loading...

電通報ビジネスにもっとアイデアを。

デジタル広告の新潮流。「コンテクスチュアル広告」でブランディング!No.6

日本初!ABEMAで配信した「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」とは?

2025/06/26

左からDDGC 小野寺氏、GumGum Japan 土居氏、DDGC 中村氏、ABEMA 綾瀬氏
左からDentsu Digital Global Center  小野寺氏、GumGum Japan 土居氏、Dentsu Digital Global Center 中村氏、ABEMA 綾瀬氏

デジタルの世界では、日々さまざまな広告ソリューションが開発されています。今回ご紹介するのは、国内OTT(※1)史上初となる「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」

番組の映像を解析し、そのシーンの「文脈」にマッチする広告を映像の枠内に表示するという広告手法です。


PoC(実証実験)を手掛けたのは、コンテクスチュアル広告のトップランナーであるGumGumと、コネクテッドTV(以下、CTV)サービスを展開するABEMA、そして電通デジタル。

各社の担当者に、「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」のPoCを行った背景や成果、CTV市場の今後の展望について伺いました。

(注釈)
※1  OTT=
Over The Top。インターネットを利用することで、マルチデバイスでエンドユーザーにコンテンツを提供するサービス。動画配信サービスや、ABEMAのようなCTVにも対応しているサービスも該当する。
<目次>
年々拡大を続けるCTV広告市場、今押さえるべき潮流とは

日本初!「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」の技術と市場価値は?

「サービスの想起」「アテンション」などの指標で効果を確認!

プラットフォーム横断で「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」を根付かせたい

年々拡大を続けるCTV広告市場、今押さえるべき潮流とは

DDGC  小野寺氏
Dentsu Digital Global Center   小野寺氏

──はじめに、皆さまの自己紹介と、本プロジェクトにおける役割を教えてください。

小野寺:Dentsu Digital Global Centerに所属し、グループマネージャーとして、電通イノベーションイニシアティブと連携しながら国内外のプラットフォームのR&Dに加え、アライアンスやパートナーシップの構築・推進に取り組んでいます。

その一環として、GumGumと連携し、同社の新たな広告配信技術「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」の国内OTT展開を見据えたPoCを共同で企画し、ABEMAに参画いただいて実際の配信環境で検証を行いました。

中村:私もDentsu Digital Global Centerに所属し、主に外資系クライアントを対象とした広告施策の提案・実行支援を担当しています。本件では、クライアントであるExpediaさんの担当として、今回のPoCの配信管理や進行業務を担当しました。

土居:GumGum Japanでセールスディレクターを務めています。今回のPoCでは、GumGumが開発した「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」を、ABEMAの番組にうまく入れ込めるよう、チームのハブとなり、プロジェクトを推進しました。

綾瀬:株式会社AbemaTVで、動画配信サービス「ABEMA」内で提供する動画広告のプロダクトマネージャーをしています。これまでは、主にインストリーム型の動画広告商品の企画・開発に携わっており、自社アドサーバーを活用した新しいターゲティング手法・効果計測ソリューションなどの開発をしてきました。

今回はABEMAのオリジナル番組を対象とした新しい広告体験のチャレンジについて、GumGumと一緒にPoCの設計から配信・効果検証までさせていただきました。 

──CTV市場の動向やトレンドを教えていただけますか?

小野寺:CTVは、テレビの大画面で“好きなときに好きなコンテンツ”を視聴できるスタイルとして、コロナ禍以降、生活者の視聴習慣に根づいてきました。

視聴行動の多様化が進む中で、CTVはテレビCMではリーチしづらい層、例えばテレビ離れが進む若年層や、放送をリアルタイムで視聴しなくなったライト層に対して、リーチを補完する、一つの選択肢になっています。

その中でABEMAは、自社で企画・編成する番組コンテンツを軸に、インストリーム広告を中心としながらも、視聴体験に即した新しい広告体験にも積極的に取り組んでいます。例えば、ライブ中継の文脈に合わせて視聴体験を中断せずに広告表示される「ABEMA Live Screen Ad」のようなフォーマットも、その一例です。

