テレビやSNS、動画配信プラットフォーム。私たちは日々、さまざまなメディアを通して野生動物の姿に触れています。その愛らしい姿や驚くべき生態は、時に人々に感動を与え、自然環境への関心を抱くきっかけにもなります。一方で、メディアによる動物の描き方は、視聴者に誤ったイメージを与えたり、知らず知らずのうちに動物や自然環境へ負の影響を及ぼしてしまったりするリスクもはらんでいます。
クリエイティブ表現が持つ、野生生物への理解を促し、共生のためのアクションにつなげる力。その可能性をいかに引き出し、コンテンツに生かすべきか。
このテーマを探るため、生態系保全に関するさまざまな課題と向き合い、解決のためのコミュニケーションを考える「DENTSU生態系LAB」メンバーと、2025年にメディアに向けた「動物コンテンツのためのガイドライン」を作成・発表した「生物多様性メディア機構 Rooting Our Own Tomorrows 」(以降ROOTs)のメンバーにインタビューを実施。
メディアが動物を扱う上で直面する課題とは何か。そして、表現の力をより良い未来のために活用していくには、何が必要なのか。DENTSU生態系LAB代表の木下さとみ氏、ROOTs代表理事の安家叶子氏、同理事・長倉綾子氏、杉山莉音氏に伺いました。
(左から)DENTSU生態系LAB代表・木下さとみ氏、ROOTs理事・長倉綾子氏、同代表理事・安家叶子氏、同理事・杉山莉音氏 なぜ動物コンテンツの課題に取り組むのか? 専門家たちの原点 ──まずは、皆さんの普段の活動内容についてお聞かせください。
安家:私のバックグラウンドは動物の生態学で、主にジンバブエで絶滅危惧種の研究をしていました。大阪の堺市で幼少期を過ごし、ドキュメンタリー番組などのメディアコンテンツを通して生きものや自然に触れる中で抱いた「いつかアフリカで研究者になりたい」という夢を実現しました。 この経験から、自然や生物多様性を守る上でメディアが持つパワーの重要性を実感し、2025年7月にROOTsを立ち上げました。ROOTsでは、生物多様性とメディアの関係性を研究・可視化し、そのエビデンスを基にメディア関係者や視聴者の意思決定を支え、生物多様性の保全につなげることを目指しています。現在は、調査研究の企画・実施をはじめ、メディア関係者や研究者との連携、それらの知見を実際のコンテンツ制作につなげる事業づくりまで、ROOTsの活動全体を担っています。
長倉:獣医師をしながらROOTsで理事を務めている長倉です。私もテレビで見た野生動物の世界への憧れや、子どもの頃から一緒に育ったイヌの存在がきっかけで、動物がずっと好きでした。本やテレビからワクワクするような影響を受けて、「野生動物の獣医になりたい」と考え、公務員として動物園の獣医師や、動物愛護行政に携わってきました。 動物福祉という視点を持って行動する一つの形として、1年半ほど前からROOTsの活動に参加しています。生態系保全と動物福祉は、同じ生きもののことを扱いながらも、一緒の場で話し合う機会がなかなかありません。ROOTsでは、その2点を一緒に進められるところも強みだと思っています。
杉山:同じくROOTsで理事をしている杉山です。現在、大学院の修士1年で生態学を研究しています。大学の野鳥観察の授業をきっかけに、身の回りの生きものの豊かさに気づきました。もっと生きもののことを知りたい、守りたいという思いが強くなる中、他のNPOのプログラムで安家さんと出会い、その活動に憧れを抱き参加することになりました。ROOTsでは、テレビ番組で動物がどのように描かれているかを調査・分析するリサーチなどを担当しています。
木下:「DENTSU生態系LAB」代表の木下です。私たちは、生物多様性や自然環境の保全につながるコミュニケーションを創造するクリエイティブユニットです。現在、主に進めているプロジェクトの一つに「SAVE OUR SYMBOLS CHALLENGE 」があります。これは、生きものや自然を社名やロゴ、キャラクターに掲げている企業を集め、環境に良いことに挑戦していく取り組みです。 例えば昨年は、大手事業会社のパンダのキャラクターが旗振り役となり、他の生きものや自然をシンボルに持つ企業が複数集まって、キャンペーンを実施しました。期間中は、クーポンを利用して対象のECサイトで買い物をすると、お買い上げ金額の1%が、動物園や研究機関、国内外の保全団体など、さまざまな立場で生物多様性保全に取り組む方々へ寄付されるといった取り組みです。企業のサステナビリティ活動を一般の方々につなげることは難しいのですが、生きもののキャラクターを入り口にすることで、ハードルを下げることができると考えています。
