ジブンと社会をつなぐ教室No.1
「ジブンと社会をつなぐ教室」誕生秘話
2014/12/05
今日からはじまる「ジブンと社会をつなぐ教室」のコラム。第1回は、牧口征弘よりプロジェクトの発足の経緯についてお話しします。
私たちメンバーは、「ジブンと社会をつなぐ教室」というのを、2年前からやっています。何やら意味深な、ちょっと長めの名前の教室です。
しかも、一見何のための教室なのかが分かりません。「ジブン」がなぜカタカナなのか?それと社会をつなぐって何だ?とか、疑問だらけです。事の発端は更に数年前、それも全く関係のない別々の場所で起きています。
まず一方は、「広告のやりかたで就活をやってみた」という、これまた長めのタイトルの本。小島雄一郎&笹木隆之によるこの本は、その名の通り、広告の仕事で活かされているノウハウを就職活動の場面で応用できるのではないか、という発想に基づいて書かれています。
そもそも今の就職活動って何か変だよね?就活生も何だかパターン化していて、OB訪問を受けていても発見がないよね?という小島&笹木の素直な問題意識から生まれた、就職活動をする人たちにとっては必携の本です(笑)。
さてもう一方。こちらは、電通の社会貢献プログラムである「広告小学校」。CMづくりを通じて、こどもたちがコミュニケーション力を培う授業となっていて、中でも、小学生たちが自分の広告を作って皆の前で発表する、「自分探検CM」のパートが今回のプロジェクトに関係しています。
「広告小学校」の顧問的な立場でいらした東京学芸大の先生が、ある日こんなことをおっしゃいました。「これは小学生だけにやらせておくのはもったいない。大学生のキャリア教育とか、社会人にすら応用すべきだ。いや、大学側にも学生側にも確実にニーズがあるのだから、それはまた別にプログラムを開発しなきゃダメですよ!」と。
その日から、そのお言葉が個人的な宿題となって、ずーっと心に残り続けました。ただし、そうはいっても実現するにはなかなか難しい。だいいち、大学生向けとなると、社会貢献というわけにもいかない。しっかり、ビジネスとして成立させなければならない。やっぱり無理かな…と思って諦めようとした寸前に、たまたま「広告のやりかたで就活をやってみた」を本屋で見掛けたのです(もう、この辺りはヤラセかと思うくらいウソくさい話ですが、正真正銘の実話です)。
そこで早速、小島&笹木を呼び出して、「何か同じようなことを企んでそうだから、一緒にやってみよう!」ということになり、めでたくプロジェクトの発足です。
このあたりがまさに電通という会社の面白いところで、「これはやるべき仕事で、社会的にも意義がありそうで、自分自身やり抜く意志がある。だとしたら自分がやらなくて誰がやる!」と思ったことに関しては、割と実現するのです。良い仲間に恵まれているのなら、なおさらです。
そんなこんなで、広告(コミュニケーション)の仕事の思考方法を就職活動に活用するための、「ジブンと社会をつなぐ教室」が誕生しました。今では、一緒に動いてくれる仲間も増え、少しずつですが教室としての実績を積んでいる最中です。
そして何と、この教室についての本を近々出版するという話になっています。タイトルは「なぜ君たちは就活になるとみんな同じようなことばかりしゃべりだすのか。」。またしても長いです。ただし、内容は濃いです。何せ、執筆陣のキャラが濃いですから。次回からは、その面々が登場します。お楽しみに。