「大阪広告協会賞」「やってみなはれ佐治敬三賞」受賞者決まる
2017/03/16
大阪広告協会は3月14日、第60回「大阪広告協会賞」と第50回「やってみなはれ佐治敬三賞」の受賞者を発表した。第60回「大阪広告協会賞」に小林製薬、同特別賞に「ひらかたパーク」、第50回「やってみなはれ佐治敬三賞」にシャープエレクトロニクスマーケティング総合プロモーション部の山本隆博氏を選んだ。
大阪広告協会賞は、優れた広告活動を通して、企業業績の向上と大阪からの情報発信、大阪の経済・文化の発展に貢献した個人、団体を顕彰。また、大阪の広告界に多大な貢献をした対象があるとき、特別賞としてこれを表彰する。やってみなはれ佐治敬三賞は、優れた広告制作者の育成を目指して、新しい時代を切り開くチャレンジ精神あふれる作品を制作したクリエーターを顕彰している。
小林製薬は、2003年コーポレートブランド経営を宣言し、顧客志向を強化。顕在化していないニーズを先取りして短期間での新製品開発を可能にし、多数のヒット商品を上市してきた。「“あったらいいな”をカタチにする」をスローガンに、顧客の生活の問題点を小気味よく解決する製品と広告を強みに、ものづくりの技術とグローバルプロモーションを磨き、大阪経済に自信を与え、元気にする企業として評価された。
ひらかたパークは、少子化、レジャーの多様化などで入園者数が減って厳しい経営環境の中、多額の投資を要するアトラクションを頻繁に投入する方法ではなく、創意工夫と大阪らしい発想で話題づくりに努め広告の質を上げ、業績を改善した。
山本氏は、2011年6月にSNSを立上げ、現在までシャープの公式アカウント全てのツイートを手掛けている。リストラや外国資本による買収など逆風の中、「企業に属する一社員」として5年間毎日「個のことば」を発し続けた。結果34万人を超えるフォロワーを獲得、ツイッターを「ファンを可視化する場」に変化させることによってインターネット上で独特な存在感を示した。大阪人らしい「人とつながりたい人間性」がにじみ出ており、広告コミュニケーションの仕事の根にある大事なものを見直し、全国レベルでも特筆すべきチャレンジとして認められた。