環境問題対策への別の一手「アップサイクル」を、テクノロジー×伝統で拡張。Dentsu Lab Tokyo「UP-CYCLING POSSIBILITY」プロジェクト(後編)
クリエーティブの研究・企画・開発が一体となったR&D組織「Dentsu Lab Tokyo」は、日本の伝統技法である金継ぎと、テクノロジーを掛け合わせてアップサイクル・プロダクトを生み出すプロジェクト「UP-CYCLING POSSIBILITY」を展開中。
その成果を公開した企画展を終えたばかりのプロジェクトリーダー・なかのかな氏と、クリエーティブに携わったメンバーにインタビュー。後編では、コミュニケーションプランナーの廣畑功志氏と、クリエーティブ・テクノロジストの中山桃歌氏に話を聞きました。

テクノロジーそれ自体は、人の心を動かす手段に過ぎない
Q.まずは、廣畑さんと中山さんが普段、どのような仕事をしているかを教えていただけますでしょうか。プロジェクト参画のきっかけもお話しください。
Q.廣畑さんは、コピーライティングも含めて、トータルでプロジェクトや企画展のコンセプトを設計していったんですよね?

いらないモノを蘇らせる、アイデアを醸成
Q.中山さんは、壊れた傘をアップサイクルした「光る傘」を作って、イベントでも展示しています。これはどこから発想が生まれたのでしょうか?


Q.企画展の際には、体験型の「アップサイクル発明ゲーム」を会場に用意したそうですね。これはどのような経緯で企画されたのでしょうか?


アップサイクルへの共感と可能性を育てたい
Q.企画展の手応えや、プロジェクトに参画してどんな思いを抱いているのか、また今後の展望などについてお話しください。

壊れたモノや一見価値がないように見えるモノも、別の何かと組み合わせれば、新しい価値を持ったモノに生まれ変わる。アップサイクルには、ビジネスのアイデアを生む過程と似た点があるのではないでしょうか。
※掲載されている情報は公開時のものです
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著者
なかの かな
株式会社電通
国内外の技術をリサーチして培った知見を生かし、未来の生活におけるテクノロジーの活用やコミュニケーションの変容を、具体的な体験として形にすることが得意領域。クーポンつきAR蝶をスマホでつかまえる「iButterfly」(2010)、脳波を用いた猫耳型コミュニケーションツール「necomimi」(2011)、モノのキモチを見える化するIoT「mononome」(2014)、マインドフルネス瞑想トレーニングデバイス「Onigilin」(2016)、壊れたモノに機能を組み込む未来の金継ぎ「UP-CYCLING POSSIBILITY」プロジェクト(2023)など。趣味は生きものや食べものの本を読むこと、街を歩きまわること。

友田 菜月
株式会社 電通 / Dentsu Lab Tokyo
武蔵野美術大学修了。主な仕事 にcresc.(FujiFilm) / 第9回星新一賞(日経新聞) / ヱビスビール(年間広告) /まるごと青森(青森県庁) 。趣味はガラス工芸とサボテンの接木。コクヨデザインアワード2020グランプリ。朝日広告賞優秀賞。D&AD、Adfest、SpikesAsia デザイン部門各賞受賞。

三國 孝
Dentsu Lab Tokyo
機械工学専攻博士後期課程退学。LEXUS Design Award 2022ファイナリスト。企画から設計、3Dモデリングやコーディングまで、人の感情と自然への好奇心を大切にしたものづくりを行う。VTuberが大好き。

廣畑 功志
株式会社 電通
1992年神奈川県生まれ、幼少期をアメリカで過ごす。大学と大学院で機械工学・感性デザインを学び、プロダクトや技術と人とのコミュニケーションに関心を持つ。ものづくりの傍ら、ファブスペースやシェアハウスなどのものづくりコミュニティ作りに携わる。学生時代を含め、SXSWへ3年連続で出展。趣味は街なかの矢印集め、愛読書は『SLAM DUNK』。

中山 桃歌
株式会社 電通
学生時代から人が生き物と感じる動きは何かを研究。ロボティクスを制作し発表していた。 SXSW/CESでの出展経験を生かし、インタラクティブミュージアムのコンセプトメーキングからデジタルプランニング、UIUXデザイン、空間デザインなどを行う。 日常に潜むわくわくする体験をすくいあげ、精緻化し、新しい体験へと昇華させていきたい。主な展示:SXSW2017、CES2018、六本木アートナイト2019、MIDTOWN DESIGN AWARD2019 、くどやま芸術祭2021 etc.



