(左から)SHIFTビジネスサポート部で障がい者雇用と活躍を推進する1グループ長の大泉将氏、同部長の北川愛氏、オムロングローバル人財総務本部 企画室 ダイバーシティ&インクルージョン推進課・宮地功氏(2026年3月取材当時)、電通総研コンサルティング本部・新井ゆかり氏(noiroメンバー)
フォトスクライビング:電通グラレコ研究所 代表・甲斐千晴/中野朋子電通グループの有志が2021年に発足した、ニューロダイバーシティプロジェクト「noiro(ノイロ)」。本企画では、前後編で成長戦略の一つとしてニューロダイバーシティを実践する企業のリアルに迫っています。
前回は、「業務の分解」と「標準化」を起点に多様な人材が活躍できる環境を構築してきたSHIFT独自の評価制度など、「個々の特性を活かす仕組みづくり」に焦点を当ててお伝えしました。
今回も「現場」からニューロダイバーシティの取り組みを積み重ねてきたオムロンの宮地功氏(※)と、SHIFTの北川愛氏・大泉将氏をお招きし、noiroメンバーの北本英光氏(電通)および新井ゆかり氏(電通総研)のモデレートによる座談会を実施。
※宮地氏の所属、業務内容については、すべて2026年3月取材当時のものとなります。
各社がニューロダイバーシティの取り組みをいかに全社へと広げているのか、そのための制度設計や組織づくりの考え方、そして実装に向けた課題。さらには多様性を「個別対応」にとどめず、企業全体の仕組みとしてどう根付かせていくのかのヒントについて、事例を紹介しながらひもときます。
※ニューロダイバーシティとは
ニューロ(脳・神経)とダイバーシティ(多様性)を組み合わせた言葉。脳や神経、それに由来する個人レベルでのさまざまな特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこうという概念。自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)など定型と異なる非定型的な発達(ニューロダイバージェント)を、障がい、能力の欠如、優劣としてではなく人それぞれの自然な違いだと捉える。ニューロダイバージェントのみならず、すべての人を対象としている。オーストラリアの社会学者であるJudy Singer氏が1990年代に提唱し、2010年代から海外のIT企業を中心に、高い集中力や創造的思考力など発達障がい者が発揮する特性を生かす取り組みが広まった。
「ジョブ型」で実装するニューロダイバーシティ。オムロンが実践する、採用の多様性と機会の提供とは
北本:前回記事では、SHIFTさんの事例から、個々の力を引き出す仕組みづくりの価値が見えてきました。ここからはオムロンさんの取り組みについて伺っていきたいと思います。
SHIFTさんのお話では、細かく“分解”した業務を元に独自の検定を実施し、その「素養」を持った人が力を発揮できるようにしていくといったアプローチが印象的でした。一方のオムロンさんは、ニューロダイバーシティ採用という入り口を設けて取り組まれていると伺っています。実際にはどのような考え方で採用や配置を進めていらっしゃるのでしょうか?
宮地:オムロンでは、「現場」ごとにそうした取り組みを積み上げてきた面が強くあります。
当社は、1972年に福祉工場を設立して以来、障がいのある方にも本業の中核を担ってもらうという考え方を大切にしてきました。補助的な業務を任せるのではなく、仕事の進め方や環境を工夫することで、それぞれの特性を活かしながら事業の価値を生み出してもらう取り組みです。
一方で、従来のウェブテストや面接を中心とした総合職採用の選考プロセスでは、発達障がいのある方の場合、本来の力が伝わりにくく、採用につながらないケースが出てくるという課題がありました。そこで2018年から、発達障がいのある方の採用拡大を目的に、新たに「ニューロダイバーシティ採用」という入り口を設け、応募者自身が適した採用プロセスを選べるような制度を設立したのです。
この採用では、各部門のニーズに応じたジョブ型の募集を行い、2〜3週間のインターンシップを通じてスキルや適性を見極めます。実際の業務を通じて、スキルと職場双方のマッチングを確認したうえで、採用を進めていきます。
現在は技術部門を中心に取り組みを行っていますが、一部の企画部門への展開も始まっているところです。
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北本:なるほど、ニューロダイバーシティ採用という入り口は、障がい者採用の観点ではなく、総合職の中のジョブ型採用として位置づけられているということですね。その際、障がい者手帳の有無は問いますか?
