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プレミアム消費者“ワーママ”が市場を動かすNo.2

ワーママにアプローチする五つの鉄則

2014/12/01

ワーママにアプローチする五つの鉄則By ママラボ

鉄則1.店頭と寝る前を狙え!

ワーママはとにかく時間がないため、買い物の検討時間も節約する。「店頭で思いついて買うことが多い」が6割と、衝動買いになる。また自由時間は、専業ママは子どもを送り出してからの朝9〜11時、ワーママは子どもが寝てからの夜9〜11時とちょうど正反対。テレビをつけて、甘い物を片手に、ネットショッピングとSNSをチェック。行動は同じでも、午前のほっと一息とは違い、寝る前のワーママは、自分に関係あるトレンドだけを知りたい。育児や家事のコツ、社会変化、子どもにしてあげたいことなど、さまざまなワーママの関心事に、商品を使う理由を直接つなげるように情報を編集して、「ポチッと」を狙おう。

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鉄則2.ワーママは世帯主だと思え。

ワーママは専業主婦の延長ではなく、世帯主だと捉えた方がよい。ママが情報を収集し、パパを説得するまでもなく、そのまま自己裁量で購入決定できる。金融・保険・投資信託も関心事で、自動車に至っては高齢者の乗降しやすさまで配慮する。さらには、定期的に運動することができず、世の中年男性並みに不健康を自覚している。コンビニ頻度が高く、栄養ドリンクやトクホ飲料を飲む。それは、働く女性が疲れてオヤジ化したのではない。責任感の強いママだからこそ、倒れるわけにはいかないのだ。健康も、金融商品も、自動車も、責任を持って家族の幸せに必要なものには投資を惜しまない。それが世帯主化するワーママの特徴だ。

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鉄則3.時短より「子どもの居心地」に投資する。

ワーママは目に見えないものにお金を使う。空気清浄機、除湿機、ロボット型掃除機、サイクロン式掃除機、ふとんクリーナー、高圧洗浄機…。それらを全部持っているママもいて、家電を次から次へと買う。財布のひもが緩む動機は、自分の時短より、子どもの「居心地」。マメに換気や掃除ができない罪悪感や夜中にネットショッピングをする状況も購買を後押しするが、実は主婦向け雑誌を意外と読むなど、生活を工夫することに関心が高いのだ。ちなみにワーママは専業ママよりSNS利用が多く、SNSで商品の話が出やすい。ワーママが買う家電はだからヒットする。新商品の初期ターゲットとして、ワーママを味方につけよう。

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鉄則4.家事のこだわり派とお任せ派、両方を狙え。

ワーママと対となって存在感を増すのは、家事をする夫だ。イクメンはもはや常識、ワーママの過半数は「夫がメーンで担当する家事がある」「夫が自分より上手な家事がある」と答え、もはや夫は手伝いではなく、時には自分よりも頼りになる戦力だ。専業ママも「一人で完璧にこなすママより、夫と分担するママに好感が持てる」という。分担によって男女ともに家事をやらされるというより、「好きでこだわる」か、無理せず「任せてラクする」を選ぶゆとりが生まれる。掃除が趣味の人とお掃除サービスに任せる人、料理が好きな人と総菜を買う人、その両端が増えて、こだわり派・お任せ派のどちらも、今より家事にお金を使う可能性が高まる。

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鉄則5.スマホとイベントで「子もてなし」

ワーママは専業ママ世帯よりも平均して教育費を1.5倍かける。しかし、専業ママのようにママ友と密に情報交換する機会が少なく、自分の育児がこれでいいのか少し不安がある。そのため情報サイトやSNS、はたまた職場や得意先でも、育児情報を得ることに前向きだ。自己紹介でママであることを強調し、メルマガはビジネスだけでなく育児系も登録。スマホの保有率も高く、仕事中のスキマ時間に情報をチェックする。そして教育だけでなく「子もてなし」にも積極的。平日働いている分、週末に家族サービスで出掛ける頻度も高い。スマホでの育児情報提供と、季節行事や教育にひもづけて家族時間を充実させる週末のイベントは、ワーママとの接点として有効だ。

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マンガ「ママラボ」

3人の子持ちのワーママ、ネコカブリ室長を主人公とした新商品開発奮闘マンガ。ママラボの研究成果を活用し、「オレンジページ」「saita」「CHANTO」「Tend」「あんふぁん」に毎月好評連載中。


ママラボ(ロゴ)

「ママが笑えば、日本も笑う。ママと家族、ママと社会の間に有機的な接点を増やしたい」という考えのもと2008年に設立。ママと子どもの本心と真摯(しんし)に向き合い、リアルなインサイトで課題解決策を提案するワークタンクとして、さまざまな業種・業態におけるマーケティング戦略策定のコンサルティング・プランニングを実施。

【NEWS】

ママラボ、世界へ

中国の次世代家族市場を開拓

この夏、中国でもママラボが誕生。中国における母と子、そして家族に関する環境変化を予測し、企業のマーケティング活動を支援する。
オープンに先駆けてこの春中国6地域で行われた調査では、同国の乳幼児ママは「満点育児を目指し、育児を指揮する “ディレクター”的な存在」で、育児の現場では祖父母が主要な戦力となり、ママは大切なわが子のための情報収集と商品選びに注力している実態が明らかと なった。今後、企業向けにカスタマイズしたサービスを提供するとともに、中国の次世代家族市場の開拓における主導的な役割を目指していく。
他のアジア諸国でも、ママを対象に価値創出を狙ったマーケティング活動は旺盛。アジア圏でのさらなる拡大を視野に、今後はインドなどでもママラボが立ち上がる予定。


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