ArounD 30 ○○をもっと面白くするアイデアNo.16
「古いビン」をもっとおもしろく
2017/03/14
電通の若手アートディレクターが考える「○○をもっと面白くするアイデア」をご紹介。今回は、河野愛さんによる「古いビンをもっとおもしろくするアイデア」です。
物語性のある古い瓶に命をふきこむ
──なぜ「古いビンをもっとおもしろくする」というテーマにしたのですか?
河野:骨董市や、のみの市が大好きなんです。古い物に宿る記憶や物語、新しいものにはない手触りに興味があります。その中でも、古いビンやガラスは大好きです。古いビンは製造技術の不足から、ゆがみやゆらぎ、気泡が入っていたり。とっても魅力的です。その中に何が入っていたのかな、と想像することも楽しいですね。時空を超えて、今は空っぽになって骨董市に並んでいるのを見ると、物語性を感じます。
そこで、今回は、空っぽの古いビンに命を吹き込むべく、サイズ感や、ぽってりとした体のラインも似ている「鳥」に見立ててみました。ビンの中には本物の羽根。頭は、陶で作っています。実際の鳥の原寸です。マガモ、コザクラインコ、シラサギ、カラス、ホロホロチョウを作ってみました。
小さな恐竜とのコミュニケーションで和む
──今、気になっているコト、モノを教えてください。
河野:やっぱり小鳥ですね。家に3歳になるコザクラインコという小鳥を飼っているのですが、とても面白いです。人間の言葉は話しませんが、すごくコミュニケーションがとれますね。例えばおもちゃを見せると喜んで近寄ってきますし、耳元でクチュクチュ何か話している感じ。聞き取れませんが。
家では、ずっと私の肩の上か、頭の上に乗っています。和みます。パソコンのキーボードをはがしたり、大事な書類や本の端っこにクチバシでプチプチと穴を開けるので困ることもあります。さすが祖先が恐竜だけあって、爪も鋭いし、案外凶暴なこところも。小さな恐竜です。ボストンテリアの7カ月の仔犬も飼っているんですけど、今は圧倒的に小鳥の方が頭はいいですね。