CTVでは、視聴ログやユーザー属性などのデータ活用により、ターゲティングや配信の最適化が進んでいます。さらには、それらの配信にひもづくブランドリフトなどの態度変容効果の測定・可視化も可能となり、テレビCMの代替となる、もしくは補完となる広告メディアとして価値を高めています。

綾瀬:ABEMAも含めた動画配信サービスが充実してきたことで、生活者の日常に「好きなコンテンツを、いつでもどこでも見られる」という視聴習慣が根付いてきているように感じます。例えばスポーツでもドラマでも、家では大画面のCTVで視聴しつつ、外出先ではスマートフォンでその続きを見るといったスタイルが当たり前になってきています。

そして家で「大画面」のテレビデバイスでコンテンツを見る時に、地上波以外の選択肢として、ABEMAのようなOTT/CTVサービスを利用する機会が増えてきた。そのため、CTV広告市場に注目が集まっているのではないでしょうか。実際にABEMAでは、CTV経由の視聴数はコロナ禍以降かなり増えてきています。

中村:海外では、CTV広告が主要な広告手段の一つとして定着している市場もあります。そうした地域に拠点を持つグローバルクライアントからは、日本でも同様の取り組みを行いたいという声が増えています。

──企業が今、CTVに注目する理由は?

小野寺:背景には、視聴行動の変化と、それに伴うメディア環境の再編を捉えたいという意図があります。また、先ほど挙げたようにCTVならではのデータを駆使した広告配信や最適化、配信と連動したブランドリフトサーベイ(以下BLS)を通じて、広告想起や認知、購入意向といった態度変容を可視化できる点もあります。

中村:私はやはり、テレビならではの「大画面」や「共視聴」といった強みと、配信の最適化や効果測定といったデジタルの利点を、両立できる点がCTVの一つ大きな魅力だと思います。

今回のExpediaさんとのPoC施策では、インクリメンタルリーチの獲得を目的に、CTV視聴と相性が良い新しい広告フォーマットを活用しました。また、「旅行」というプレミアム性の高い商材特性から、訴求には大きな配信面を希望されており、テレビデバイスやプロジェクターで 視聴されることも多いCTVサービスとの相性が非常に良かったと感じています。

日本初!「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」の技術と市場価値は? 

GumGum Japan土居氏
GumGum Japan土居氏

──GumGumの「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」とは、どういうものなのでしょうか?

土居:テレビ番組のコンテキスト(文脈)を踏まえながら、番組内の特定のシーンや場所に関連する最適な広告を、最適なモーメントで、該当映像の枠内に表示するというものです。 


これまでの連載でご紹介してきた「コンテクスチュアル広告(文脈ターゲティング広告)」は、ニュースサイトなどのメディア上で、テキストをベースとして文脈の解析を行います。それだけでなく、GumGumにおいては、テキストや画像、オーディオ、映像といったコンテンツに含まれる全ての要素を独自の技術で包括的に解析することで、「文脈」をより正しく理解することが可能です。

例えば自動車のニュースと言っても「自動車事故」「新車販売」などのさまざまな文脈を含んでいる中で、GumGumは適切な文脈を読み取り、「新車販売」といったポジティブな記事を読んでいる読者に対して、自動車の広告を配信できます。

ユーザーはまさにそのモーメントに、その商材に興味を持って閲覧している可能性が高いため、高い効果が見込める広告手段として注目されています。

関連記事:「文脈ターゲティング」、驚異の効果!次世代の運用型広告とは?
 

そして今回の「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」は、その番組映像版と言えます。アメリカとカナダではすでにローンチしており、コンテンツ視聴体験を妨げない“良質な広告体験”として注目を集めています。

──開発経緯も伺えますか?

