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「世界の広告費成長率予測」(2019年6月改定)を発表

2019/06/13

    6月13日に配信された電通ニュースリリース文面は以下の通りです。


    2019年6月13日

    ◆2019年の世界の広告費成長率は3.6%、広告費は6,099億ドルと予測
    ・全般的に堅調な成長は続くものの、先行き不透明な経済状況が及ぼす消費活動への影響と中国、ロシア等における成長の減速により、前回予測(2019年1月)の3.8%を今回予測(2019年6月)では3.6%に下方修正。

    ◆2020年の成長率は4.1%と予測、2010年から11年連続の成長見通し
    ・引き続き安定的な成長で2019年の予測成長率を上回り、2018年の成長率(実績)4.3%のレベルまで回復する見通し。

    ◆媒体別では、デジタルが引き続き二桁成長で広告市場全体の成長を牽引
    ・2019年の成長率は11.5%と予測。モバイル経由の広告の成長率は21.4%で、2020年には総広告費に占めるモバイル経由の割合が3分の1に迫る勢い。
    ・デジタル広告のシェアは、2019年に4割を超え、2020年には45%に迫る見通し。
    株式会社電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」(本拠地:英国ロンドン市)は、世界59カ国・地域から収集したデータに基づき、「世界の広告費成長率予測」(※1)を取りまとめました。毎年2回、改定と新規予測を行っており、今回は2018年実績の確定と、2019年・2020年予測の改定を行いました。

    その結果、2019年の世界の広告費成長率は3.6%(2019年1月の前回予測は3.8%)、また世界的な経済成長を背景に、2020年も4.1%(前回予測は4.3%)と、引き続きデジタル広告が牽引して安定的な成長が続くと予測しています(図表1参照)。

    ■世界の広告市場を牽引するデジタル広告

    世界のデジタル広告費の成長率は、2018年に14.9%(実績)、2019年に11.5%(前回予測は12.0%)、2020年に11.0%(前回予測は10.8%)と、二桁成長が続く見通しです(図表2参照)。その主要因はオンライン動画広告とソーシャルメディア広告の成長であり、デバイスとしてはモバイルの成長率が21.4%と大きく、デジタル広告市場の成長に貢献しています。

    世界の総広告費に占めるデジタル広告費の割合は、2018年実績が39.0%(※2)と、初めてテレビ広告費の34.9%※2を上回りました。その割合は2019年には4割を超えて41.8%となり、2020年には44.5%へと伸長する見通しです(図表3参照)。

    なお、対象59カ国・地域のうち、2019年には26カ国・地域(2018年は21カ国・地域)で、デジタルが媒体別広告費の構成比でトップになると見込んでいます。

    ■2019年予測の概要

    世界の広告費成長率は3.6%(前回予測は3.8%)、広告費は6,099億ドルに達すると予測しています。不透明な経済状況が及ぼす消費活動への影響と中国、ロシア等における成長減速はあるものの、インド、ブラジル、英国、カナダ等は高成長率で好調を続けており、全般的には引き続き安定した成長が見込まれます。

    媒体別では、世界各地で引き続きデジタルが広告市場成長を牽引しています。新聞が成長率で△7.7%、雑誌が△7.4%、テレビが△0.1%と厳しい状況が続くものの、屋外/交通広告は4.3%、ラジオは1.7%の成長が見込まれています。このような傾向は2020年も続く見通しですが、テレビは0.6%に回復すると予測しています。

    ■日本市場の状況

    2018年の広告費成長率(実績)は、前回予測の0.2%から2.2%(※3)へと大幅に上昇しました。その主要因としては、想定を上回るペースで伸長したデジタルの運用型広告、マス4媒体社が提供するデジタル広告を追加したことが挙げられます。

    2019年は、2018年実績を基準に前回予測の0.6%から上方修正し、1.2%で堅調に成長すると予測しました。デジタル広告が運用型広告を中心に引き続き二桁成長(14.5%)する見通しで、とりわけモバイル(21.2%)、オンライン動画(29.2%)、マス4媒体社が提供するデジタル広告が成長を牽引する見込みです。

    2020年は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催等があるため、成長率は2019年を上回る1.8%と予測しています。


    ※1:電通イージス・ネットワーク(DAN)は、世界ネットワークを通じて収集した情報に基づき、59カ国・地域の広告費の成長率を独自に分析・推計して年に2回公表しています。対象媒体には、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、映画館(シネアド)、屋外/交通、デジタルが含まれます。
     
    ※2:日本の広告市場のみ、上記※1記載以外の媒体の広告費(折込、DM、フリーペーパー/フリーマガジン、POP等)が含まれるため、媒体別のシェア予測においては、その項目を除外した数値を「世界の総広告費」とした上で、各媒体のシェアを割り出しています。
     
    ※3:電通が2019年2月28日に発表したニュースリリース「2018年 日本の広告費」において、2018年の日本の総広告費の対前年比(実績)が102.2%であったことを公表しています。

     

    ※詳細は電通ニュースリリース[PDF]をご参照ください。

    以上


    電通ニュースリリース
    http://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0613-009834.html