宮地: 現在は、主に発達障がいのある方を対象としていますが、手帳の有無は問いません。重視しているのは、ご自身の特性を理解し、必要な環境調整や合理的配慮を言語化できることです。そうした前提のもとで、個々の能力を最大限に発揮できる形での採用を目指しています。
以前の障がい者採用は、あくまで採用プロセス上で合理的配慮を行うための区分であり、入社後の業務や役割は総合職(「メンバーシップ型」採用のジェネラリスト)と基本的に変わりませんでした。一方で「ジョブ型」のニューロダイバーシティ採用は、各部門のニーズに応じて求めるスキルを明確にし、その職務に適した人財を採用するという考え方になります。
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“平均点主義”からの脱却。現場を「納得感」のある組織へ変える相互理解
北本:インターンシップなどを通してお互い納得した上での採用の場合、やはりミスマッチは起きにくいのでしょうか?
宮地:過去には入社時に発達障がいのある方の特性が十分に共有されておらず現場でのすれ違いが生じることもあり、現場から懸念の声が上がることもありました。
受け入れ側も得意・不得意を把握できないまま関わるため、苦手な部分を改善しようとしたり、適さない業務を任せてしまったりすることで、結果的に双方にとって負担の大きい状況が生まれていたんです。
しかし、あらかじめ特性を理解し、必要な環境調整を行ったうえで業務を設計すると、仕事がスムーズに回り、評価も大きく変わっていきます。この経験から、相互理解のもとで採用・配置を行うことが重要だと感じますね。
北本:なるほど。役割や求められるスキル、特性が明確になれば、本人と受け入れ側の双方が理解したうえで仕事を進められるようになるんですね。結果として、評価の基準もそろい、組織全体としても納得感のある形に変わるということなのでしょうか?
宮地: そうですね。現場で取り組みを進める中で、これまでは「平均的にバランスの取れた人財」を求めていましたが、得意・不得意を前提にしながらそれぞれの強みを組み合わせていけば、これまで以上の成果につながるという実感が生まれてきています。
同時に、一人一人に応じた処遇のあり方には課題を感じています。これまでのような全社一律の処遇ではなく、それぞれの強みや貢献に応じた評価へと変えていこうとすると、ジョブごとに求められる役割も異なるため、納得性をどう担保していくかが問題になります。今後はこうした考え方を全社的にどう広げていくかが重要ですね。
また、このテーマは人事部門だけで完結するものではなく、事業そのもののあり方と密接に関わるものだとも思います。事業が変われば求められる人財や役割も変わり、それに応じて評価や処遇も変わっていく。そうした前提で捉えていく必要があるのではないでしょうか。
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人事は「事業そのもの」。個の力を最大化する、人的資本経営の本質とは
新井:ここからは、人的資本経営の観点についてもお伺いしたいのですが、オムロンさんでは、「人的創造性」という指標を掲げ、売り上げから変動費を差し引いた付加価値額を人件費で割る形で人の価値を可視化し、非財務情報として開示されていますよね。人への投資と成果の関係を明確に示している点が非常に印象的だと感じています。
こうした人的資本の考え方と、これまで伺ってきたニューロダイバーシティの取り組みは、どのように結びついているのでしょうか?