土居:CTVや動画サイトで表示される一般的な「インストリーム広告」は、例えばコンテンツが山場を迎えるときに画面が切り替わって広告が流れてしまうようなケースが、どうしてもあります。その唐突さから違和感を覚える視聴者も少なくありません。そこで、視聴者にとって、どのタイミングであれば自然に広告を届けられるのかを考えた結果、視聴を中断しないフォーマットの開発に至りました。

──「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」では、番組の何をどのように解析する技術を使っているのでしょうか。

土居:当社は、オープンウェブ上のコンテンツに関して、テキスト、画像、オーディオ、映像情報といったさまざまな要素を、網羅的に解析しています。また画像については、画像に設定されているAltテキストを読み込むのではなく、一つ一つの画像にどういったオブジェクト(人、物、企業ロゴ等)が含まれているのかを細かく解析できる技術を有しています。動画は、静止画が連なるパラパラ漫画と同じようなものなので、一つ一つの画像をオブジェクト単位で解析できる当社の技術は有効です。   

さらに、動画のAudio descriptionというテキスト情報だけではなく、映像の中に含まれるオブジェクトから、より深く映像の内容やコンテキストを理解することができるため、高い精度で映像のコンテキストを理解可能です。
     
──テキスト、画像、映像やオーディオを解析して、コンテンツの文脈を読み取る技術がもともとあり、それらを組み合わせて「動画の解析」「適切な広告の配信」を行うわけですね。

土居:おっしゃるとおりです。ただ、当社でも日本語解析に関してはまだ情報量が少ない面もあるので、今後ブラッシュアップしていきたいですね。特に、日本の動画コンテンツには、バラエティやお笑いなど、「言葉通りには受け取れない」「行間や空気を読む」ことが求められる独特な表現が多く見られます。そうしたシーンを正しく理解・解析するには、高度な文脈理解が必要であり、今後の技術的なチャレンジの一つだと捉えています。

──「体験を阻害しない」というお話ですが、広告が表示される位置は、字幕や人物の顔にかぶらないようになっているのですか?

土居:広告を出すのは、基本的に映像の「四隅」のいずれかです。出演者などにかぶらないように、コンテンツプロバイダー側で広告掲載位置の調整が可能です。また、広告掲載位置の違いによるアテンションの差異は見られなかったという結果も出ているため、パフォーマンスを保ちながら、ユーザーの体験に寄り添った形で広告が掲載されます。

シーン

──今回、ABEMAがGumGumと共同PoCに取り組んだ経緯と、Expediaが参画した経緯は?

綾瀬:ABEMAでは、多様化する視聴環境に合わせた「良質な広告体験」の開発によって、広告主に新しい広告価値の提供と、ユーザーに優良コンテンツの継続的な”無料視聴”機会の提供を目指しています。その一環で、「良質な広告体験」を実現するさまざまな広告フォーマットには積極的にチャレンジしていて、今回「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」という新しい広告手法について、GumGumや電通デジタルと共にPoCの設計をするに至りました。

PoCを行うにあたり、いくつかの番組候補の中から、人気オリジナル恋愛リアリティショー「花束とオオカミちゃんには騙されない」を選びました。その理由は、ロケ地が韓国で、海外でのデートシーンも多く、そのシーンに旅行サービスのExpediaさんはとても相性が良いと考えたからです。

コンテクスチュアルオーバーレイ広告

中村:ExpediaさんにPoCのご提案をした背景には、先ほどお話ししたように、従来の一般的な動画広告が文脈と乖離した形で表示されることで、ユーザーにネガティブな印象を与えるリスクについて、広告主側も強く意識されていたことがあります。

特にブランディング領域では、広告が届く文脈やユーザー接点の質が効果に直結します。そのため、視聴体験を阻害せず、コンテンツに自然に溶け込む「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」のようなフォーマットは、有力な打ち手になり得ると考えました。

「サービスの想起」「アテンション」などの指標で効果を確認! 

