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2016年 世界を面白くするイノベーションNo.10

ウエアラブルが語る自分

2016/03/02

引き続き、Vizeumイノベーションチームが注目する、世界のビジネスやコミュニケーションシーンを動かす10のイノベーションをご紹介します。

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ウエアラブル端末の普及に伴い、ここ数年膨大な量のデータが生成され、測定されてきた。歩数から心拍数、脳波に至るまでおよそ測定可能なものには全て、追跡するためのデバイスが用意されている。技術はますます進化し、ウエアラブルデバイスは次の2年間で普及率が2倍に高まる見通しだ。

2016年は、自分が生みだすデータがどのように測定され、また自分にとってどのような恩恵をもたらしてくれるのか、ユーザー側の理解が進むだろう。データがもたらすのは、自己の定量化にとどまらない、自己の理解そのものだ。

企業は消費者に向けてリアルタイムでの価値提供を目的に、特典プログラムからアプリに至るまでさまざまなデータを活用する方法を学びつつある。ユーザーが、自分の個人データとその価値を把握できる、Powr of You(上記画像)のような新たなプラットフォームも現れ始めている。

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Earthmilesは、まるで飛行機に乗るたびにマイルがたまるように、健康的なライフスタイルを送ることでポイントを獲得できるプログラムだ。ユー ザーはアプリ上のダッシュボードで自分の健康状態や栄養摂取の状況を一括管理でき、ポイントに応じてさまざまな特典が付与される
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普及が進む自動車用のブラックボックスは、保険料を安くするために運転者がドライビングデータを収集できるようにした最初の装置だ。Avivaは、それを さらに進めた自動車用アプリAviva Driveを開発。運転時の行動をリアルタイムで測定し、保険料の引き下げや特典の提供などにつなげる

2016年はどうなる?

多くの企業が、顧客データがより良い製品やサービスの提供にどう役立っていくのか消費者の理解促進に努め、データポリシーの透明性向上に一層注力するだろう。また、一般に公開されているオープンデータを利用した特典プログラムの開発が増え、消費者は自分たちのデータがサービスや広告の改善に使われることを実感することで、行動を把握されることへの抵抗が薄らいでくるだろう。