宮地:人的創造性という指標は、計算式だけを見ると人件費を抑えれば数値が上がるようにも見えますが、本質はそこではありません。むしろ、人件費を投資として捉え、その投資に対してどれだけ価値を生み出せるかを見るための指標です。人への投資を増やしながら、それ以上に成果を生み出していくことを重視しています。
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新井:人件費をコストではなく投資として捉えるという考え方は、前回のSHIFTさんのお話にも通じる部分があり、共通点を感じます。業務の進め方や環境を改革したり、評価の考え方を含め、個々の特性に合わせて力を発揮しやすくするための方法を一生懸命考えていらっしゃる。同時に、そうした個々の活かし方については会社が責任を持とうとされているところも近いように感じました。
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北本:その前提があるからこそ、ニューロダイバーシティへの向き合い方も、「人に仕事を合わせる」のではなく、「仕事に人を合わせていく」という設計につながっているのだと理解しました。
個々の力をどう発揮してもらうかという点に、非常に本気で向き合っていらっしゃる印象を受けますが、こうしたオムロンさんの考え方について、SHIFTさんはどのようにご覧になっていますか?
北川:おっしゃる通りで、人財採用は事業成長に向けた投資であり、その前提は障がいの有無や性別などによって変わるものではないですよね。一人一人の活躍をいかに実現するかに本気で向き合うことが、結果として組織全体の成長につながるのだと考えています。
北本:確かに制度や仕組みだけでなく、その背景にある考え方そのものも非常に大切だと感じますね。
宮地:そうですね。さらに言えば、日本の製造業は今、大きな変革を求められています。これまでのように大量生産で利益を出す時代から、新しい価値やイノベーションを生み出す方向へとシフトしていく中で、多様性を前提とした組織が必要になっている。
これまでのように「全員が同じことをできるようにする」という発想ではなく、それぞれが持つスキルや特性を前提に、適切に組み合わせて仕事を進めていくという考え方に変わってきています。
だからこそ、人事部門の役割も変わっていく必要があります。必要な人財を見極め、適切に配置し育てていくという“人的投資”は、本来は事業そのものであり、より現場に近いところで担われていくべきものです。そうした考え方が、企業の中で自発的に回っていく状態をつくることが、これからの理想なのではないかと感じています。
“当事者が主役”のキャリア設計が、現場の「温度差」を埋め、人的投資を加速させる
北本:ここまでお話を伺ってきて、共通する考え方も多く見えてきましたが、実際に現場を知る立場同士で、気になることもあるかと思います。ぜひ意見交換をしていただければと思うのですが、いかがですか?
宮地:ダイバーシティ&インクルージョンは企業成長の原動力であると弊社のトップも発信していますが、人的投資は設備投資のように短期で効果を測りづらく、投資対効果が見えにくいという難しさもあります。
そうした中で、SHIFTさんでは社員やマネジメントの納得感をどのように醸成しながら取り組みを進めていらっしゃるのでしょうか?
北川:納得感の醸成は非常に大切なポイントだと感じています。いかに早くパフォーマンスを発揮してもらうかという点については、制度や検定といった仕組みを会社側で用意し、一定の再現性を持って支援している部分があります。
一方で、実際に入社される方は多様ですので、それぞれの成長のスピードやプロセスも異なります。そのため、個々の成長については中長期的な視点をあわせて見ています。
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北本:制度として早期にパフォーマンスを発揮できる環境を整えつつも、一人一人の成長は長期で見ていくという考え方なのですね。
そうした取り組みは、すでに会社全体として一定の実感値を持って進められているのだと思いますが、小さな成功事例を積み重ねながら、組織全体に広げていくというフェーズでもあるのではないかと感じました。
宮地さんもこれまで取り組みを進めてこられる中で、会社の変化を実感されていらっしゃいますか?