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データから見えた、メディアの中の生きものたち ──現在のメディアにおける野生動物の発信状況は、どのようになっているでしょうか。
安家:特に若い世代にとって、自然や生きものと出合う接点は、森や海といった実際の自然環境よりも、スマートフォンやテレビの画面を通した場面が多くなっていると感じます。私自身もそうでしたが、幼少期に見た自然番組が進路や自然への価値観の形成に大きな影響を与えることもあります。メディアが動物や自然をどう語るかによって、多くの人が「自然を守りたい」「研究者になりたい」といった思いを抱くきっかけになる。その影響力は素晴らしいものです。 一方で、メディアで動物を取り上げる際には、制作現場でさまざまな判断が求められます。限られた時間の中で、その表現が生きものや自然にどのような影響を与えるのかまでを判断することは、決して簡単ではありません。そこで私たちROOTsは、メディアで生きものがどのように描かれているのか、またメディアが人々の関心や認識とどのように関わっているのかを調査・可視化しています。そうした知見を制作現場に還元し、より良いコンテンツづくりの判断を支えることを目指しています。2026年は、「テレビ番組における生きもの表現の現状」レポートと、216人の研究者を対象に調査した「自然・生物分野人材の関心形成におけるメディアの役割」レポートの二つを発表しました。
杉山:「テレビ番組における生きもの表現の現状」調査では、国内キー局の地上波報道において、生きものを扱う番組が年間推計で約6470件あることが分かりました。調査期間内で見ると、登場する動物は哺乳類が飛びぬけて多く、中でもイヌ、ネコ、パンダ、サル、クマ、ゾウ、ライオンが頻繁に取り上げられています。特にパンダや近年のクマなど、社会的に話題性のある動物が登場しやすい傾向です。メディアを通じて生きものを知る人にとっては、取り上げられる種に注目しやすくなる一方で、そうでない種は生物多様性の中から見過ごされてしまう可能性があります。 また、動物園や水族館、アニマルカフェなど、飼育下にある生きものや、野生動物との触れ合いが取り上げられることも多いのですが、これには生きものへの親しみを育む半面、野生生物との本来あるべき距離感を見えにくくしてしまう懸念もあります。しかし、クリエイティブが生態系保全に与えるポジティブな影響も大きく、多くの研究者がメディアをきっかけに自然や生きものへの関心を深めていることも、もう一つの調査で分かってきています。
安家:話題性の高いコンテンツで記憶に新しいのは、昨年の秋から冬にかけて相次いだクマの出没と、それに伴う人的被害の報道ですね。人々の命に関わる緊急性の高い問題なので、危険性や被害の現状を迅速かつ正確に伝えることが非常に重要でした。メディアのもう一つの大きな役割は、その情報を見た人がどう行動すればいいかと、その先につながる、人と生きものの関係性を考えるきっかけを提供することだと考えています。特にクマ報道は1頭1頭の個体の問題ではなく、人々の暮らしや生き方、その中で生きものとの関係性を考える、本当に大きなきっかけになりました。 ただ、スピード感を持って正確な情報を集め、発信を続ける制作現場では、それが適切な発信になるかの判断をする上で限界が出てくるのではないかと思います。 そこで私たちのような専門家が、誤解のない描写の仕方を提案したり、科学的に、多角的に意見を述べられる専門家を紹介したりといった、サポートができるのではないかと考えています。
その「かわいい」は動物のSOSかも?人間目線では見えない「動物福祉」の科学 ──メディアが正確な発信をする上で、特にリスクや課題に感じられているポイントはどこですか?