ABEMA 綾瀬氏
ABEMA 綾瀬氏

──PoCの概要と、結果について教えてください。

綾瀬:PoCを行った期間ですが、「花束とオオカミちゃんには騙されない」の見逃し配信(2024年11月18日~12月1日)と、一挙放送(2024年11月18日~12月1日)で実施しました。今回はあくまでも広告効果を調べるPoCということで、特定の番組内に手動で広告を掲出しています。

中村:広告効果の検証は、番組視聴者を対象に、BLSとアテンション計測の2軸で行いました。BLSでは、「広告認知」 のリフト以上に「旅行」というキーワードに対する「想起」において、Expediaが競合を大きく上回り、「興味関心」でも有意なリフトが確認されました。

ブランドリフト

──「広告認知」よりも、「想起」や「興味関心」が高まった背景は?

中村:番組の進行を阻害せず、視聴者が番組と「同時」に広告接触する形式上、番組体験の一部として視聴者にエクスペディアというブランドが自然に記憶され、結果的に「想起」へつながったのではないかと捉えています。

綾瀬:たしかに、視聴している番組の文脈に沿って、関連性の高い製品を訴求できる映像内の広告表現なので、視聴者はごく自然に、番組の一部として、また優良な情報として受け入れたのではないでしょうか。また、いままで見たことがない広告の形ということも相まって、「広告」だとそこまで意識をすることがなかったのかもしれません。その点では、受容性の高い広告体験だと思います。

コンテクスチュアルオーバーレイ広告

──もう一つの「アテンション計測」とは?

綾瀬:映像の中に自然に入れ込むからこそ、逆になかなか広告に視線(アテンション)が向かないのではないか?という疑念をしっかり検証するために、NTTデータが脳科学×AIによって提供するクリエイティブ評価ソリューション「D-Planner」を活用しました。これは、膨大な過去データの学習に基づき、「視聴者がこのシーンのどこを注視しているか」を予測し、ヒートマップ的に表示できるものです。

今回PoCで実施したすべてのシーンで分析してみたところ、映像内のExpediaの広告部分に視聴者のアテンションが集中していることが、しっかりと可視化されました。               
 
今回のアテンション計測では、精度の高いAIモデルを使って、「視聴者から広告がどのくらい注視されたか」を可視化できたのが収穫でした。コンテンツのいろんなエリアに焦点が行く中で、きちんとExpediaの広告に目が留まっていることは、この広告フォーマットが機能したことを示しています。

アテンション計測

──この成果に対してExpediaさんからの反応はいかがでしたか?

中村:新しい広告メニューに取り組めたことに対して、ご担当者からは前向きな評価をいただきました。一方で私たちとしては、このフォーマットに最適化されたクリエイティブの在り方については、まだ改善の余地があると捉えています。今後も一緒に「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」に適したクリエイティブの形を模索していきたいと考えています。
Expediaコメント
「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」が、視聴体験を妨げることなく、どれだけユーザーの注目を集められるかを検証することが、今回の目的でした。その結果、広告表示エリアは非広告エリアと比べて約4.8倍のアテンション獲得効果が確認され、フォーマット自体がコンテンツに自然に溶け込みながらも、高い視認性を備えていることが分かりました。

一方で、広告としての認知リフトは限定的でしたが、これはコンテンツとあまりにもシームレスに統合されていたためと考えています。特に印象的だったのは、旅行関連のシーンに広告が表示された際の効果で、ブランド想起は+151%、興味関心は+127%と、当社にとって重要な指標で明確な成果が得られました。

今後は、より多くの高エンゲージメントな番組への展開や、アテンションベースの効果測定手法の進化を通じて、本フォーマットの可能性がさらに広がることを期待しています。
── German Arango (エクスペディア・グループ シニアメディアスペシャリスト)   

──ABEMAの社内での反応はいかがですか?

綾瀬:今回のPoCを通じて、広告受容性が高いことに加えて、想起・興味喚起についてしっかりと広告効果を確認することができて、新しい広告体験としての可能性を感じることができたことは、社内でもポジティブな意見が多かったです。

一方で、映像の中で表現される広告表現という点では、どのようなシーンだと視聴者にとってより受け入れられやすいか、逆にどういうシーンは避けるべきかなどの議論を社内でもっと深めていくことが重要です。番組視聴体験を阻害しない、「良質な広告体験」として、広告フォーマットを確立していきたいと考えています。

プラットフォーム横断で「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」を根付かせたい

DDGC 中村氏
Dentsu Digital Global Center  中村氏

──PoCは一定の成果を得たと言っていいと思いますが、この結果を踏まえて現状の課題は?

