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デジタル革命の贈りもの

セカイメガネ №51

  • 中山 幸雄

2016/12/21

デジタル革命の贈りもの

入社3年目のCMプランナーY.N.君へ。その後、元気に楽しく仕事してますか? あれ、今は「CMプランナー」って職種名は現場ではあんまり使わないんだっけ? N君もデジタル領域の仕事が増えているって前に言っていたよね。でも、フィルムメーキングやサウンドデザイン、コピーライティングの重要性は今でも少しも変わっていないと僕は思うんだけどね。

2年前に定年退職してシニア社員になってからの報告を少ししておきますね(1年ごとの契約更新で最長5年のルールです)。「何が変わった?」と人に聞かれたとき、僕は「責任が減って、年俸が減って、時間が増えた」と答えてます(笑)。仕事以外に使える時間が増えたのは単純にいいこととは限らない。なにか夢中になれること、自分が好きなことを持っていないと、自由に見える時間は持て余されて腐ってしまうと思うんです。僕には今のところ、その心配はないようです。

全世界で2300万人が登録し1900講座以上あるオンライン学習プラットフォーム「コーセラ(Coursera)」でコーディングなどの勉強を続けています。以前は全て無料だったけれど、全コースの8%を占める特別講座には1講座49~79ドル支払いました。ミシガン大学Chuck、Colleenのクラスが初心者の僕にも分かりやすく、充実しています。

例えば、僕がAIについて課題エッセーを書くと、世界中のクラスメート3人が採点します。「ユキオの視点はいいね。9点あげる」と評価してくれたのはインドの小学生だったかもしれません。Python、HTML5、CSS3、JavaScript、Responsive Design。壁にぶつかるたび、仲間たちがフォーラムで解決へのヒントをくれ、これまで12枚のデジタル版合格証書を獲得しました! 

僕はへそ曲がりです。「デジタルを勉強しろ!」と他人に言われたら無視します。でも、自分の好きな方法で好きな領域を勉強するなら、ホントに楽しいんです。英語もそうやって身に付けてきたし、今は英語を足掛かりにしてコーディングを学べる。年齢性別国籍人種を問わない数千人の仲間たちと励まし合い、研さんし合って。これはデジタル革命で起きた最も素晴らしい出来事のひとつだと僕には思えるのです。

「次のアルバート・アインシュタイン、スティーブ・ジョブズはアフリカの小さな村から出てくるかもしれない。彼らの未来を支援したい」。コーセラ共同創始者ダフニー・コラー(Daphne Koller)の言葉です。ひ弱に見える個人と個人をつなぐとき、英語やデジタルリテラシーは武器になります。

N君のその後の話、また会って聞かせてください。すまんけど、次からは割り勘で頼みます(苦笑)。では!

(イラストレーションも筆者)  

(監修:電通グローバル・ビジネス・センター)