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ワカモンのすべてNo.47

冷めてなんかいない!ホントは熱くなりたいイマドキの若者たち

~電通インターンシップin中部~

2015/10/21

毎年、電通中部支社で名古屋の大学生を対象に行われている8日間のインターンシップ。今年は「名古屋にある課題を解決する」をテーマに、中部のワカモンメンバーが全体のカリキュラムをプロデュースし、選考を突破した12人の学生たちが参加しました。

今回、このテーマを掲げた理由として、以前、ワカモンの調査にあったように、中部エリアの若者は「しっかりものな地元loveさん」の割合が高い傾向が見られる、ということがあります。そんな中部エリアの学生たちの心を動かすインターンシップにすべく、1つ1つのプログラムを考えていきました。
今回は、そのインターンシップの内容と、そこから見えてきたイマドキの若者の実態を紹介します。

 

講師も学生も本気で向き合った8日間

まず、電通社員による5日間の広告に関する講義の後、2チームに分かれて企画を考え、最終日にはチームごとのプレゼンテーションを行いました。

OS☆Uのメンバー(最前列)も含め、学生たちとの集合写真(著者、左から2番目)

 

講義では、中部支社を代表するクリエーターである都築徹氏や圡橋通仁氏によるクリエーティブ講座を実施。
都築氏は「想像力と創造力」、圡橋氏は「カンヌグランプリのMother Bookのアイデアはどのように生まれたか?」というタイトルで、電通のビジネスの根幹でもあるアイデアで課題を解決する手法についての講義を行いました。

また「地域ブランディングの観点で見た電通のソリューション」というテーマで、ソーシャルコミュニケーションについてストラテジックプランナーの佐藤真木氏が講義を行い、マスメディアの講義ではラジオ局の見学をしたりと、インターン生たちには幅広く広告について学んでもらいました。

そして、中部支社だけでなく、東京本社の第一線で活躍するコピーライターの阿部広太郎氏やプランナーの尾上永晃氏、クリエーティブテクノロジストの宮地成太郎氏も講師として迎え、自身が手掛けた最先端の事例を交えながら講義・演習を行いました。

最終日のプレゼンテーションは、「名古屋で活躍するアイドルグループであるOS☆Uを全国にPRするための企画を考えよ」という今回の中部支社でのインターンシップにふさわしい地域密着型のテーマとなりました。

プレゼン準備には、OS☆Uのメンバーの中から4人の方に実際に来てもらい、アートディレクターの西田光氏監修のもと、ポスター制作を行いました。プレゼンテーション本番では、OS☆Uメンバーも審査員として加わりました。

ポスター制作の様子
プレゼンテーション本番の様子

イマドキの若者は、本当に熱くならない?

このプレゼンテーションでは、広告業界の厳しさと楽しさを体感してもらうために、あえて勝敗を決め、勝利チームの何が良かったのか?負けたチームには何が足りなかったのか?をフィードバックしました。負けたチームの中には悔し涙を流す学生もいましたが、多くの学生たちが、参加して良かった理由として「本気になれたから、熱くなれたから」というようなことを挙げてくれていました。

インターンシップ後の学生のアンケート結果の一部を抜粋

 

われわれ、ワカモンメンバーが今回のインターンシップを企画するに当たり、考えていた仮説が1つあります。それは、今の若者はあまり物事に熱くなったりせず、それゆえ、彼らはゆとり世代やさとり世代と言われていますが、本当にそうなのだろうか…ということでした。

今の若者たちは、不況生まれデフレ育ちです。「バブル崩壊」以降、「ITバブル崩壊」「リーマンショック」などの経済危機を体験してきています。そうした成長背景なども相まって、“頑張れば報われる”という高度経済成長期には感じやすかった感覚を、今の若者たちは簡単には持てなくなってきています。そのため、“本当は頑張って報われたいけれど、報われない可能性が高そうだから、頑張ることになかなか踏み出せない”という若者たちが増えているのではないでしょうか。

実際に今年の4月に発表した、若者まるわかり調査2015の調査結果でもありましたが、自分の将来が不安と答えた若者の方が多い一方で、自分たちの世代が中心となってリード・牽引していきたいというマインドも持っていることがわ分かります。

 

若者を動かす、本気の熱量

実は、彼らも心の奥底では、本当は頑張りたいと思っている。本気で頑張ることで、報われると信じたいし、できることなら熱くなりたいと思っている。

そんな若者たちの心を動かすためには、彼らと真摯に向き合い、まず僕ら社会人が本気になって仕事に向き合っている姿を嘘偽りなく伝えることが必要なのではないか。

彼らは、ゆとりでもさとりでもない。心の奥底にある本気の熱量を、今回のインターンシップを通じて感じることができました。表面上だけ見ていては決して見えない、そうした熱量を引き出してあげることが、われわれ社会人の役目なのではないでしょうか。電通中部支社でのインターンシップでは、このエリアにある課題を解決するというテーマに沿って、今後も本気の熱い講義をお届けし続けていければと思っています。

電通ワカモンとしても、若者のリアルな実態・マインドと向き合い、若者と社会がより良い関係を築けるような働きをすることが使命だと考えています。

あなたの周りの若者はどんな若者ですか?


「電通若者研究部ワカモン」ロゴ

【ワカモンプロフィール】
電通若者研究部(通称:ワカモン)は、高校生・大学生を中心にした若者のリアルな実態・マインドと 向き合い、彼らの“今”から、半歩先の未来を明るく活性化するヒントを探るプランニングチームです。彼らのインサイトからこれからの未来を予見し、若者と 社会がよりよい関係を築けるような新ビジネスを実現しています。現在プロジェクトメンバーは、東京本社・関西支社・中部支社に計14名所属しています。ワカモンFacebookページでも情報発信中。