宮地:実際に採用した方々が定着し、それぞれの強みを活かして活躍する様子を体感することで、現場の受け止め方も非常にポジティブに変化してきていると感じています。各部門からも多様な人財をぜひ受け入れたいと手が挙がるようになり、現場での理解も少しずつ進んでいます。しかし未経験の部署では、「本当にうまくいくのか」という声もあり、まだまだ温度差があるのが実情です。
そのうえで、今後さらに重要になるのは、当事者が主体的に「どのような強みを持ち、どのような仕事で価値を発揮していくのか」というキャリアを描けるようになること。キャリアの方向性が明確になれば、本人も学びを深めやすくなり、企業側もそのキャリアに応じた教育や機会を提供しやすくなりますよね。
そんな循環が生まれると、人的投資の効果もより高まり、組織全体としての成果にもつながっていくと思います。そしてこれは、決してニューロダイバーシティに限った話ではなく、すべての人財に共通するテーマ。この循環を組織全体に広げていくことが、次のステップだと考えています。
“変化し続けること”が継続の鍵。AIと地域連携で描く、多様な人財の長期キャリア
北本:ここまで、人財の活躍をどう広げていくかについて伺ってきましたが、取り組みをどのように“継続”させていくのかという点も大切になってくると思います。AIの進化などから仕事そのもののあり方が大きく変わりつつある中で、取り組みの継続性については、どのようにお考えでしょうか?
北川:「役割が変わり続けること」自体を前提にできるかどうかが重要だと考えています。一人一人の特性や強みは固定されたものではなく、事業や環境の変化に応じて求められる役割も変わっていきます。その中で、個々の特性に合わせて役割を再設計し続けられるかどうかが、結果的に雇用の継続や活躍の再現性につながっていくのではないかと。
その変化を後押ししていくがAIなのだと思います。これまでも技術革新は、人の手のかかる業務などを補ってきた側面がありますが、AIも同様に、人と共生しながら活用していくことが重要です。
例えば、AIによって、業務の分配や評価のあり方も、適材適所の配置もこれまで以上に精度高く実現できるようになるのではないでしょうか。
宮地: AIは今後も活用が進んでいく前提で考えていますが、大きく3つの観点があると捉えています。
1つは業務効率化、もう1つはAIによって新たな業務が生まれるという点、そして3つ目が、合理的配慮や環境調整のための活用です。2つ目については、まだ発展途上ではありますが、例えばアノテーション(※)のようなデータ作成業務は、発達特性のある方が力を発揮しやすい領域でもあり、今後広がっていく可能性を感じています。
しかし、AIはあくまでツールであり、人と人とのコミュニケーションや信頼関係が基盤であるという考え方がベースです。その上で、どう活用していくかが重要だと考えています。
※アノテーション = 画像、音声、テキストなどのデータに対して、AIが学習するための「正解」や「タグ」などの情報を付与する業務。AI分野では、この作業により、機会学習が進みやすくなる。
大泉:私のいる現場では、コミュニケーションの補助としてもAIを有効活用しています。
ある発達特性のあるアシスタントマネージャーが、マネジメントの中でコミュニケーションに難しさを感じていたのですが、伝え方を事前にAIと整理することで、チーム全体のやり取りがスムーズになり、関係性やパフォーマンスにも良い変化が生まれたという事例があります。
その一方で、AIの進展によりこれまで切り出してきた業務そのものの変化や、業務が消滅する懸念も否定できません。だからこそ、AIを使う側として新たな業務を生み出したり、仕事の形を変えたりしていく必要があると感じています。それに伴って評価のあり方も見直していく必要があり、今まさに大きな転換点にあるのだと思います。
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宮地:製造業でも、技術の進化に伴って、必要とされるスキルや仕事自体が変わっていくことへの不安を感じています。実際、先端技術を扱う部門では、開発テーマそのものがなくなる可能性もあり、雇用の継続という点で課題意識が共有されている状況です。
新井:何かそうした課題に向けての取り組みなどもなさっているのでしょうか?