小野寺:まずは事例を積み重ね、成功パターンを広げていく必要があります。その上で、CTV広告がクライアントの選択肢として定着するよう、ユーザーの態度変容やモチベーションの変化といった効果を、より精緻に評価できる環境を整えていくことが、私たちの役割だと考えます。

中村:デジタル広告は、広がりを見せる一方で、ユーザー体験を損ねてしまうケースも少なくありません。だからこそ、広告の価値を正しく届けるためには、ユーザーにも広告主にも納得感のある接点をどう設計するかが重要です。私たち代理店の役割は、メニュー選定やプランニングの段階からそのバランスを意識し、より良い広告体験をつくっていくことにもあると思っています。

綾瀬:ABEMAとしても、「コンテクスチュアルオーバーレイ広告」へのチャレンジを続けていきます。視聴者との接点を持っているからこそ、どのようなシーンであれば、どのような見せ方であれば、この広告フォーマットが広告主にとっても視聴者にとっても価値のある広告体験になるかを追求していきたいです。

またそれと同時に、ABEMAだけでなく、今後さまざまなプロコンテンツメディアがチャレンジをしていき、広告価値を証明する事例が増えていくことで、この広告フォーマットに注目が集まっていくのではないでしょうか。     

土居:クリエイティブ面でも、より力を入れていく必要があると思っています。リッチな広告クリエイティブ表現の提供が可能な点は、GumGumの大きな強みです。

GumGumでは今後、動画におけるコンテキストデータとクリエイティブデータをベースとして、「こういうコンテキストにおいてはこういったクリエイティブが刺さりますよ」といった示唆や、「こういった瞬間に広告を出すことによってユーザーの態度変容や高いアテンションを得られますよ」といったことも含めて、クライアントに提案が可能になる予定です。

適切なコンテキストとクリエイティブを提案をすることで、好かれる広告を多くのユーザーに届けていきたいです。

──今後の長期展望を教えてください。

綾瀬:ABEMAには、いくつかのビジネスモデルがありますが、大切にしていることは、常に最適な広告体験によって広告主に新しい広告価値を提供することと、ユーザーに優良な”無料視聴”機会を提供し続けることです。

従来型のインストリーム型動画広告については、これまでABEMAがこだわってきた、CMチャンスのタイミングや厳しい広告考査、安全な広告掲載面などの「広告品質」をこれからも大切にしていきます。それと同時に、今回のような新しい広告体験にもどんどんチャレンジしていきます。          

そのためにも、GumGumや電通デジタルのような、ABEMAが目指す方向や新しいチャレンジに一緒になって取り組んでくれるパートナーとも連携を深めていきたいです。

土居:GumGumとしては、さまざまなウェブコンテンツ、映像コンテンツ上で、より多くのユーザーのモーメントに沿った適切な広告を届けていきたいです。そのためにも、電通デジタルのような代理店、ABEMAのようなプラットフォーマー、さらにはさまざまなベンダーと協力をしながら、環境整備をしていきたいと考えています。          

中村:私たちの立場から見ても、特にグローバルクライアントからは、「日本ではこうした施策はできないのか」という声をいただくことが増えています。今後は、ユーザー体験に配慮したフォーマットがより求められていくと感じています。業界全体で知見を積み重ねながら、国内における活用の幅をさらに広げていけたらと思います。

小野寺:日本におけるCTV領域において、ABEMAは非常に大きな影響力を持ったプラットフォームです。今回の取り組みでは、GumGumのコンテクスチュアル広告やアテンション計測に関する知見を、ABEMAの先進的な取り組みに組み込むかたちで実装していただいたことで、CTVならではの広告体験が一歩進んだと感じています。今後もこうした連携を通じて、価値ある取り組みをご一緒できればと思います。

DDGC 小野寺氏、ABEMA 綾瀬氏、GumGum Japan 土居氏、DDGC 中村氏、

Twitter