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2017年デジタルの10大潮流No.4

ブランデッドコンテンツが顧客とのつながりを強化する

2017/02/06

前回に引き続き、電通イージス・ネットワーク、カラの「TOP 10 TRENDS」から2017年の大潮流を紹介します。


ブランデッドコンテンツという手法は新しいものではない。例えば以前は日用品ブランドがターゲットの主婦層にリーチするために、ソープオペラが重要な役割を担っていた。しかし、現在は、提供するコンテンツ自体の重要性がはるかに大きくなっているという点で、かつてとは状況が異なる。

デジタルを用いた、より体系的な取り組みで、特定のオーディエンスにターゲットを絞った、より多くの魅力あるコンテンツを作成することが鍵となっている。ブランドは、最高のチームを組んで、コンテンツ制作、配信、権利の獲得はもちろん、マネタイズの方法までも視野において取り組んでいる。

3Dgame

子どもに人気のキャンディー「サワーパッチキッズ」は、キャンディーのキャラクターが登場する3Dゲームを開発

コカ・コーラは、若者に向けたマルチマーケット・イニシアチブであるCoke TVで、若者にとって魅力的なコンテンツを多数制作し配信している。レギュラ番組も配信するなど、まるでブランド自身が影響力のあるユーチューバーのように振る舞っている。

レッドブルは、長年にわたりコンテンツ制作に携わってきたが、最近、自社で動画サービスRed Bull TVアプリを立ち上げた。スポーツや音楽ライブ映像などさまざまな番組を、オンラインで、またはアプリを経由しテレビで観賞することができる。

redbull

制作した番組から収益を得ることを視野に入れ、独自のフォーマットを制作したブランドもある。モンデリーズ、P&G、ユニリーバ、ペプシ、GEなどだ。

ペプシは、「クリエーターズ・リーグ」という制作部門を社内に立ち上げた。同部門はニューヨークに4000平方フィート(約370平方メートル)のスタジオスペースを擁する。

モンデリーズは、Samsung Gear VR専用のバーチャルリアリティーゲームを制作し、Oculusストアで2.99ドルで販売している。

PepciStudio

ブランデッドコンテンツに対する共感は、オーディエンスの期待と、彼らがどの程度すんなりとそのブランドのコンテンツを受け入れることができるかに左右される。

最近は、どんなコンテンツでも作成可能だし、あらゆるところで表示することが一層容易になっている。ブランドは、リーチしたいターゲット層に適した既存のフォーマットを活用するか、または自社で構築するのかを検討する必要がある。

それは、ブランドを広めてくれるブランドアンバサダーとの関係を拡大する絶好の機会となるだろう。
または、新たなコンテンツ領域に進出して、誰かと新たな関係を構築する機会となるかもしれない。