5カ国の教育の違いが学べるアクティブラーニング絵本
『ナージャの5つのがっこう』
2018/09/18
電通報の人気連載「アクティブラーニング こんなのどうだろう」※ から生まれた絵本、『ナージャの5つのがっこう』(発行:大日本図書、著:キリーロバ・ナージャ)が、9月11日に発行された。
※子供たちが能動的に学習する「アクティブラーニング」をテーマに、さまざまな角度からアプローチした連載。
著者のナージャは、両親の転勤とともに、ロシア、イギリス、フランス、アメリカ、日本の5カ国の小学校に通った経験を持つ。そんな子どものころの実体験を元に
・ロシアの小学校ではみんなで朝ご飯を食べ、文字は青ペンで書く
・フランスの小学校は、席を円形に並べて授業を受け、ランチは家に帰る、水曜はお休み
・アメリカはほとんど教科書を使わない、クラス名は先生の名前
など、それぞれの国の小学校の違いを、持ち物、席の並べ方、先生、クラスメート、ある日のエピソードを通じて紹介していく。
小学生のナージャはそれぞれの学校の違いに、時には驚き、時には面白がり、時には素朴な疑問を抱く。その視点には、大人でもはっとさせられる瞬間があり、興味深く読み進めることができる。
日本の小学校も、「なんで がっこうに プールがあるの?」「なんで こんなに たくさんノートがあるの?」「そうじとうばんって なに?」など、ナージャから見れば不思議がいっぱい。日本の教育を新鮮な目で見直すきっかけにもなる。
5カ国の教育の違いは学び方へのアプローチの違いであり、それぞれに良さがある。さらに、クラスメートの国籍が違っても、考え方が違っても、得意なことが違っても、お互いが尊重し合い、一人一人の個性を生かすことが大切なのは世界共通だ。
そういったことを大人も子どもも楽しみながら自然と学ぶことができる「アクティブラーニング絵本」となっている。
ナージャの自由な発想やユニークな着眼点は、大人の頭の柔軟体操にもぴったり! 仕事の息抜きにもおすすめの一冊だ。
もっといろいろなエピソードを知りたい! 大人ナージャの考察を読んでみたい! そんな方は電通報の連載も必読である。