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連載アイコンThe BUDDIES [2/2]
公開日: 2026/09/28

経営者のビジョンを“形”だけで終わらせない。「科学」で組織と営業を進化させる

久志 尚太郎

久志 尚太郎

NEW STANDARD株式会社

半田 恭平

半田 恭平

株式会社 電通

社会のペインやニーズをつかみとり、ビジネス化し、スケールアップさせることで飛躍的な成長を遂げるスタートアップ企業。
スタートアップでは、一般的に短期間で急成長が求められるため、ビジネスの資源となる「ヒト」「モノ」「カネ」を、最短で確保する必要がある。
そのため、内部はもちろん、外部リソースもフル稼働させながら、事業を推進させなければならない。そして、時には、他社からの出向社員の知見や経験が、成長を支えるケースもある。

そんな、いわば”伴走者”として、スタートアップに出向して籍を置き、事業にコミットする電通社員に注目する連載「The BUDDIES」。
第2回は、ミレニアルズ・Z世代向けに特化したブランド支援や新価値創造に強みを持つ「NEW STANDARD」への出向者にフォーカス。
彼が、相棒としてどのように営業活動を科学し、“ひとり経営企画室”と称されるほどの存在になったのかを追った。

※この記事はNewsPicks Studiosのスポンサード記事からの転載です。

インサイトから価値を生む、NEW STANDARDのビジョン

NEW STANDARDは、もともとライフスタイルメディア「TABI LABO」を運営する、その名もTABILABOとして2014年に創業した会社だ。
2019年、社名をNEW STANDARDに変更。
ウェブメディアで培ったノウハウを生かし、Z世代およびミレニアル世代を中心とした若年層の興味・関心を掘り起こし、クライアント企業のブランディングや商品開発を手掛ける「ブランドDX(BDX)カンパニー」へと大きくかじを切った。
創業者は久志(くし)尚太郎氏。外資系企業を経て世界25カ国を旅してきた異色の経歴の持ち主だ。

「潜在的な欲求、つまりはインサイトや動機を分析して、新しい価値や意味をミレニアル世代・Z世代に向けて作り出す会社です」(久志氏)

そして、同社がもう一つ取り組むのが、創造性を科学することだ。

「ある種、“天から降りてくるもの”と考えられがちなクリエイティビティを、東京大学との共同研究などを通して科学的に捉え、再現性のあるものにしようと考えています」(久志氏)

創造性を科学し、新しい価値や意味を作り、クライアントに価値を提供する。このミッションを共に推進する相棒が、電通からの出向者、半田恭平氏である。

半田氏は、新卒で電通に入社後、広告におけるテレビ局担当、クライアント企業への営業、さらにはクリエイティブ制作、イベントプロデュース、マーケティング、ブランディング、ビジネスプロデュースなどを担ってきた。
これは、電通では王道キャリアともいえる。そんな彼が、2024年4月、NEW STANDARDに合流した。なぜ、半田氏はスタートアップへの出向を決めたのか。

「どこか自分の中で、似たようなルーティンの繰り返しになっているなという感覚がありました。その中で、将来自分が電通や社会の中で価値を発揮できるのだろうか、というある種の焦燥感を覚えたんです。
そんなタイミングで出向したのが、NEW STANDARDでした。ここでなら、全力で伴走していけば、自身のスキルやケイパビリティを磨く、稀有な機会にもなると思ったんです」(半田氏)

今回の取材中も他の社員たちに「半ちゃん、撮影用に顔を作りすぎ!」などと突っ込まれ、今やすっかりいじられ役の愛されキャラとして定着する一方、その仕事量と担当領域は広い。

BUDDYの最大ミッションは、営業

現在は同社において、ビジネスプロデューサーおよび事業統括責任者として、5つの事業部を統括。
営業戦略やソリューション戦略の策定とその実行、採用関連も含め、NEW STANDARDの幅広い業務を管掌している。

社内では、経営者の意思決定をサポートして経営計画を立案・実行する経営企画になぞらえ、“ひとり経営企画室”とも称されているほどである。
“ひとり経営企画”の業務は多岐にわたる。1日のミーティングの数は多い日で十数件ほど。
会議室から会議室へと渡り歩くのが常で、デスクにいるときも、同僚からの相談に積極的に応じる。関わる業務の幅も、求められるスピードも変わったという。
特に、半田氏が与えられた最大のミッションが、営業だ。言わずもがなだが、スタートアップはまずはJカーブを描くため、売り上げの成長が重要指標の一つとなる。

「営業組織や個人の営業力が、生き残れるかどうかを左右するといっても過言ではありません。
営業だけでなく広告に資金を投じるなど、マーケティングで伸ばす手法もありますが、営業を科学的に捉え、組織も含めて強化できれば、より強い会社になる。
そうすれば、NEW STANDARDはもっと成長できるスタートアップになる。ぜひ、そこに到達したいなと考えています」(半田氏)

