新世代ポータル

2016年 世界を面白くするイノベーション №5

  • Vizeum Innovation Team

2016/02/24

新世代ポータル

引き続き、Vizeumイノベーションチームが注目する、世界のビジネスやコミュニケーションシーンを動かす10のイノベーションをご紹介します。

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ブラウザーのトップページに、プロバイダーのホームページを設定していた時代をまだ覚えているだろうか。各社ポータルサイトによる「囲い込み」から、ユーザーを広大なウェブサイトの空間へ解き放ち、素早く目的のものを取り出せるようにしたのはGoogleの検索機能だった。しかし今再び、新たな囲い込みが始まっている。

限られた主要アプリ内でのユーザーの滞在時間は、伸びる一方だ。今やわずか5つのアプリに、ユーザーの約84%の時間が費やされている。ユーザーの情報取得は受け身となり、SNSなどのソーシャルメディアをきっかけにコンテンツを閲覧し、ネッキュレーションやレコメンデーションに促されてネットショッピングする。

このデジタル世界の新世代ポータルを手掛けるのは、フェイスブック、アマゾン、アップルなどのテクノロジー領域の巨人たちだ。アマゾンは2015年、食料品からファッション、エンターテインメント、テクノロジーなどあらゆる製品やサービスにアクセスできるハブ「プライム」を構築した。近くテレビの生放送を開始する、といううわさもある。また、バーバリーはメッセージアプリのWeChatやLINEと組んでファッションショーの生中継などを配信し、ショーの終了後にはEコマースとの連携も図った。各社は「発見する」「つながる」「購入する」を包括するエコシステムを強化し、ユーザーを閉じ込める動きが熾烈化している。

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2016年はどうなる?
新世代のネットユーザーは、ネットの閲覧をブラウザーではなく、アプリから始めるケースが大半で、コンテンツの見られ方も大きく変化する。アプリ経由でのアクセスはリファラー(参照元)を持たないため、コンテンツ発信側はどこから来たアクセスなのか把握ができない。発信側は、この「ダークソーシャル」(経路不明のトラフィック)への対応策を、積極的に考えていく必要があるだろう。

また、ファッションアイテムをキュレーションする「Grabble」のようなショッピングアプリは、リテーラーにとっては消費者に商品を簡単かつ迅速に発見してもらう有効な手段。コンテンツ発信だけでなく、ネット販売においても主要アプリのエコシステムを組み合わせて活用する時代が到来している。