GIRL meets GIRLプロジェクト 広告を超えて女の子のためにできることNo.2
日本ってもしや途上国?
私たちが『世界女の子白書』をつくったワケ
2013/12/12
GIRL meets GIRLプロジェクトのコラム、第2回目。わたくしコピーライター外崎郁美からは、9月に発刊した電通ギャルラボ著『世界女の子白書』についてお話しします。
ギャルで社会貢献やったらおもしろくない? そんなガールズトークを形にしてしまったチャリティーピンキーリング。この発売を前に、私たちはタンザニアへと飛び立ちました。自主提案プロジェクトだから予算はありません。
でも、社会貢献プロジェクトをやるのに、支援先を知らないなんてありえない。私たちは有給をとって自腹でタンザニアに行くことに決めました。このタンザニアでの数々の出会いが、後に『世界女の子白書』をつくるきっかけになるとは、当時は考えてもみませんでしたが。
はじめてのアフリカ。はじめてのタンザニア。それは、いつの間にか刷りこまれていた「恐ろしくて貧しくて悲惨なイメージ」とは180度違うものでした。私たちが出会ったタンザニアの女の子たちは、明るくてキラキラしていてとってもカワイイ、等身大の女の子たちだったのです。オシャレが大好きで、私たちのネイルにも興味津々。カメラを向けるとモデルポーズ。ガールズトークは恋バナ。そして夢は壮大。「大統領になって国を良くしたい」「医者になって人を助けたい」。そのキラキラした瞳には未来がつまっていました。そして逆にハッとさせられてしまいました。日本には、これだけ堂々と夢を語れる女の子がどれくらいいるのだろうと。
そして彼女たちと話しているうちに、こう思うようになりました。「支援」という上から目線って、なんかおこがましいかも。むしろ女友だちができる感覚に近い。助け合う仲間が増える、そんなチャリティーのあたらしい形をつくれたら。そこで出てきた言葉が「GIRL meets GIRL」でした。チャリティーピンキーリングのコンセプトであり、このプロジェクト名にもしているこのフレーズには、そんな支援を超えた出会いの意味が込められています。
帰国後に発売したリングの売れ行きは絶好調。でもリングを売りながら、日本の女の子に、もっと深く世界の事実を知ってほしいと思うようになりました。そこで、リングの支援先である国際協力NGOジョイセフの監修・協力を得てつくったのが『世界女の子白書』。これは、ただのデータブックではありません。私たちが目指したのは、いわば、女の子のためのあたらしい教科書。恋愛。学校。仕事。結婚。出産。そんな、女の子なら誰もが気になるテーマで、日本の女の子と世界の女の子のデータを比較しています。
タンザニアなどの途上国ではいま、妊産婦死亡率などの課題が山積みです。でも仕事の項目を見ると、女性の経済活動参加率は、日本女性が世界102位。タンザニア女性は60位。日本のほうが圧倒的に途上国です。また、より世界的な視野で日本を見るために、ドイツやアメリカ、スウェーデンなど、他の先進国の女の子にもズバッと本音で日本の女の子について語ってもらいました。これ、しびれます。こう思われてたんだ、日本って。
「世界を救おう」。
そう言われると身構えてしまうけど、世界のどこかに女友だちがいるとしたら、何か感じるはず。何かはじめてみたくなるはず。「GIRL meets GIRL」の考えは、この本にも息づいています。家族のことや、将来の夢など、世界を見た女の子があらためて自分を振り返れる“ガールズノート”もついているので、お父さまお母さまはぜひ娘さんへのプレゼントにどうぞ!
世界をより深く知るようになり、この本を書いて思いました。日本にもまだまだ解決すべき女の子問題がいっぱい。やばい、やらなきゃいけないこといっぱい。私たちの夢はむくむくと広がります…。
つづきはプロデューサー小川愛世へ!