安家:私たちが動物の扱い方を見る際には、大きく分けて次の三つの要素に着目します。 1. その生きものがどういう存在か(絶滅危惧種か、野生動物か、家畜かなど) 2. 撮影はどこで行われているか(野生環境下か、スタジオかなど) 3. その環境下で動物たちがどのように扱われているか そして私たちが作成した「動物コンテンツのためのガイドライン」では、これらのリスクを二つの側面から見ています。一つは「制作過程」でのリスク。例えば、野生動物をスタジオに連れてくることで過度なストレスを与えていないかといった動物福祉の観点や、ロケで希少な植物を踏みつけていないかといった自然環境への影響の観点です。 もう一つが「情報発信後」の影響。番組を見た人がコンテンツ内で実施されたアクションなどを安易に模倣することで、生きものや自然に負の影響を与えてしまうケースです。例えば、「かわいいペット」として紹介された生きものを見て、知識のない人が「飼いたい」と思い、絶滅の危機にある種とは知らずに違法に売られている個体を購入してしまう。その行為が、結果的に野生の個体数減少につながる可能性などがあります。
──動物福祉の観点から、メディアの現状で気になっている点はありますか?
長倉:人間側が動物にどんな関心を持つか、今何がはやっているか、どんな姿が面白いかといった、「人間がどう見るか」を中心に情報が動いていると感じることが多い点です。 動物福祉は、「今、動物がこの状況をどう感じているか」を考える科学です。それは人間側の視点だけでは分からず、それぞれの動物たちの生態や生息環境を理解した上で、今の状況の中で安心やリラックスができているかを見極める必要があります。
例えば、人間が「かわいい」と感じていた手をあげる仕草が、実はその動物にとっては脅威を感じて身を守ろうとする防御姿勢であることがあります。そうした事実に、まだ多くの人が気づけていません。もし、このような背景をきちんと伝えることができれば、視聴者はその“かわいい”姿を望まなくなるのではないでしょうか。これらの情報をメディアがどう知ればいいのか、まだ十分に道筋が整備されていないのが現状だと感じます。
──レポートをまとめられた杉山さんは、意外だった点や気づきはありましたか?
杉山:まず、生きものを扱うテレビ番組が年間で約6470件もあること自体に驚きました。また、データを分析した結果としては、哺乳類、特にイヌとネコの登場回数の偏りが数字として顕著に現れたことが意外でしたね。調査期間中にパンダの返還が話題になりましたが、その影響が番組の登場回数にはっきりと出ていたことも印象的です。メディアが取り上げたものが、人々の関心や気持ちを大きく動かしているのだと改めて実感しました。
「テレビ番組における生きもの表現の現状」の一部(レポート全体はこちら から)
木下:動物番組だけでなく、ニュースや情報番組でこれほど多くの動物が取り上げられていたことに驚きました。そして、特定の動物に情報が集中している。これは相当な影響力だなと感じます。 制作側としては、ある野生動物の特徴の一つがすごく面白いと、その特徴をキャッチーに描くことでコンテンツ化しやすくなりますが、長倉さんのお話のように特徴を正しく理解しないまま描いてしまう恐れもあります。また、研究者の話を聞くと、動物の特徴は実は分かっていないことが多く、諸説ありということがたくさんあります。これらの経験から「“未解明の”特徴を知る面白さ」もあるなと思い、自分で考える、妄想する面白さを伝える絵本をLABのメンバーと制作したりしました(関連記事:動物編 /恐竜編 )。私たちがコンテンツを作る際はそうした専門家の視点や、クリエイターとして話題化だけを考えることはしないという姿勢を大事にしています。
──現場の制作者が、最低限持つべき知識や判断スキルについては、どのようにお考えですか?
