『超高齢社会マーケティング
8つのキーワードで攻略する新・注目市場の鉱脈』刊行
2014/12/18
12月18日、ダイヤモンド社から『超高齢社会マーケティング 8つのキーワードで攻略する新・注目市場の鉱脈』が刊行された。著者は、高齢者の市場開発に取り組む電通シニアプロジェクトの斉藤徹(電通総研研究主幹)および花島ゆかり(電通PR)と、電通プロモーションチーム(薄加奈子、大北弥鈴、梅田真希子)ら。超高齢社会と高齢者市場をどのように捉え、いかにビジネスを展開していけばよいか、マーケティングの観点から徹底解説している。
同書では、高齢者市場へのアプローチを3つのステップに分けて解説している。
第1部は「高齢者市場の全体像を掴む」。超高齢社会の実態について、最新の電通独自の調査などを踏まえながら整理した。
第2部は「攻略の切り口を設定する」。高齢者市場を攻略するビジネスの切り口を「自分ゴト化」「キモチ年齢・カラダ年齢」「時間消費」「多死社会」「おひとりさま」「なじみとこだわり」「納得コミュニケーション」「第3の場所」の8つのキーワードで提示する。
第3部は「マーケティングを実践する」。高齢者市場向けの商品・サービスの開発、店舗設計、広告コミュニケーションなどで役立つさまざまなマーケティングの実践を紹介している。
「超高齢社会」とは、65歳以上の高齢者が総人口の21%を超えた社会を指す。日本は2007年に世界最速でこの水準を突破した。時を同じくして、団塊の世代のリタイア・ブームが見込まれ、シニアシフトのマーケティング施策が百花繚乱の様相を呈した。
しかし、それは多くが不発に終わったといえる。2006年の「高年齢者雇用安定法」改正により、企業が60歳の定年年齢を引き上げ(あるいは廃止し)、団塊世代の多数がリタイアせずに働き続けたためだ。
そして2012年以降、再び団塊の世代が本格的なリタイア・フェーズを迎えて、シニア市場をめぐる攻防は大きな広がりと深化を見せている。
同書はこうした背景を持つ超高齢社会と高齢者市場の捉え方、ビジネス展開について、電通シニアプロジェクトが長年にわたり蓄積している知見、ネットワークの力を結集し、まとめたものである。
超高齢社会に対して新たなビジネスの取り組みを始める、あるいは市場攻略のフレームを再構築し、再度市場にチャレンジしようとするビジネスパーソンにとって、実践的に役立つ参考書である。