宮地:対応策として、インターンシップの段階からスキルの幅を少し広げておくことと、ニューロダイバーシティにおける地域連携という2つのアプローチを行っています。
後者の地域連携である「ニューロダイバーシティ京都地域連携プロジェクト(ND Kyoto)」は、もともと京都の企業人事担当者の勉強会をきっかけに、「同じ課題を持つ企業で一緒に取り組めないか」と声をかけたところから始まりました。
ニューロダイバーシティ採用を行う企業が複数連携することで、当事者が一つの企業でマッチしなくても、別の企業で力を発揮できる可能性が生まれます。また、選択肢が増えれば、これまで機会を得られなかった方にも道が開けますよね。企業の枠を超えて人財が活躍できる環境をつくっていくことが、今後ますます重要になると考えています。
北川:連携されている企業はそれぞれフェーズや背景も異なると思うのですが、課題は共通するのでしょうか?
宮地:そうですね。発達障がいのある方の雇用において、社内にどう理解を広げていくかという課題はどの企業にもありますし、まだ取り組みを広げていく段階だと感じています。
一方で、企業同士が集まれば、実際の事例を共有できるというメリットもあるんですよね。そうした人事同士の情報交換と知見の共有を継続的にできる場になっています。
新井:地域で連携して取り組んでいくことで、ニューロダイバーシティ、またその先に続く広い意味での多様性の尊重や人財の活性化、さらには新たな事業の創出といった広がりにもつながっていく大きな可能性も感じられます。
最初は企業間のサポート的な取り組みから始まるかもしれませんが、そこから新たな価値やイノベーションが生まれるといった広がりのある取り組みになっていくと素晴らしいですね。
誰もが活躍できる未来をつくるために。ニューロダイバーシティは「特別なことではない」
北本:今回皆さんのお話で印象的だったのは、IT企業として急成長したSHIFTさんの「仕組み化により、仕事に適性のある人を探して伸ばす」アプローチと、歴史ある製造業であるオムロンさんの「能力発揮を前提として業務を設計する」アプローチとの間で、一見すると業種も歴史も順番も異なるものの、最終的に目指している方向は共通しているという点でした。
これまでの採用のあり方では捉えきれなかった才能とどう向き合うか。その問いが、これからの人的資本経営において必要なのかもしれません。最後に皆さんから読者の方へのメッセージをお願いします。
宮地:ニューロダイバーシティは、決して特別な取り組みではありません。人が一緒に働くうえで、本来やるべきことを丁寧に実践しているに過ぎないんですよね。その感覚を大切にしていただきたいと思っています。
大泉:誰にでも得意・不得意があり、その強みは環境によって大きく変わります。だからこそ、その人の力を引き出す“仕組み”をどうつくるかが重要。そうした視点で取り組むことで、見える景色も変わってくるのではないかと思います。
北川:個を活かすという視点で見れば、ニューロダイバーシティは特別な施策ではありません。むしろ、これからの時代においてはより自然な考え方になっていくはずです。AIの進化も含めて、よりポジティブに広がっていく未来を、私たち自身がつくっていけたらと思っています。
新井:本日のお話を伺い、ニューロダイバーシティの考え方や取り組みはまだまだ奥が深いことを痛感しました。とはいえ、企業によって状況や考え方が異なるが故にできないというものでもなく、各企業固有の状況もありながらも、基本的な思想や「人」ができることには共通するものがあるように思いました。その点がSHIFTさん、オムロンさんが現在の取り組みを推進できている理由でもあるのではないでしょうか。
北本:両社とも、「人を変える」のではなく、「仕事や環境の設計を変える」ことに取り組まれている。登山口は違うけれど、目指す頂上は同じようですね。お話しくださった皆さんが数々のアプローチを経て、懸念や先入観を超えてニューロダイバーシティ推進を進めていらっしゃるという体験は、読者の方や今後取り組みを進められる方に勇気を与えられるように思いました。
ニューロダイバーシティが浸透した未来の(景)色は
SHIFTの色
「違いが『配慮』ではなく、『価値』として機能する社会(組織)」
オムロンの色
「誰もが自由に生きながらも自然に調和している社会」
新井ゆかり(noiroメンバー)の色
「異なるOSを持つ人が、分かり合える社会」