US発★米紙ニューヨーク・タイムズ モバイル広告をネイティブ化
2015/08/14
米紙ニューヨーク・タイムズは9月から、スマートフォンアプリとモバイルサイトに新たな広告フォーマット「Mobile Moment」を導入する、とアドエージが報じている。FacebookやTwitterなどのフィードに現れるものに近い、よりニュース画面と一体化したネイティブな露出を目指す。
新フォーマットでは、同紙の編集プロダクトチームの12カ月におよぶ検討を踏まえたユーザーインサイトから、一日を「朝」「ランチタイム」「一日の終わり」など、7つの「モーメント」(時)に分割。それぞれのモーメントにおける視聴の実態と編集面に合わせて広告の見せ方を変える。例えば、ニュースやその日のイベントを網羅的に伝える早朝は広告もテキストベースに、同じようにニュースを伝えるのでも画像を多用し娯楽的な要素が加味される夜は、広告でも画像や動画が豊富に使われる予定だ。
表示は、左右は画面全体に広がるが縦は画面の75%で、上下の記事が一部見えることでユーザーに視聴を邪魔しているという感覚を与えることなく、十分に目立たせることができるという。現行フォーマットのバナー広告や記事間に露出されるフルスクリーンの広告は廃止される。広告主は7つのモーメントから出稿先を選ぶ仕組みで、当面は一つのモーメントに一広告主と限定される。
同紙では、確実に伸長し続けるモバイル視聴に特化した編集が進められているが、メレディス・レビーンCRO(最高レベニュー責任者)は「最終的には、編集と広告の構成要素が一様化することを目指したい」と語る。