長倉:制作現場の方に動物の専門知識を求めるのは現実的ではないと思います。限られた時間の中で、専門外のテーマに挑まなければいけない状況も多々あるでしょう。だからこそ、まず必要なのは、「自分たちは知らない」ということを認識する「スキル」です。その上で、自分たちの表現が人々の生きものに対する認識や行動に与える影響力を自覚することが大切です。 この自覚があれば、「どんなリスクがあるのか」「何を考えなければいけないのか」を検討する次のステップに進めます。また、自分たちだけでは判断しきれないことは、企画の早い段階で専門家に相談する体制や意識を作ることも重要です。 不安を抱えたまま制作を進め、もし炎上してしまったら大変なので、モヤモヤすることがあればぜひ専門家に聞かせてほしい。私たちが持つ知見と結びつけることで、リスクを一つずつ明らかにしていくお手伝いができると思っています。
制作現場の「守り」と「攻め」を支えるガイドラインで、表現を萎縮させない ──これまで、国内外にあったガイドラインについて教えてください。
長倉:日本の放送業界には、日本民間放送連盟の「放送基準」やNHKの「放送ガイドライン」といった、制作の拠り所となる規範があります。放送倫理・番組向上機構(BPO)も、個別の事案について意見や見解を公表しています。これらは、放送された際に視聴者がどう感じるかという「表現上の倫理」に対しては非常に配慮されていますが、「動物」「自然」「生きもの」といった言葉はほとんど登場しません。NHKのガイドラインには、自然環境での撮影時に生息地を荒らさないように、といった制作過程での注意喚起はあるものの、注意すべき事項全体として見ればまだごく一部です。 一方、イギリスのBBCのガイドラインでは、「動物」という項目がしっかりと設けられています。制作過程で動物福祉に配慮することはもちろん、放送された表現を人がどう受け取るかまで踏み込んで規定されています。例えば、ある個体を追うドキュメンタリーで、別の個体の映像を使用する際には、視聴者に誤認させないような表現をすることも明記されています。日本の放送でも問題が起きた際には表現の倫理が問われますが、それが動物に対してどうだったのか、という視点まで踏み込んだ整理は、まだ十分になされていないのが現状です。
──ROOTsで作成されたガイドラインのポイントはどのようなところにあるでしょうか?
安家:こうしたガイドラインは、メディアの方々にとって「ブレーキ」のように捉えられがちかもしれません。しかし、私たちは、生きものを描くコンテンツが世の中からなくなってしまうことではなく、むしろどんどん増えていくことを望んでいます。科学的な知見や社会の懸念に押しつぶされて「取り上げるのをやめる」のではなく、制作時に“落とし穴”に落ちないようにするためのナビゲーションとして、このガイドラインを作成しました。 炎上リスクの類型化や過去の事例、注意点のコラム、動物福祉と生態系保全の違いといった基本的な知識の解説、そして企画段階で使えるチェックリストなど、できるだけ専門用語を使わずに、現場で活用しやすいように工夫しています。これはリスクを抑える「守り」のためだけでなく、生きもののまだ知られていない面白さを引き出す「攻め」のクリエイティブを支援するためのものでもあります。
木下:企画が固まった後に監修が入ると、「これは言えない」「あれは事実と違う」といった指摘で、コンテンツがつまらなくなってしまうリスクがあります。むしろ、企画段階から専門家に関わってもらうことで、まだ誰も気づいていない面白いネタの宝庫にアクセスでき、クリエイティブのアイデアのスイッチにもなり得ると、私自身もさまざまな案件を通じて感じています。 例えばあるキー局で約15年半にわたり放送された、動物をテーマにしたクイズ番組にはベテランの動物学者の方がついておられました。番組ディレクターがその先生と密に連携を取って、情報交換をしながらコンテンツを作っていたので、長期の人気番組になったのだと思います。先生と出演者が生きものに夢中になっている姿がよかったし、そんな大人の姿に子どもたちは惹かれたのではないでしょうか。
