製造現場の人と会う。何に困っているか聞く。経営者と会う。何に困っているかを尋ねる。「想像力」を無限に働かせながら、相手のことを知る。相手の懐に飛び込む。そうしたことから、みんな、逃げている気がする。
白土 謙二
世界では今、ESG(Environment, Social, Governance)というものが注目されています。欧米では、道徳的な意味合いにとどまらず、ビジネスを加速させるという、より積極的な意味での投資と捉えられています。
広告は今、確実にコモディティー化してきている。つまり、同質化しすぎたために、差異化が困難になっているんです。オリエンも、企画者も、表現も、すべてがそう。誤解を怖れずに言うならば、「業界そのものが、画一化、素人化している」ということなんです。
最近の若い人たちに少し不足しているなと思うのは、当然、やっていてしかるべき「表現のクオリティーマネジメント」。プロならぜひ、やってほしい。そのひとつが、「表現テリトリーのポジショニング」です。
「クリエイティビティーによるビジネスの拡張は可能か?」それが、私が今、挑もうとしている最も大きなテーマです。私が思うに、クリエイティビティーとは、難題を解決してみせる力、課題解決の方法を見つける能力、あるいはつくり出す能力のこと。