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2016年 世界を面白くするイノベーションNo.6

声で探す―進化する音声検索

2016/02/25

引き続き、Vizeumイノベーションチームが注目する、世界のビジネスやコミュニケーションシーンを動かす10のイノベーションをご紹介します。

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検索方法は日々変化している。今や、検索クエリ(検索窓に入力される言葉)の61%以上が、探している情報を表す単語ではなく、「5W1H」(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)から始まるフレーズだ。プロセッサーの高速化と機械学習の高度化のおかげで、この1年、音声による会話型検索は飛躍的に進化した。今や、スマートフォンユーザーの大半がGoogleボイスサーチやアップルのSiri、マイクロソフトのCortanaや百度のDuerといった音声検索サービスを利用している。アップルのウエアラブル端末アップルウォッチや、アマゾンの人工知能スピーカー「Echo」は、音声検索を前提に設計されている。

検索アルゴリズムは進化し、サイトやコンテンツはキーワードの組み合わせではなく、検索クエリの内容に基づいて検索上位に表示されるようになった。また、音声検索の結果がひとつの答えに集約されることから分かるように、検索の精度は目覚ましい進歩を遂げている。音声検索を戦略的に取り入れる企業も増えつつある。

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マクドナルド「Know our Food」キャンペーン。広告を通じてGoogleボイスサーチで、産地や料理法など商品について質問を促し、興味を持った消費者をウェブサイトへと誘導した
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ステラ・アルトワはタグライン「C’est Cidre Not Cider」(サイダーじゃないよ、シードルだよ)をプロモート。Googleボイスサーチで「cidre」を正しく発音できたら、同社のシードルがもらえるキャンペーンを実施した

2016年はどうなる?

音声認識と自然言語処理(人間が日常的に使っている言語をコンピューターに処理させる技術)の精度はますます進化し、例えば自動車など、即座に結果が求められる状況に対応していく。企業側は自社の製品やサービスについて、検索される内容を想定し、その答えをシミュレーションした上で、SEO(検索エンジン最適化)や地域密着型検索などを戦略に取り入れていく必要があるだろう。