと変わっていきました。職人の意地とプロデューサーの意見がマリアージュしました。

クックー:お客さんには、あまおうという素材の味を引き出していくことがなによりのごちそうだったんですね。

永松:おっしゃる通り。うまPは、地元の人や、つくっている人は「あたりまえ」だと思ってしまっている商品の良いところを、外からの視点で発見して、良さを再発見していくことに意味があると思ってます。自分のいいところって、意外と自分ではわからないものですから。他人に教えてもらわないとなかなか自信が持てない。

クックー:日本の人たちはみんな謙虚だっていいますもんね。そこがいいところとも言えそうですけど。でも、みんなに応援されると自信が持てますし、そうするとますますおいしいものをつくりたいという気になりますね!

永松:そう。そういう元気な人たちと一緒に、地方を元気にするきっかけもつくれればと思っていて、いろんな土地をお伺いしてご相談にも乗らせてもらっています。単にうまいもんをつくって終わり、ではいけない、と思うんです。素材を仕入れ、工場でつくる。そこで働く人の生活を守っていくためにも、きちんと売っていく、そして、また素材を仕入れる、商いが続いていく。持続可能な商いの輪を地域につくり上げていくためにはどうすればいいのか、いろんな方に教えていただきながら日々模索しています。地方銀行の方々の力もお借りして、商売の土台もしっかり固めていますよ。ありがたいことに、プロデューサーのみなさんが、できた商品のいいところを全国にアピールしてくれるので、商品の売り上げも順調だと喜んでもらっています。

クックー:おいしい食べものを通して地方を元気にするなんて!すごい!!永松さん、脱帽です!

永松:コック帽のクックーに脱帽してもらえるとは(笑)!

クックー:永松さんが地方の食にまつわる仕事をされるようになったきっかけって、なんだったんでしょう。

永松:その話はちょと長くなるので、まぁ「ブナの森」でも飲みながら…。

クックー:とととと…。

永松さんとクックーの対談は、次回に続きます。