「みんなが嫌いな『アイツ』」をもっと面白く
2017/02/09
電通の若手アートディレクターが考える「○○をもっと面白くするアイデア」をご紹介。今回は、平野奈央さんによる「みんなが嫌いな『アイツ』を面白く。」です。
嫌われているアイツをチャーミングに
──なぜ「みんなが嫌いなアイツを面白くする」というテーマにしたのですか?
平野:今回のテーマをもらって何にしようかと考えたとき、ゴキブリに対してみんなが持ってるネガティブなイメージを別の視点から見てチャーミングに表現できたらいいな、と思ってやってみました。
もともと似顔絵が好きでよく描くんですけど、似顔絵ってその人を好きじゃないとうまく描けないですよね。写真を送ってきて描いて、と言われることもあるんですけど、知らない人だとただ写すというか表面的な感じになってしまって、いいものにならないんですね。
一度、ある回転扉にゴキブリと入ってしまって、一緒に歩いたことがあって。その時、ああコイツも生きているんだなぁ、なんて思ったりして(笑)。ゴキブリは好きではないけれど、見るのもムリとか、世間で一般的にいわれているほどでもないかな。特徴的な動きとか、ワサワサしている感じを出しつつ、別の見方をしてみたかった。
広くいろいろな世界をのぞいてみたい
──今、気になっているモノやコト、教えてください。
平野:音楽も映画も好きですが、特別これに絞る、ということはしていません。いろいろなことに興味や関心があるので、幅広くアンテナを張って楽しんでいます。
仕事でアーティストのブランディングや、ミュージックビデオの制作に携わってから、誘われてコンサートへ行く機会がぐっと増えました。それもいろいろなジャンルの音楽。自分からは行かないようなアーティストの音楽を知ることもあって、新しい世界が広がるのがうれしい。それが私の特徴かもしれません。雑食系なのかな。これからも、こだわりや先入観を持たず、広くいろんな世界をのぞいてみたいです。