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セカイメガネNo.43

魅せてゴールするブラジル

2016/03/23

ブラジル人といえば、 日本人に比べると圧倒的に肌の露出が多いというイメージがないだろうか。実際に、その通りである。

彼らがこよなく愛するビーチ。例えば2月だったら、カーニバルシーズン。こうした場所では老若男女問わず、見てくださいと言わんばかりに、惜しげもなく自慢のボディーを披露する。正直、この環境において、自分のたるんでしまった体型を人さまにお見せすることを躊躇(ちゅうちょ)してしまう。「日本人とブラジル人の遺伝子の違いだな」と自分を慰めようとしたが、彼らの惜しまぬ努力があることに気付いた。

日本人の場合、こうした状況に対して「ダイエットする」というソリューションをまず思いつく。「痩せた理想の姿」を目指して食事を気にしたり、 ついてしまった脂肪をいかに落とすか、つまりマイナス状態をゼロに戻そうと発想する。ブラジル人は、そうではない。「痩せる」ことがゴールではなく、「 魅せる/見せるカラダづくり」がゴールだ。男性も女性も「他人に見てほしい」のだ。だからこそ、妥協しない。

ブラジルは世界第2位のスポーツジム数を誇る。弊社若手社員の多くもランチ休憩中にジムに通い、体を鍛える。週4~5回通う者も多い。男性も女性もストイックである(三日坊主にならない)。休日の公園でのどかに子どもと遊んでいる若い家族の横で、多くの人がランニングをし、公園に設置されたトレーニング器具で筋トレをする。人気女性タレントはインスタグラムのセルフィーでシックスパックに割れた見事な腹筋姿を披露する。 日本のアイドルタレントとはかけ離れたパワーとクビレを見せつける。

一昔前までは、外見を美しく見せるためだけに、人々は体を鍛えていた。それが着実に文化として定着する中で、人々はもっと大きな恩恵を手に入れた。専門医によれば、ブラジルの50代は昔の30代と同様の健康状態にある。経済が大きく低迷する中で、健康・美容カテゴリーは着実に伸びている。

セクシーボディーは、一日にしてならず。その努力が本当に定着すると、文化も経済も人々の暮らしをも前進させていくパワーを持つ。さぁ、リオオリンピックの年。2020年を考える前に、ブラジル人の陽気で魅力あふれるエネルギーを感じに地球の裏側まで足を運びませんか?

(監修:電通 グローバル・ビジネス・センター)

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