「半田さんに、かかっている」という言葉

実は半田氏には、NEW STANDARDに出向後、ある大きな転機があった。
合流して半年がたった頃、代表の久志氏に面と向かってこう言われたのだ。

「このまま成長し続けるか、それともダメになってしまうかは、本当に半田さんにかかっていますと、久志さんが言ってくださって。
なかなかそこまで言われることもないので、まるで身内のように頼っていただけて、本当にありがたかったです」(半田氏)
久志氏に触発され、半田氏が着手したのが、NEW STANDARDの営業改革だった。

まずは、これまで社員それぞれに委ねられていた営業プロセスを可視化し、整理する。
そこから、その営業プロセスの中でのボトルネックを特定し、そのボトルネックの要因に対し、改善・解決を試みるというサイクルを回す。
そうして、事業成長を加速させる「セールスループ」の仕組みを作り上げた。

「まさにずっと欲しかった仕組みで、今まで何度かチャレンジして、うまくいかなかったものを、半田さんがきちんと作り切ってくれた。
しかも、それが実際にワークし、各種KPIをはじめ経営上のいろいろなものが明確によくなっている。本当に、組織を変革してくれました」(久志氏)

あらためて、ブランドDXカンパニーとして飛躍を目指すNEW STANDARDにとって、半田氏はどんな存在なのか。その成果や仕事ぶりについて、他の社員たちはこう話す。

「セールス活動の指標を評価・管理するための数字設計や枠組み作りを半田さんに担っていただき、おかげで私たちが従来やっていた管理方法よりも、一段高いレベルになりました」
「すごく周りから『一緒に仕事したい』と思われるタイプの方だなと。人を巻き込む力がとにかくあって、 関係各所を巻き込みながら前に進めていくところが、本当にうまいです」

企業の“ビジョン”を実現へと橋渡しする

なぜ、ここまで社長と同僚の期待に応え続けられるのか?
久志氏は、半田氏が物事を前に進める力、突き詰めれば「人の心を動かす力を備えているから」と分析している。

「AIをはじめテクノロジーが進んだ先に、最後に何が残るかというと、やっぱり『この人と一緒に働きたい』とか『面白かった』といった気持ちではないでしょうか。
結局、人は気持ちの生き物なので、正しいことを正しく言えば心が動くわけでは決してない。
その点で半田さんは、NEW STANDARDのメンバーの心をつかんでたくさん動かしたからこそ、これほど信頼されている。そこが一番の功績なのかなと」(久志氏)

そんな頼れる存在だからこそ、久志氏は半田氏に対して、さらなる期待を持っている。
それは、NEW STANDARDが「プロダクトやソリューション」だけではなく、「営業」においても、強い組織であることを内外に示すための先導だ。

1年半で営業組織を構築してきた半田氏がたとえ帰任した後でも機能するような、人材育成や組織力の底上げを期待されているのだ。半田氏も「その期待に応えたい」と話す。
これまで半田氏は、クライアントや仕事相手が本当に何を欲しているか、課題は何かを理解し、どうすれば解決できるのかをひたすらに考えてきた。

そして、それを実行に移してきた経験は、電通時代も含めて長年培ってきた自負がある。

「自分のやってきた経験は感動できるクリエイティブが創れるとか、キレのある戦略を作れるとか、特別なものでもないと思っているんです。ただ、違う会社に行ったときに、こんなに生かせるものなんだということが大きな発見だったんです。
たとえ“特殊能力”がなくても、物事や人の心を動かせるという点で、とても自信になりましたね」(半田氏)

果たして半田氏にとって、伴走者としてのやりがいは何なのか。

「起業家や経営者の頭の中には、実現したいビジョンや世界観が、明確にあります。
ただ実現しなければ、どんなに素晴らしくても形だけで終わってしまう。
だからこそ経営者のすぐ近くで伴走しながら、心を打つようなビジョンを、実際のビジネスへと橋渡ししていくことは本当に刺激的だし、そこに楽しさを覚えています」(半田氏)

企業の成長に必要な人材とは、実現力を持った伴走者なのかもしれない。


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執筆:田嶋章博
デザイン:田中貴美恵
編集:海達亮弥
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著者

久志 尚太郎

久志 尚太郎

NEW STANDARD株式会社

代表取締役

「この世界は、もっと広いはずだ」をパーパスに、創作・経営・研究を行う。16歳でアメリカの高校を飛び級で卒業後、外資系IT企業を経て社会起業家に転身。2014年「TABI LABO」(現:NEW STANDARD)を創業。2023年Anglia Ruskin UniversityでMBAを取得後、東京大学大学院工学系研究科・柳澤秀吉研究室に所属し研究・教育活動を開始。専門は、デザイン思考、意味のイノベーション、感性設計学を活用したコンテンツ・プロダクト・広告開発。
半田 恭平

半田 恭平

株式会社 電通

大学卒業後、新卒で電通に入社。入社以来、TVメディアセクションにおけるメディアプランニング及びバイイング、コンテンツマーケティングの経験や、ビジネスプロデュースセクションにおけるマーケティング業務、クリエイティブ制作、イベントプロデュースなど多岐にわたる業務を経験。

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