安家:木下さんのおっしゃる通り、最後にチェックするだけだと、私たちもすでにあるものに対して「この表現やセリフは懸念があるから避けてください」といった「NO」の意見を言うしかなくなってしまうことが多くなります。 そうではなく、最初の段階からご相談いただければ、「その生きものを扱うなら、こんな面白さもありますよ」と、さまざまなアイデアを提示できると考えています。
生きものは「ご近所さん」。クリエイティブの力で描く、日本らしい共生の未来 ──最後に、今後の展望と、野生動物コンテンツの可能性についてお聞かせください。
杉山:クリエイターの方々とお話をする中で、制作過程そのものにも大きな価値があると感じています。生きものや自然への向き合い方、研究者とのコミュニケーションから生まれる新たな発見など、コンテンツの裏側にある魅力にも光が当たるような世の中を目指していきたいです。
長倉:動物福祉という「生きものの視点」で物事を捉え直すと、そこには「知らなかった!」という発見の喜びやワクワクがたくさんあります。その面白さを、制作する方にも、視聴者の方にももっと感じてもらいたい。私自身も、動物福祉という考え方をどう社会に実装するかをテーマに、さらに学びを深め、ROOTsの活動に生かしていきたいと考えています。
安家:生きもののワクワク感を多くの人に伝え、共感の輪を広げていきたいです。生物多様性がこれだけ損なわれてきた背景には、私たち一人一人の日々の意思決定の積み重ねがあります。その意思決定の基盤となるのが、これまでに触れてきた情報です。メディアは、自然から得たさまざまな恩恵を、再び自然に還元していく大きな流れの起点になれるはずです。今後もメディアの方々と対話を重ね、一緒にものを作っていくような共創関係を築いていきたいと思っています。
木下:日本動物園水族館協会(JAZA)が提示する「アニマルウェルフェア規程 」には、動物に関する情報発信について「過度な擬人化は行わないこと」と明記されています。一方で、世界動物園水族館協会(WAZA)のガイドラインには出てこないことをROOTsさんのお話で教わりました。 場合によっては、動物の絵や写真に服を着せたり、フキダシで話させたりなどがそれにあたると思うのですが、こうした点が規程の中で明示されていることを考えると、日本では擬人化表現が多く、またそれを受け入れる土壌(感覚)があるのでしょう。そしてこの感覚は、ある意味で日本の里山文化のポジティブな表れだと私は思っています。 日本には、タヌキやキツネが人に化ける昔話があるように、相手を理解しようとする行為が「擬人化」の文化につながっているように感じます。里山の生きものが“ご近所さん”のような存在だったからこそ、これだけ多様なキャラクターが生まれる国になったのではないでしょうか。 規定を守ることは前提として、欧米発のルールに追随するだけでなく、この日本らしい共生(共鳴)の考え方をクリエイティブに落とし込むことで、独自の生物多様性保全の形を探っていける可能性があります。専門家の方々と共に、その「つなぐクリエイティブ」とは何かを模索していきたいですね。
安家:そうですね。擬人化は、生きものを「他人事ではない存在」として感じてもらう、とても強力な入り口です。同時に、実際の生態とかけ離れたイメージを固定してしまうこともある。入り口としての力を生かしながら、出口では正確さを担保する。その両立をどう設計するかが、私たちの関心事でもあります。 自然と人が調和しながら共生するという考え方は、里山文化を持つ日本やアジア諸国が世界に示せる強みだと思っています。人の暮らしと自然を分けて保護区を設ける手法は、今も生きものを守る上で重要な役割を果たしていますが、それだけでは解けない課題があることも見えてきました。日本らしい自然観を選択肢の一つとして世界に持ち込んでいく、そんな時期に来ているのではないでしょうか。